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ミリオンクォータ  作者: 緑ネギ
1章
97/321

第97話 特別契約者の集い

 特別契約者の集い、楽しく会話する声と共に時間は過ぎていく。


「さて、ここで皆に見せたいものがある!」


 男爵の言葉に静まり注目する。俺の共鳴披露だな。


「リオンよ!」

「はい!」


 返事をして席を立つとミランダが武器を持って来た。


「彼は8歳にしてコーネイン商会の特別契約者だ! その(あかし)を今ここでお見せする!」


 ミランダが声を上げ、俺は剣を構えた。皆の視線が注がれる。


「これより魔力操作によって共鳴強化をいたす!」


 60%だったな、いくぜ!


 キイイイイィィィーーーン


「おおおっ!」

「なんと早い!」

「凄いわ!」

「えええっ!」

「これは逸材だ!」


 シュウウウゥゥーーン


 パチパチパチ……。拍手が起こった。


「今のは何%くらいだ!」


 客人の騎士から声が上がる。ミランダをチラッと見ると頷いていた、言っていいんだな。


「60%です」

「なんと!」

「それであの早さなの!」

「信じられん」

「末怖ろしいわ」

「これは特別契約に相応しいな」


 どよめきが広がる。


「席に戻ってくれ」

「はい」


 ミランダに武器を渡しテーブルにつく。


「凄いわね! ほんとに私以上じゃないの! それに息切れもしてないの?」

「はい、平気です、ルアンナ様」

「……ちょっと疑ってたわ、これは叔母様も認めるとこね」


 はは、やっぱり見せるのが確実だね。トランサイト生産してると麻痺してくるけど、あれぐらいでもかなり飛び抜けてるはず。


「おい! お前、凄かったんだな!」

「あ、ライニール様、そして……」

「私はアデルベルト・コーネイン、ライニールの兄だ。士官学校中等部3年、12歳となる。先程の共鳴はとても素晴らしかった、あの力があれば訓練討伐でも大きな成果を上げているだろう。もし良かったら今度一緒にパーティを組まないか」

「それは……エリオット部隊長にお任せします」

「ああ、父上にも言っておく、その時はよろしく頼む、いくぞ、ニール」

「はい、兄様」


 2人は去った。彼が長男のアデルベルトか、しっかりしてる印象だな。流石、未来の男爵。にしてもライニールは態度変わったな、分かりやすいヤツだ。


 しかし、エリオットやセドリック、そしてミランダも、食事中にテーブルをちょこちょこ回っているのね。貴族がそんなに腰低くていいのか。まあ酌をして回ってるワケじゃないが。あと1人30代半ばの女性もたまに席を立っているが、恐らくセドリックの妻だろう。


「どうだ、楽しく話せているか」

「あ、父さん、母さん」

「あなたがクラウディア?」

「はい!」

「おお、本当に母さんにそっくりだな! 出会った頃みたいだ」

「まあ、父さんたら」

「私もリオンのお母様に似ているのは嬉しく思います」


 クラウディアが年齢を重ねるとソフィーナみたいになるんだろうな。


「他の客人にリオンも紹介してやる、後で来いよ」

「うん」


 2人は去った。それを見て子供3人が近寄って来る。


「リオン、先程の共鳴は見事だった」

「はい、ありがとうございます」

「俺はランヴァル・コーネイン、隣りのエステルの兄だ。士官学校中等部3年、12歳になる。リオンは監視所北の訓練討伐ではなく、アデルや俺と共に南の森に入っても十分通じるのではないか、姉様もそう思うでしょう」

「そうね」


 ほう、エステルの兄、と言うことはセドリックの子はルアンナ、テレサ、ランヴァル、エステルと4人いるのか。


「まあ俺から叔父様に話しておくよ」

「は、はい」


 南の森? 監視所の奥の辺りかな。

 ランヴァルが少し下がると一緒に来た男子が近づき名乗った。


「俺はダニエル・ドナート、士官学校中等部1年、10歳だ。父が防衛副部隊長をしている。リオンの才能は凄いな、びっくりしたぞ」

「ありがとうございます」


 父が防衛副部隊長、ああ、今日来てるのね。

 そしてもう1人の子供はサンドラだ。


「リオン、私と一緒に行ってた時は本気じゃなかったの」

「ごめんよ、サンドラ、実はちょっと抑えてたんだ」

「お知り合い?」

「はい、エステル様、彼女は以前2班のパーティメンバーでした」

「あら、あなたもお強いのね」


 サンドラはエステルに向き合う。


「申し遅れました、サンドラ・ブルーキンク、士官学校中等部1年、9歳、討伐部隊の母が特別契約のため今日ここに来ました」

「親子で優秀なのね、素晴らしいわ」

「リオンもよ」

「そうね、クラウディア、親子で特別契約なんですもの」

「では戻るか、また後で話をしよう」


 ランヴァルの声に3人は去る。


「リオンは士官学校で指導してもらえば、その才能をもっと活かせると思うの」

「ルアンナ姉様、私もそう思います、ですが初等部のある士官学校はメールディンクとアーレンツだけです」

「そうなのよ、メルキースにも初等部を作ればいいのに、無駄に敷地が広いんだから。後でお爺様に私から言っておくわ」


 士官学校みんな好きだね。自ら通ってるんだしそりゃそうか。


「でもメルキースに初等部が実現しても、リオンはその頃に中等部に入れる年齢になってるわ、今からなら素直にメールディンクかアーレンツね」

「飛び級でメルキースの中等部に編入できないのですか? シャルルロワ学園では難しいでしょうが、士官学校なら実力重視、リオンならその資格はあるでしょう」

「テレサ、その手がありました! 叔父様に提案してきます」


 なんと! 強引な手法だなー。ルアンナは席を立ちエリオットの方へ。


「士官学校ってそこまで優れた環境なんだ」

「ええそうよ、騎士になるための全てが揃っているわ。村で1年過ごすより、ずっと得るものが多いと思うの」


 騎士になりたいワケじゃないんだけどな。教育内容に興味はあるけど。


「……無理ですって」

「あら、そうなの、リオンの才能なら問題ないと思いましたのに」


 帰って来たルアンナにテレサが返す。


「才能が有り過ぎて無理なんだって、リオン専用の訓練が必要らしいわ」

「まあ! あの叔父様がそうおっしゃるなんて、余程のことですわね」


 あ、そっか。エリオットは知ってるんだ、神の封印のことを。専用の訓練か。多分、エリオット自身も分からないんだろう。だから型にはまった士官学校ではなく、柔軟に試したいんだな。


「リオン……お父様が特別扱いする理由が分かったわ、別格なのね」

「魔力操作だけはね」

「あなたに認められるよう頑張るわ」

「クラウディアはよくやってると思うよ」

「……違うの、もっと魅力的にならないと」


 そっちか!


 今でも十分、魅力的だよ。とでも言えば喜ぶだろうけど何か術中にハマってる気がするのでやめた。前向きな姿勢はとても好感が持てるんだけどね。その先にあるものが引っかかる。


 クラウディアは俺のどの部分を見てくれてるんだろうか。才能だけなのかな。何だか好意を持たれてるのに喜べない。ビクトリアの遠い目の理由が分かった気がする。


 ミーナはどうなんだろう。俺なんかのどこがいいんだか。前世の記憶が戻る前から好意を持ってくれてたみたいだし。ま、近所にいる年の近い異性だからね、恋に恋するってこともあるさ。


「デザートが来たわよ」


 これはバニラアイスだな。お、見た感じエスメラルダで出された濃厚なやつっぽい。


 パクッ……やっぱり。いいなー、こんなのが家で食べられるなんて。出された食事も美味しかったし、大満足だぜ。今日は子爵家で昼食、ここで夕食と、かなり贅沢なコースだったな。こんな日はそうそうない。


 大人たちは随分とワインを飲んでご機嫌だ。俺たちは屋敷に泊まるけど、他の客人もそうなのかな。今から帰ると遅くなるし。


「特別契約者はみんな屋敷で宿泊するの?」

「そうよ」


 ほー、流石だね。そのくらいの人数でも対応できるんだ。使用人もいっぱいいるし、ほんとこの敷地内だけ別世界のよう。確かメルキースだけでも4万人、そこの領主だから当然か。


 あ、そうだ、クラウスが俺を客人に紹介したいから、後で来いって言ってたな。もうでも食事会は終わりっぽい。まあ、仕方ないね、次の機会だ。


「さて、皆の者!」


 男爵が声を上げる。ほどなくザワザワしていた声は静まった。


「今宵は誠に楽しい席であった。ワシとビルギットはここで失礼するが、引き続き別室で懇親を深めていただきたい」


 あら、まだあるんだ。そっか、どうせ泊まるんだし、多少遅くなっても関係ないか。時間はまだ19時だ。男爵と男爵夫人はここまでみたいだね。


 少しずつ席を立ち移動する。


「お好きなところへお掛けください」


 30畳ほどの広間だ。低いテーブルを挟んで4人掛けほどのソファ、それが3個所、全部で20人以上は余裕で座れるな。これはリラックスして話せそうだ。


「リオン、お隣りいいかしら」

「……うん」


 さっきまで隣りだったクラウディアが告げる。まあ拒否するのも変だし。


「リオン、客人に紹介したいんだが」

「そうだったね、父さん」

「でしたら私は先に座っておきます」


 クラウディアは子供たちが集まったソファへ向かった。


「あ、マズかったか」

「ううん」


 なんだか前世の婚活パーティーでよくあるフリータイムを思い出してしまった。


「おお、クラウス殿、来たか、そちらがご子息であるな」


 エリオットとセドリック、そして男性の大人3人が集まった席だ。俺とクラウスはソファに腰を落とす。それを待っていたかのように使用人がカップを置き紅茶が注がれた。


「では名乗るとしよう、私はメリオダス・ドナート、北西部防衛副部隊長だ。今日は息子のダニエルも来ている。リオンには挨拶を済ませているな」

「はい」

「まだ訓練討伐には行けぬ腕前だが、その時が来たら頼むぞ」


 ほう、防衛副部隊長。ミランダと同じ役職なのね。年齢は30代前半か、がっちりした体格だ。強そう。村では見かけないから監視所にいるのかな。


「僕はナタリオ・ホフラントさ、防衛部隊の槍騎士だ。キミの才能にはとても驚いたよ」


 !? 何だこの軽い感じは。騎士には珍しいタイプだな。20代後半といったところか。でもここにいると言うことは、かなりの使い手なんだよね。見かけによらないな。


「俺はガレス・エクブラド、討伐部隊だ。キミは将来有望だな」


 若いな、10代後半か。多分、今回特別待遇に引き上げた1人だ。真面目そう。


「ガレスは19歳だが部隊でも群を抜いた強さだ。俺が北部に行けたのも彼がいたからだ」

「セドリック副部隊長の抜けた穴は大きいです、俺なぞまだまだです」


 ほう、セドリックも認める強さか。


「もし不安なら僕が討伐へ回るよ」

「ナタリオが森へ入ると悲しむ女性騎士が多いのではないか」

「部隊長、ならば一緒に連れて行くまでです」

「はっはっは、監視所の女性がいなくなるな」


 チャラいな。騎士としていいのかね。まあ、顔はいいからモテるんだろうな。


「リオンは騎士を目指すのかい」

「分かりません」

「まあ冒険者でもBランクは確実だろう」

「うむ、その才能なら明日からでも最前線へ行けるぞ」

「副部隊長は随分と評価してますね」

「……ガレスよ、リオンの本気があの程度に見えたか」


 ギクッ


「まさか、あれ以上も?」

「私には随分と余裕があるように見えたぞ」

「ならキミは貴族令嬢から声がかかるね、クラウディア様かエステル様が年が近いのでは」

「はっはっは、まだ早過ぎるぞナタリオ」


 とか言いつつ、クラウディアべったり作戦だよね。


「クラウス殿も素晴らしいご子息を持ったものだ、羨ましい限り」

「ダニエルもきっと伸びますよ」

「そうだといいのだが」

「リオン、騎士たちに何か質問はあるか」

「え?」


 エリオットが振ってきた。うーん、そうだなぁ。


「これまでで最も手こずった魔物は何ですか」

「ほう、いい問いだな、ではメリオダス」

「そうですな、やはりコルホル村の開拓時に戦ったキマイラか」

「私と討伐部隊にいた頃だな」

「はい、部隊長、あれはかなりの強敵でした」

「リオン、Bランクの魔物だ、ドラゴンと同じくらいの危険度と言われている」

「そうなんだ、父さん」


 Bランクにも色々いるんだね。


「ナタリオはどうか」

「僕はオルトロスです、大きいのに動きが早くて手こずりましたね」

「リオン、Bランクの魔物だ、そうだな、見た目、大きさはガルウルフを7~8倍にした感じか、頭が2つ付いている」

「えっ、部隊長、そんなのどうやって倒すんですか」

「まず足を1本切り落とすことに集中する。そして動きが鈍れば畳みかけるんだ」

「へー」


 ミランダも言っていたな。動きが速いのなら、まずは機動力を奪うと。


「1時間くらい森の中で戦っていたからくたびれたよ」

「はは、広範囲に動き回られたからな。さてガレス、お前はどうだ」

「……私は、ガルウルフです」

「ほう」


 みな戸惑った反応だ。ふむ、確かに。彼なら瞬殺できる腕前のはずだけど。


「士官学校中等部1年の時に訓練に森へ入りました。そこで私の班は3体のガルウルフと対峙したのです。激闘でした。今でも無事に倒せたことが奇跡的と思えます」

「なるほど、ではそれ以降に手こずった記憶が無いと」

「はい。その時のガルウルフに比べれば、どの魔物も余裕があります」

「はっはっは! これは頼もしい言葉だ」


 そっか、魔物ランクが高いから手こずるとは限らないよね。低ランクでもこっちの状況で変わってくる。そして高ランクでも戦いに方によってはそうでもないってことか。


「リオンはどうか」

「俺ですか? そうですね……ダークウィーゼル、ウルヴァリン辺りでしょうか」

「確かに、その辺は正面から戦えば壁になる相手だな」

「はい、ですから後衛に頼ることにしてます」


 ちょっとクセのあるやつはね。逆にガルウルフみたいのは分かりやすい。


「クラウスはどうか」

「それは、サラマンダーです。死にかけましたから」

「はは、そうだったな。あのランクは戦うと言うより、どう生き残るかだ」

「しかし、自信が付いたのではないか、Aランクだぞ」

「その通りだメリオダス。あれと対峙した経験は貴重だよ」


 まーね。最初はこんな怪獣どうすることもできないと思ったもん。でも伸剣は通った。ならばBランク以下は全て伸剣で倒せると言うこと。ドラゴンでもワイバーンでも、首さえ届けば一撃で勝てる。


「では、向こうの席へ連れて行きます」


 クラウスはそう言って席を立ち紅茶を持った。俺も同じようにする。


 続いてはミランダ、そして恐らくカミラ、あと大人女性3人の席だ。


「これはリオン、どうぞ掛けて」

「失礼します」

「私はアメリア・ブルーキンク、討伐部隊の弓騎士、サンドラが世話になった」


 30歳くらいか、この人がサンドラの母だね。いかにも騎士って感じだ。


「私はローザ・グラッツェル、防衛部隊の剣士だよ、いい共鳴だったね」


 20代半ばか、目つきが鋭いな、強そう。


「私はラウニィ・フルネンデイク、同じく防衛部隊の騎士です。私も初等部より魔力操作は得意でしたが、リオンのは次元が違います。それで洗礼の儀はいつでしたか」

「5月1日が誕生日ですので20日ほど前です」

「なんと!」

「あらまー」

「8歳と言うから今年9歳になると思っていたが、8歳になったばかりか!」


 ラウニィは若いな、彼女が残りの18歳の特別待遇に引き上げた人だな。


「洗礼直後から魔力操作が長けているとは、まるでベアトリスのようですね、姉上」

「カミラ、それでは国を救う英雄となるぞ」

「そして後の女王ですからね、リオンは王ですか」

「辺境の村に生まれるところまで似ているな」


 やっぱりあの人がカミラか、セドリックの妻だね。


「コルホル村から英雄の誕生か、いやクラウスは既に英雄だったね」

「ローザよ、リオンは英雄を超えるかもしれんぞ」

「……副部隊長、今であの才能ならあり得るわね」


 既に一部は超えているらしいぞ。


「これはサンドラと仲良くしてもらわんとな」

「アメリア、貴族家令嬢が放っておかないよ」

「それは(かな)いません、カミラ様」

「リオンはウチのクラウディアと仲がいいからな、そうだろ?」

「え、ええ、まあ」


 そりゃ悪くはないよ、特別良くも無いけど。


「さあ、リオン、子供たちの席へ行くか」

「うん」


 紅茶を持って席を立つ。クラウスは大人の席へ戻るようだ。


 む、ソフィーナを見かけないと思ったら女子のテーブルにいる。クラウディアと話し込んでるぞ。親同伴の婚活パーティだー!


 俺は男子の席に行くかな、流石にあの中には座れない。断りを入れよう。


「俺、あっちに行ってもいいかな、女子の中はちょっと居づらくて」

「いいじゃない、ハーレムよ!」

「エステル、食事中ずっと一緒だったでしょ、リオン行っておいで」

「はい!」


 ルアンナは空気を読んでくれた、ありがたい。クラウディアも笑顔で見送ってくれる。ソフィーナが相手してるからいいよね。いや別にそこまでクラウディアに気を使う必要は無いんだけど、ミランダの顔が浮かぶんだよな。


 にしてもエステルはハーレムなんて言葉知ってるんだ。貴族学園ではそんなことまで教えるんだね。そしてこの世界には実際にあるのか。


「おー、リオン、待ってたよ! まあ座れ」

「はい」


 ソファに身を沈め、紅茶ごくごく飲み干し、ふーっと息を吐く。

 男子の中は落ち着くね。中身は大人でも、やっぱり俺は8歳の男の子だ。


 アデルベルト、ライニール、ランヴァル、そしてダニエル。ダニエルが肩見狭そう。そりゃ貴族に囲まれてるからね、平民の俺が来たからもう安心だぜ!


「ダニエルは武器何?」

「剣だよ、お父様みたいになりたいんだ」

「そっか、防衛副部隊長だもんね、いつも村を守ってくれてありがとう」

「そんなの騎士として当然さ」


 お、いいね、キリリとした表情。でもまだ10歳だぜ、それで騎士精神とやらを学んでるのか。村ではクレマンが士官学校に入れるって喜んでたな。彼は騎士の家じゃないのにどうして目指したんだろう、魔物相手なら冒険者でも力は発揮できるのに。


 騎士か。強さ、知性、規律、威厳、誇り、忠誠心、思い付く印象はそんな感じ。まあ西区の保安部隊みたいに親しみやすい騎士もいるけど、大半は怖い感じだなー。


 俺は才能があるから大抵は士官学校を勧められる。そんなに騎士っていいのか。幸い、ミランダやエリオットとか、身近に騎士がいる、それも指揮官だ。騎士の何がいいのか聞いてみるか。

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