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女神殺しのレフトオーバーズ~虹の女神(バカ)に召喚された七組の勇者パーティー~  作者: 石藤 真悟
ぽっちゃり女勇者と後の三人誰だよ……の勇者パーティー(壊滅状態)
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そんなお願い誰がするか

「やってやろうじゃない! アタシと勇者様の二人だけで十分! フィスフェレムを討伐する! サキュバスとインキュバス、大量の雑魚討伐ご苦労様!」

「やれるもんならやってみろ! 肝心の攻撃力とやらを見せて貰おうじゃねえか!」


 かなりの時間が経った。

 だが、リベッネと騎士の一人との喧嘩は解決するどころか、むしろヒートアップして、リベッネが俺と二人だけでフィスフェレム討伐を宣言する始末だった。


 ……勝手にそんな宣言しないでくれませんかねえ?

 俺にも心の準備ってのがあるんだぞ?


 一方で、リベッネと言い争っていた騎士は、リベッネの宣言を聞いて、話にならないと言いたげに首を振りながら、捨てセリフを吐いて部屋を出て行った。


「あームカつく。あ、女王ちゃん? アタシしばらくボルチオール側の関所に帰れないから、あのバカ騎士にアタシの代わりの関所警備頼んでおいて」

「ぐすん……わ、分かった……。で、でも本当に二人だけでフィスフェレム討伐をする気……?」

「しょうがないでしょ。これ以上、軍の人間を東側に集中させる訳にはいかないし……それに……」


 チラッと、リベッネがサンドラさんとメリサさんを見た。

 あーそういう事ね。

 わざわざ何故、俺と二人だけでフィスフェレム討伐を宣言したのか分かった。


 サンドラさんとメリサさんは、残念ながらボルチオールの人間。

 少しでもフィスフェレム討伐にこの二人が力を貸せば、ボルチオールの王から見返りを要求されちまうか。

 しかも、その見返りってのが女王様を抱かせろって要求だし。


「ちょ、ちょっと待て! お前が良くても勇者様が良くないだろ!」

「流石に無謀だ! いくらサキュバスとインキュバスがほとんど討伐してあるからって!」

「……アタシ達の敵はフィスフェレムだけ……って訳じゃないでしょ?」

「……っ」

「……それは」

「ま、だけど。それもそうだね。勇者様に了承して貰わないと」


 そう言うと、リベッネは俺の前に来た。

 そして。

 力を貸して下さいと言いながら、土下座をした。


「ジンくん? 大丈夫? 断った方が良くない?」

「魔王軍七幹部のフィスフェレムに二人で挑むのは、流石に危険ですよ。勝手に話が進められていますが」


 当然、サンドラさんとメリサさんは俺を心配する。

 確かに無謀かもしれない。


 だが、もう二年だ。

 いつまで経っても、魔王軍七幹部が七幹部とも健在ってのもマズい。

 それに、一度七幹部の強さを経験するのも悪くない。

 何より、ここで殺されるようじゃ元の世界へ帰るのなんて夢のまた夢だ。


「……うっ、ぐすん……。リベッネだけじゃ土下座が足りません……わたくしからもお願いします。勇者様、力を貸して下さい……。わたくしに出来る事なら何でもします……」

「ちょっと! 女王ちゃんも土下座してるじゃん! アンタらも土下座よ! 土下座!」

「そ、そうだな!」

「お願いします!」

「セトロベイーナ王国を救って下さい!」


 女王様も俺の元へ来て、リベッネの隣で土下座をした。

 それを皮切りに、この場にいる護衛騎士達全員も俺の元に来て土下座をした。


 ま、マジか……。

 まさか一国の女王に土下座をされるとは。

 おかしいな、さっきはジジイに抱かれるのは嫌だから協力しなくて良いって強気に断っていたのに。


 しかも、わたくしに出来る事なら何でもするって。

 何でもするって言うなら、遠慮なく要求させて貰おう。

 どのみち、女王に土下座をされた時点で断れん。


「分かりました。フィスフェレム討伐をさせて頂きます」

「あ、ありがとうございます!」

「勇者様!」

「ただ、その前に」


 顔を上げて喜ぼうとしている、女王様、リベッネ、護衛騎士達。

 フィスフェレム討伐を了承した俺を止めようとするサンドラさんとメリサさんを制する。


 女王様に要求をする為だ。

 わたくしに出来る事なら何でもするって言ったんだ、これくらいの事はして貰わないと。


「フィスフェレム討伐の前に、女王様……いえ、セトロベイーナ三世様にはお願いがあります。ちょっとこのお願いが通らないとフィスフェレム討伐は厳しいです」

「……な、何でしょう」


 女王様の表情が露骨に悲しげな顔になり、また泣きそうになっている。

 ……おいおい、騎士達も顔が怖くなってるじゃねーか。

 こいつら、エスパーか?

 それなりにキツい要求をするつもりではあるが。


「ま、まさかですけど勇者様……お願いって、女王様の身体ですか!?」

「……は?」


 前言撤回させて貰おう。

 どうしてそうなるんだ。

 思わず俺も言葉が出ないぞ。


「えっ……ジンくん? まさか図星?」

「ジンさん……」


 酷い。

 言葉にならなかっただけなのに。

 サンドラさんとメリサさんから信用無さすぎじゃね?


「失礼でしょ! アルラギアのあの勇者となんか一緒にしたら!」

「い、いや……そうだけどさ……」

「な、なあ? アルラギアの勇者も討伐の前に女王とその……したいって言ってたよな」

「言い方が悪いけど、フィスフェレム討伐前に女王様としたら、ヤリ逃げのリスクが……」

「ヤリ逃げ!? ちょっと本当に言い方が悪過ぎでしょ!?」

「……」


 ……あのさあ。

 俺からの願いが女王様を抱きたいで話を進めるんじゃないよ。

 女王様の顔が死んでるじゃねえか。

 後、マジで言い方が悪過ぎ。


 ヤリ逃げとか言うなよ。

 ここまでご覧いただきありがとうございます。


 カクヨムでは113話まで掲載されているのでそちらもお願いします。


 ※悲しい・キャラや敵にイラッとするお話もあるので一部の話がカクヨムでのみの公開としています。

 ご了承下さい。

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