第六十四話 転移者同士?
始まるよ~
「ここで決着!勝者はシズク、アズサペアです!背後からの見事な一撃でした!そういえば、いつの間に背後に回ったのでしょうか?」
実況兼司会進行役の人にはやはり梓の動きが見えなったようだ。あいつ、ナカマッナカマッって手振ってそうだな。
「そういえば、大魔帝たちも今日は見に来るらしいな。時間的には、そろそろか。残念ながら、俺たちはそろそろ次の試合の準備をしないといけないからな。よろしく伝えておいてくれ」
「わかりました。一応、気を付けてね?」
ルビーは首をコテンと傾けると、言葉を紡ぐ。俺とシオンは立ち上がると王族専用の部屋から出る。気配的にアルケミア達も近くにいるが、まぁ、なんていうか、とても気まずいので、合わない方針で、行こうと、思います!
待合室みたいな場所で軽く作戦会議をしていると、俺たちの番が近づいてきたようで、係の人が呼び出しに来た。俺はその場で軽くストレッチをした後、係の人についてゆく。
「それでは、準々決勝!ツカサ、シオンペア対、天道様、大道様の勇者ペアです!どちらも白熱した戦いを展開しているので、とても楽しみです!」
それはまるで、いつかの繰り返しのよう。お互い、考え方も、戦い方も違っているが。構図だけを見ると、あの日の戦いそのままだ。
天道はその身に薄く光を反射する黄金色の鎧を身に着けている。いまで身に着けていなかった鎧だ。おそらく、本気でやるということなのだろう。一方の大道は相も変わらず、にやけながら今までと特段変わった装備もない。いや、唯一剣だけが少しだけ変わっていた。少しだけ武骨なデザインになった、ような気がしないでもない。
俺たちは、相変わらず俺が大剣を装備し攻撃担当。シオンは魔法を使い援護担当だ。持っている武器も変わりないし、身にまとっている装備も変わらない。決してなめてかかっているわけだはないのだが、これだと天道が弱く見えるな。はいそこ!事実だろとか言わない!かわいそうでしょ!
天道は、少しだけストレッチをすると剣を抜いた。鈍く金色に光を反射している。見たことない武器だ。やっぱり本気ってことか?大道は以下略。やっぱり大剣変わってるかな?あいつ、あんなもん隠し持ってたのか。それとも、大道がもともと持ってたのか?シオンは杖を片手に持ち前方に構える。俺は大剣を両手に持ち、正面に構える。
「それでは、試合開始!」
天道と大道が同時に駆け出す。
「雷属性魔法陽電之雨!」
魔法陣から雷が放出される。その雷は、様々な形にうねりながら天道を狙う。あくまで天道だけだ。大道は、ほら?なんていうか、弱いじゃん?
「そんなもので!閃光魔法粒子光線」
天道は極光をもって迎え撃つ。その光は、雷の大半を飲み込み、シオンに向かって進む。残りの雷はもろに直撃したが、まるで鎧に吸収されてっしまったかのようにきえてなくなった。鎧には傷ひとつない。
「その鎧、エンチャントが付いているのか。面倒だな」
「無属性魔法魔素障壁!そうですね。能力も今のところ不明ですし。…やっぱりごり押します?」
シオンは障壁を展開し極光を防ぎながら首をかしげる。ごり押しません。やはり、いつからこの子は脳筋に以下略。
「王剣流飛王斬!」
天道が飛ぶ斬撃を放つ。今度は俺か。大剣の腹を天道のほうに向けて盾の代わりにする。衝撃が来るが、今の俺にとっては、ほとんどダメージにもならないし、ましてやバランスを崩すようなものでもない。
俺は走り出すと、大剣を横なぎに振るう。狙いはもちろん天道だ。
「無属性魔法魔素弾丸!」
シオンは透明な弾丸を生成すると、大道に向かって飛ばした。別にほったらかしにされているのを見てかわいそうだなぁとか思ったわけだはないだろう。絶対に。
天道は俺の斬撃を剣で受け止めた。大道は不意打ちに驚いたのか、少しだけ反応が遅れる。天道はそのまま衝撃をいなすように重心と剣を動かす。天道は少しだけ弾丸を受けたものの、鎧の部分にあたったためそれほどダメージはないだろう。
「星守!この前は魔法を使ってたけど、こんかいは使わないのかい!」
天道が剣を振るいながら問いかけてくる。同時にやるのはやめてほしい。こんな汚い勇者見たくない。
「そうだな。使わないんじゃないか?」
「…そうか。なら言わせてもらおう。僕たちの勝ちだ!」
天道は自信満々の表情で高らかに宣言する。もちろん剣を振るいながら。
「君の剣技は、拙い。まるで、始めたて見たいだ。その圧倒的な身体能力でカバーしているけど、剣筋は素人そのものだ」
天道は、一つ一つ種明かしをするようにしゃべり続ける。
「今の僕の単純な身体能力では勝てないかもしれない。でも、僕には切り札がある!魔法を使わないというなら、僕たちの勝ちは決まりだ!『栄光の道』発動!」
天道の目から、光が消える。まるで機械のように、ゆっくりと、正確に剣を構えた。
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次回:『ごーよく』お楽しみに!(題名は変更する可能性が90%です)
追記:半年たった




