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ミリオンクォータ  作者: 緑ネギ
1章
61/321

第61話 クラウディア

 朝だ。おおう、このふかふかのベッド、ここは家じゃない。

 ベッドを下り寝室を出る。


「おはよう、フリッツ」

「ああ、おはよう」


 ここは村一番の宿、エスメラルダ・コルホル。ミランダの計らいでこんな高級宿に泊まることになった。


「よく眠れたか」

「うん」


 ここのベッドはとても寝心地が良く、いつもよりぐっすり眠れた気がする。疲れてたのもあるが。


「もう準備出来てるんだね」

「まだ時間はある、ゆっくり支度しろ」


 洗面所で顔を洗って歯を磨く。にしてもここの鏡はきれいだ、よく映る。俺ってほんと子供だよな。身長や手足の短さはもう慣れたが、こうやって顔を見ると改めて異世界転生を実感する。青い目はまあ前世でもあるが、青い髪だもんな。薄い青だけど。


 そしてこの精霊石から水が出る。ふっ、そんなの当たり前だぜ。何故かなんて考えちゃいけない。こういう世界なんだ。


「準備出来たよ」

「まだ早いが、行くか」


 螺旋階段を下りるとクラウスとソフィーナがいた。挨拶を交わす。


「よく眠れた?」

「うん、母さん。ふかふかだったよ」

「ふふ、そうね」


 受付へ鍵を返す。


「ミランダ様より、話があると部屋でお待ちです」

「え!」


 受付の者に告げられ、4人はカウンター横の部屋へ案内された。


「そこへ座れ、音漏れ防止の結界は施してある」


 部屋は窓のない6畳ほどで、いくつかの椅子と小さい机がある。職員の待機室みたいなものか。そこに1人、騎士服のミランダがいた。


「リオン、昨夜は大役を見事遂行してくれた。まず礼を言う」

「身に余る思いです」

「フン、もう少し本音を言っていいぞ、立場はそちらが上だ」

「……商会長、こちらはお世話をして貰う立場です、上も下もありません」

「そうだな、対等と行こうじゃないか」


 一応、商会長と職人だもんな。お互いの職務を全うすればいい。


「それで今日の予定を手短に伝える。まずはリオン、お前は朝から訓練討伐に行くといい、16時に終わる見込みだ。その後、ここへ帰ったらコーネイン商会へ立ち寄ってほしい。名目はそのミランデルの保守だ」

「そこで何本か共鳴をするのですね」

「話が早い。まあ時間的に2本だろう。次の予定はその場で話す、報酬についてもだ」


 報酬か。もういくらでもいいんだけど、お金のことだからいい加減にはできないしな。


「移動は商会の馬車をシーラと共に利用するがよい。監視所の食事も商会が負担する。名目はミランデル使用者としての特典だ」

「宣伝役ということですね」

「はは、理解が早いな。コーネイン商会はお前を特に評価する、故に支援をしたい」

「その条件はミランデルを使うこと、ですね」

「うむ、ウチとの繋がりを聞かれたらそう答えろ、特別契約だとな」


 アスリートと用品メーカーみたいな関係か。商会は俺のスポンサーね。


「続いてフリッツ、お前には当面、リオンとの調整役をお願いしたい」

「分かった。商会の担当者も教えてくれ」

「それも含めて詳しくは商会で話す、9時に来てくれ。従って今日の訓練討伐同伴者はこちらの騎士を付ける」

「それは西区で代わりの者をあてがう」

「できるならそれでいい。いずれにしろ騎士は付ける」


 フリッツは行かないのか、じゃあカスペルにでも頼まないとな。直前で伝えて行けるかな。


「次にクラウスとソフィーナ、以上のことを承認してくれるか」

「はい、フリッツに任せます」

「私もお任せします」

「よし、2人はこれまで通り、西区の住人として過ごしてくれればいい。ああそうだ、リオン、討伐では共鳴10%までにしろ、剣身が伸びなければ気づかれない」

「分かりました」

「10%でもあそこなら遥かに過剰戦力だ、倒せない魔物はいない」


 共鳴しなくても、第一線で利用されてる鉱物と並ぶんだもんな。やっぱりトランサイト、かなりの革新だった。


「以上だ」


 部屋を出て、エスメラルダの玄関前へ。


「んーっ! ……さあー、西区へ帰るか」


 クラウスは軽く天を仰ぎ、体の筋を伸ばした。はは、お疲れさん。慣れない環境は無意識に緊張するもんね。


「おー、この時間でも人通りはまあまああるな」


 中通りを北へ進む。

 ほどなく西区と東区へ続く道との交差点に差し掛かった。


「へー、もう農業ギルドへ持ってきてるのか、昨日準備したんだな」


 野菜を沢山載せた荷車が何台も通りを横切っていた。


「あ、フローラさん!」

「おやまあ、こんな早くに中央区でどうしたんだい」

「ちょっとね」


 フローラは顔を近づけてくる。


(商会は決めたのかい)

(コーネインだよ、それで昨日、大きな動きがあった)

(!? ふふ、面白くなるね)


 彼女に手を振り、中央区の城壁を抜ける。


 いやあ、フローラには特にお世話になったな。トランサイトの鑑定が無ければ先へ進まなかった。そもそも共鳴が手掛かりだと、ランドルフ経由ではあるが彼女の情報が動機となったし。それにあの商会をまとめた資料。これは近いうちにお礼をしなくちゃ。


 ゴーーーーーン


 朝の鐘だ。


「西区の城壁まであと少し、ちょうどいい時間だったな」

「同伴者はじーちゃんでいいかな」

「カスペルでいいだろう、無理ならランドルフに頼むか」

「孫のお守りが無ければ用事はないさ」


 そうだね。基本、日向ぼっこが任務だし。そうや畑仕事をしてるとこ見かけないな。まあ、あの面積ならランメルトとイザベラで十分手が足りるけど。ウチと同じだもんね。多分、ここへ移住した時にカスペルとエミーから農地を引き継いだんだろう。どうも1軒で農地の広さが決まってるみたい。


 食堂に着いたところでカスペルを見つけた。


「あ、じーちゃん、おはよう」

「おお、リオン、それにお前たちも。宿は良かったかい」

「うん、とても豪華だった。それでね、お願いがあるんだけど、今日の訓練討伐、じーちゃんに同伴して欲しいんだ、夕方まで行けるかな?」

「ワシはもちろん構わんが、ちょっとベラたちに聞いてくる、待っておれ」


 ブラード家の席に彼は向かう。


「よしいいぞ、1日付いて行ける」

「よかった」

「ではカスペル頼んだぞ」

「任せておけ。ほほー、久々の森だの」


 ふふ、カスペル嬉しそう。


「8時に家に行くよ、8時30分正門集合だから」

「そうか、分かった」


 朝食の載ったトレーを席に運ぶ。


「ところでクラウディアだっけ、今日来るかもな」

「あ、そうかも!」

「ふふ、仲良くするのよ」


 確かクレマンが言ってた、訓練討伐に来てるのは、ラウリーン中等学校、メルキース士官学校、コルホル村だけだって。クラウディアは11歳で士官学校中等部2年だったな、訓練討伐に参加してるのかは知らないけど。


 ああいや、参加してるぞ。リュークのおじいさん、確かー、アベルかアドルか、リュークも一緒に組むかもしれないって言ってたな。うん、つまりあの森に一緒に来てるんだ。


「よーう、お前たち、昨日はいい宿に泊まったらしいな」

「まあね」


 食事を終えたランメルトが絡んできた。


「訓練討伐で活躍してるんだな、今日も行くんだろ、父さんと一緒に」

「あ、じーちゃん借りるよ」

「はは、構わん構わん。どれほどの戦力になるか知らないけどな」

「基本は荷物持ちだよ、帰りに素材のね」

「ほう」

「街道近くから森に入って、西へ進むんだ、川まで行ったら引き返して、その道中、行きで倒した魔物の素材を回収するんだよ」

「あーなるほどなー」

「戦うのは子供たちだけだよ。ガルウルフ辺りが出たら大人たちも戦うけどね」

「子供ら強いんだな、まあ才能あるのを選抜してるからそうか」


 食事を終えて居間に座る。


「あと1時間、身体強化の訓練するか」

「うん!」


 そうだった、今日はやってなかったね。


 クラウスと城壁前へ。いつものメニューをこなす。


「15段目からいけたな、ディアナと同じだ」

「でも、ねーちゃんみたいに助走をつけて遠くには無理だよ」

「それも15段目を繰り返して、かなり余裕が出来たら少しずつ試せばいい」

「うん、そうするよ」


 家に帰る。ソフィーナは家の用事で出ているようだ。


「あ、そうだ。トランサイトの弓、かなりいいみたいだから、母さんに使ってもらえないかな」

「……俺たちがトランサス合金を用意してお前が変化させるのか」

「うん、でも商会長に聞いてみないとね、そんなの勝手にやっていいか」

「スキルや能力の行使には金と責任が発生する。それが身内ならみんな好きにやってる、言わないけどな。ただあれはモノがモノだけにな」

「だよね」


 夕方、商会に行った時に聞いてみるか。


「それなりに出回ってからならいいんじゃねぇか」

「うん、俺もそうは思う」

「そろそろ時間だな、行って来いよ」

「うん!」


 ブラード家に向かう。


「じーちゃん!」

「おお、来たか」

「にーに!」


 む、カトリーナ、玄関近くにいたか!


 ぽふっ


 近距離での突進衝撃を制御できた。危なかったぜ。いや、カトリーナもブレーキがうまくなってきたか。


「武器と冒険者証だけでいいよ」

「飯代は? おお、馬車代もいるだろう」

「俺は商会と特別契約なんだ、全部向こう持ちだよ」

「へー! あんた、いつの間にそんなになってたの。あーだから武器も貰ったんだね」

「そうだよベラおばちゃん。じゃ行ってくるね!」

「行ってらっしゃい」

「にーに! ばいばーい!」


 カスペルと中央区へ向かう。


「ギルドに寄るよ、行くことを報告するんだ」

「そうか」


 冒険者ギルド窓口へ。


「今日はフリッツじゃないのか、カスペルなら条件はいいな」

「ほっほ、ワシはCランク冒険者だぞ」

「帰りは夕方だな。その時も寄ってくれ」

「はい、アレフ支所長」

「おおそうだ、今日から商会の馬車を使うぞ。コーネイン商会の前に停まっているから分かる」

「では行ってきます」


 乗り場じゃなくて商会の前か。


 南へ通りを進む。貴族商会の並んでいる通りに1台の馬車が、あれか。


「コーネイン商会の馬車ですか」

「キミがリオンか、そちらは同伴だな。後ろに乗ってくれ、一緒の子はもう来てる」

「分かりました」


 幌付きの2頭立て。台車の後ろには収納式の階段がある。騎士団のそれと同じっぽいな。いや、こちらの方が作りが細かいし、しっかりしてる。


「乗ったぞ、行ってくれ」

「はい」


 あれは商会の人か、荷台の前の方に2人男性が乗っている。その者が御者に告げると馬車は走り出した。


「おはよう、シーラ」

「リオン、おはよー」

「今日はワシ、カスペルが同伴する。皆よろしくな」

「ベルンハルトだ。こっちは孫のシーラ、よろしく」


 おお速いね、それに快適だ。いい台車と馬なんだな。


「リオン、武器変わってる、出来たんだね」

「ミランデルって言うコーネイン商会のブランドなんだ」

「えー、高いんじゃないのそれ」

「そうだと思うけど、商会に貰ったんだ。特別契約だから」

「それでか! 何で商会の馬車で行くのか不思議だったんじゃ、料金も不要と言うし」

「リオンのお陰かー、へへ、ありがと」


 しかし、これ、毎回送迎してくれるんかな。帰ったら商会で聞いてみよう。あーいや、アレフ支所長は今日からって言ってたな。……彼の言葉はちょっと怪しいからやっぱり商会に確認だ。


「しかし、森は久々だのう」

「あんたは申請討伐に行かんのか」

「息子夫婦が行っとる、その間孫の世話だ」

「どこも一緒だな」

「東区はどうだ、魔物は落ち着いたか」

「いやいや、北区の開発が始まってあっちに近い方はどんどん増えとるよ」


 北区は森に道を通してるからね。城壁工事も動き出したみたいだし。


「近頃、大型が多くてな。昨日はマンティスがきたぞ」

「なんと! それを要請無しで片付けたのか」

「そうだ。一緒に来た魔物が少なかったからな、それに東区は住人が多い」

「城壁のお部屋まで近づいてきたよ、凄かったー」

「かなり接近したな。それでも何とか城壁に到達するまでに倒したが」


 マンティスって、めちゃくちゃでかいカマキリだよな。立ち上がったら城壁の高さを越えるっていう。クラウスの武器はその鎌が素材なんだってね。


「ウチもディナスティスが来とったの、おお、エビルコンドルも来とった。そうか、そっちも大型が増えたか」

「ギルドは大型の素材が手に入って喜んでいるがな」

「違いない」

「近く、どこかは応援要請を出すほどの襲来となるだろう」

「そうだろうて、森をつつけば遅かれ早かれだ」


 応援要請か。数が来るってことだよな。んー怖い。


「カルニン村の近くで、ドラゴンと対峙した騎士や冒険者の報告が上がっているぞ」

「なんと! 近くとはどっち側だ」

「もちろん、コルホルとの間の森だ、やや奥ではあるがな。ギルドに情報が貼ってある、帰ったら見るといい」

「そうか……しかし、ドラゴンか、そいつはやっかいだのう」

「ドラゴン、強いの?」

「ワイバーンに似ているがあれより大きい、そして火を吐く。Bランク最上級の魔物だ」


 うはー、ドラゴン、ザ・ファンタジーな魔物だな。もし来たら被害が大きいだろう。


「40年前、ゼイルディクにも何体か来た」

「え!? じーちゃん、戦ったの?」

「いや、ワシは遠目に姿を見ただけだ。戦っていたらここにはいない」

「……うわ」

「開発の手を止めなければ、近いうちに来るだろうな」


 ならば、それまでに前線にトランサイトを! 伸剣があれば下からでも届くはず。あ、いや、弓だ! まずは飛んでるところを落とさないと。弾丸の速さの矢で一気に畳みかければ、きっと被害を抑えられる。そうだよ、速度が上がれば射程も伸びるし。


 むー、訓練討伐に行ってる場合じゃなかったか。まあこっちはこっちで、強くなるために必要だし。討伐の無い日は生産を頑張ろう。


 馬車が停まった。着いたか。


「騎士団監視所だ、4人は降りてくれ。帰りは16時にここへ来るからな」

「ありがとうございました!」


 俺たちが降りると馬車は街道を走って行った。メルキースに行くんだな。


「コルホル村のみんな、こっちだ!」


 騎士が声を上げる。ん、あれは、エリオット!

 近づくと子供が3人、ジェラールとマルガレータ、あと1人は誰だ?


「リオン、シーラ、今回、班の再編成が行われた。2班はリュークとサンドラが抜け、クラウディアが入る」

「あ、はい、分かりました」

「クラウディアです、よろしくね」

「リオンです、よろしく」

「シーラよ、よろしくー」


 き、来た! 予想通り娘を同じ班へ。まあそうなるわな。


「知ってると思うけど、クラウディアはエリオット防衛部隊長の長女よ。失礼のないように!」


 マルガレータが言葉に力を込める。


「ところでリオン、あんたその武器ミランデルじゃないの」

「そうだよ」

「へー作ってた武器ってそれだったのか、いいじゃない」

「ジェリー、これはコーネイン商会に貰ったんだよ。俺は商会と特別契約になったんだ」

「なんですって!」

「おお、それは凄いね! どおりで商会の馬車から出てきたワケだ。でもリオンの実力なら普通のことだよ」

「さーみんな、作戦会議をしてくれ、出発が遅れる」


 エリオットが声を上げた。そうだね、話をしに来たんじゃない。


「では、今回再編成で5人になって、戦い方が少し変わるわよ。クラウディアは弓士だから、リオンとジェリーが前ね。それで、前にやったみたいに予め連携するメンバーを決めるわ。私とシーラがジェリーと、クラウディアとリオンが組むの、いいわね」

「いいよ」

「分かったわ」

「うん」

「は、はい」


 おーい、しかもペアかよ、これ絶対、エリオットが仕組んだな。


「クラウディアはとてもいい腕の弓士よ、リオンは任せればそれでいいから!」

「マリー、連携するのは私よ、その判断は私がするわ」

「あ、そうね、ごめんなさい、リオンと話して決めて」

「ええ」


 マルガレータ、何か調子がおかしいぞ。憧れのミランダの娘だからね。


「リオンはとても優れた剣士だとお母様から聞いてるわ、だからあなたの自由に動いて。必要に応じて私が撃つから」

「えーと、それでは連携になりません。射程を教えてください、そこへ引っ張りますから」

「あら、そうね、30mなら狙えるわ」

「分かりました、撃ってほしい時は顔を向けますので」

「ええ、そうして。それと話し方は普通でいいのよ、同じパーティなんだから」

「あ、はい、いや……うん」


 んー、まあ実際、ちょっとやりにくいからな。砕けた言葉でいくか。


「いいかな」

「うん、いいよ、マリー」

「ええ、終わったわ」

「よーし、じゃあ、新しい2班、しゅっぱーつ!」

「おーっ!」


 ジェラールとお互いの剣を、背中の鞘から抜いて渡す。


「これはトランサス合金かい?」

「そうだよ、ジェリーのは?」

「ウィルスンク合金だよ」

「ふーん」


 初めて聞くな。トランサスよりいいんだろうね。


 エリオットを先頭に街道を北へ進む。どうもまた村に近い進路のようだ。しかし前衛2人か、ジェラールとの連携も大事だな。3体以上魔物が来た時もどうするか決めておかないと。


「ジェリー、魔物に行く順番はどうする?」

「俺が決めようか」

「うん、お願い」


 俺より場数が多いジェラールに任せるのがいいね。


「3体なら魔物によってはリオンに2体任せるけど、その時は無理せず時間を稼いで」

「分かった」

「まあ弱いやつだよ、グリーンラクーンとかマスタードリザードとか。強いやつが3体なら俺が2体引き付けるから、リオンはさっさと1体倒して俺のを1体引き受けてくれ」

「うん、分かったよ」


 ジェラールはあれだな、俺が1人で倒せる魔物のラインを見極めるんだな。クラウディアに動きを止めてもらえば、この森の魔物は1撃で倒せるとは思うけどね。10%だよな、魔素伸剣が発動しない共鳴率でとどめないと。


「ああでも急に魔物が現れて、みんなの身体強化が間に合わない時は指示を待たずに突っ込んで。リオンなら直ぐ行けるからね」

「うん、任せて」


「よーし、ここから入るぞー、2班は前へ」

「じゃあ、前衛2人お願いね!」

「うん!」

「よーし!」


 やっぱり4日前に入った村に一番近い進路だ。Eランク上位どころかDランクも出る可能性がある。前はレッドベアが河原に出たしね。


 その時は素直に大人に任せよう。エリオットもいるし、問題ない。


 さー、最初は何かな、やっぱ、ヘルラビットかな?

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