第五十八話 制約と誓約
始まるよ~
「試合終了!帝都大会本戦初戦の勝者は、勇者ペアです!」
ガオウは首に剣が突き付けられた状態で固まっていた。お互い汗、というより冷や汗を大量にかいていた。
良かった。殺さなくて済んだ、と。
「初戦からとても白熱した試合でした!ですが、まだまだこれからもっと盛り上がっていきましょう!第二試合目は、我らが帝国代表!ツカサ、シオンペア。対するはブリング聖国代表のセラ、サラペアです!」
俺たちの前に立ちはだかるのは、ぱっと見瓜二つの双子の人間だ。地面まで届きそうなほど長い髪をしている。二人とも同じ造形の仮面をつけているため表情は読み取れないが、それほど良い待遇ではないだろう。その首にはその体に似合わない無骨な首輪が付いていた。ぶっちゃけ言うと違いが分からねぇ。
一方の俺たちはこの世界では基本的な装備を着こんでいる。そして色違いのブレスレットを身に着けている。俺は青色の、シオンは赤色のブレスレットをつけている。シオンは魔法使いが使う杖を、俺は何の変哲もないただの大剣を背中に装備している。
「それでは!試合開始!」
さて、ほどほどに頑張りますか。
相手が同時に走り出す。両手にはナイフを持っている。
俺は大剣を手に持ち、シオンは杖を構えた。
あいつらは、どうやら気配を隠すのがうまいらしい。目の前にいるのにいないような、不思議な感覚だ。
そのまま、ナイフを突き出してくる。あまりにも直線的すぎる。少し動くだけでよけることができてしまう。というか、できた。
俺はすれ違いざまに大剣を振り下ろす。サラ(暫定)はもう片方のナイフを使い大剣が体にあたることこそ防いだが、完ぺきに防ぐことは不可能だ。サラ(暫定!)は吹き飛んでいった。
一方のセラ(もちろん暫定)はシオンに向かって走っていた。シオンは冷静に杖を構え魔法を使う。
「土属性魔法彗星之雨!」
上空に岩の塊が多数生成され、重力に従って落ちてくる。セラ(略)は岩を避けながらシオンに近づく。もう少しでナイフの間合いにシオンが入る。
「雷属性魔法陽電之雨!」
だが、シオンのほうが一枚上手だった。陽電之雨を使うことでセラ()を感電させ、その動きを止める。そのすきにシオンはその場を離れ、俺がセラ()に近づく。寸前で体が動かせるようになったセラ()は、ナイフを使い大剣をいなしながら横に飛ぶ。結果的に、セラとサラは合流することになった。ちなみにこの間セラとサラは一切声を発していない。不気味なくらいに。
サラ()の体が、白色に輝く。どうやら、祝福を使用したようだ。その手に持つナイフまで白く輝いている。
サラ()は再び走り出す。右手に持っているナイフをシオンに向かった投げた後、俺に向かってナイフを振り下ろす。
「無属性魔法魔素障壁!」
シオンは障壁を使いそのナイフを防ぐ。俺は大剣を盾代わりに振り下ろされたナイフを防ぐ。だが、サラ()は最初から防がれる前提だったらしく、すぐに回り込んで俺の懐に飛びこんで来る。
「…超梔深輝痺浸」
最後にそうつぶやく。その魔法は、いうなれば自爆の魔法。サラの体が崩壊していくのを引き金に、恐ろしい威力の光線が無数に放射される。ターゲットを絞ることなく放たれたその光線は、客席にあたりそうになるものも多数存在していた。その光線はシオンが障壁を受け流す形で展開していたため、かろうじて被弾しないでいた。一方の俺は、それを防ぐ手段はなく…
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次回:『自爆、それすなわちロマン』お楽しみに!(題名は変更する可能性が90%です)
追記:あけましておめでとうございます!篠原さんです。月一投稿を始めて二回目ですね。これからしばらく月一投稿が続くことをお許しください。リアルが忙しくなってきて、週一で投稿できるという確証がなくなったためこのような結果になりました。ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありません。これからも最強の錬成職(仮)をよろしくお願いします。
追記2:活動報告で毎週生存報告だけしようと思います




