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ミリオンクォータ  作者: 緑ネギ
1章
23/321

第23話 空からの脅威

 フリッツの歴史講義を終えて食堂へ向かう。


「終わったか」

「うん父さん」

「ミーナと手を繋いで仲いいわね」

「えへへ……」


 ソフィーナの言葉にミーナは照れた。

 いつもの場所で昼食を始める。


「歴史の話はどうだったか」

「とても面白かったよ」

「しかしそんな話に興味があるなんて不思議だ」

「プルメルエントが5000周年記念なんだよね」

「そうよ」


 改めてとんでもなく長い年月だ。その割には身近な魔導具が照明くらいで、その方面の発展はあまり進んでいない様子。フリッツも拡声器がポンコツだと苦言を呈していた。せめて品質の安定が成されなかったのもか。


「続きがまだあるんだ」

「終わりじゃなかったのか」

「えっと約2800年前まで進んだところだよ。今の王都に100万人くらいの頃まで」

「まだ半分か、統一暦にもなってないな」

「あ、そうか、今は統一暦2298年だったね」


 言われてみれば年号を使わず何年前とだけ。ではあと500年過ぎれば何か大きな動きがあるのか。楽しみにしておこう。


「続きはいつだ」

「この後決めるよ」


 流れとしては連続で聞きたいがミーナの疲労度を考えると日を改める方がいい。


「紙とか取りに行った時に、次の予定も決めてくる」

「おう、じゃ俺たちは先に帰ってるぞ」


 食堂を出てレーンデルス家に向かう。


「こんにちは! あれ、じーちゃん」

「来たな、リオン」


 カスペルがいる。


「歴史の話を聞いとるそうで、ワシも興味あるから一緒にと思ってな」


 なんと、増えた。


「リオン、構わないか」

「うん! 俺はいいよ! じいちゃんも勉強するんだね」

「はっはっは、人に話すネタにもなるしな」

「あれ、ミーナは?」

「歴史は苦手だそうだ、他の話になったらまた参加するぞ」


 あらー流石に厳しかったか。ごめんよ。


「従って対象者はカスペル、エドヴァルド、リオンだ。時間はいつがいい」

「俺はいつでも」

「僕も」

「ワシも」

「ならこの後するか?」


 そうしてもらうか。


「じゃあ13時から、お家に帰って伝えてくる」

「では決まりだ」

「一旦解散するかの」


 カスペルと共にレーンデルス家を出る。


「まだ40分くらいあるのう、リオンすまんが午前中の話を短く教えてくれんか」

「うんいいよ」

「おお、そうか、お前の家の居間でいいか」

「いいよ、多分」


 カスペルとノルデン家に入る。


「おや、義父さん」

「おじゃまするよ」

「えっと13時から続きで、それまでじーちゃんとお話し! この後フリッツ先生に後半を一緒に聞くんだけど、その前に前半を知りたいんだって、ここで話してもいい?」

「構わないぞ。俺は外に用事だから使うといい」

「私は一緒に聞こうかしら」


 俺がカスペルとソフィーナに講義という妙な絵柄になってしまった。


「それじゃ話すね、あと30分くらいだから早口で行くよ」

「おお、来い!」

「あら大変、ふふ」


 そして俺は一気に5300年前から2800年前までの2500年を駆け抜けた。


「ふー終わったよ!」


 パチパチパチ……。2人の拍手が居間に響く。


「お前さん、とんでもない子じゃの。それ全部理解しておるのか?」

「大体は。クレスリンの役目なんかはなるほどと思ったよ」

「……そうか、いやーここまでとは」

「私もびっくり、本当に頭がいいのねリオンは」

「えへへ」


 褒められちった! なんて調子に乗ってるとどんどん怪しまれる。


「じいちゃん行こ!」

「ソフィ行ってくるよ」

「ええ」


 俺とカスペルはレーンデルス家の玄関前へ。


 昼食前は晴れていたが今は足元の影が薄くなっている。急に出てきた雲に太陽が隠されたためだ。雨が降るのだろうか。


「暗くなってきたね」

「そうだの」


 空を見上げていると灰色の雲を背景に大きな物体が目に入った。大きいぞ、航空機か? そんなバカな、ここは異世界だ。


「ねぇじーちゃん、あそこ! 何か飛んでるよ!」

「あれは……ワイバーンだ! こりゃ大変だ!」


 ええっ!?


 カスペルは扉を開けて叫ぶ。


「フリッツ、ワイバーンだ! 真上にいるぞ!」

「何だと!」


 フリッツの顔は険しくなり居間から走り出て来る。


 カカン! カカン! カカン! カカン! カカン!


 応援要請の鐘!


「ワシは一旦家に帰り子供らを風呂に連れて行く」

「そうしてくれ……アレか、大きいな」

「リオン来い!」


 俺は頷いてカスペルの後を走る。


「母さん!」

「リオン!」


 ソフィーナが駆けてきた。


「ワイバーンだよ! 真上だって!」

「えっ!」

「リオンはワシがリーナたちと一緒に風呂に連れて行く」

「お願い!」


 そう告げるとソフィーナは城壁の階段へ向かう。


「エミー!」

「じーじ! にーに!」


 ギルベルトを抱いたエミー、そしてアルマとカトリーナがやってきた。


「みんなで風呂に行くぞ!」


 カスペルはアルマを抱き上げ俺はカトリーナの手を引き浴場へ急いだ。

 武器を持った住人が慌ただしく駆け回っている。大きな声も飛び交う。

 来た、浴場だ。他にも子供を連れた住人が続々と集結している。


「男湯に入れ!」


 入り口での指示を仰ぎ、脱衣所を抜け、洗い場に入った。


「子供たちは浴槽へ固まってくれ」


 言われた通りカトリーナの手を引いて浴槽に入る。

 エドヴァルド、ピート、ロビン、セシリア、エルマ、ミーナ、アイナ……。ケイスとエレンがいない。


「エレン!」


 アイナが声を上げた。エレンとアイナは同じ7歳で仲がいい。今来たエレンも浴槽に入って座った。


「ケイスは?」

「中央区に行ってるぞ、もう向こうで避難するだろ」


 エドヴァルドの問いにピートが答えた。


 よく見ると知らない大人も何人かいる。あれは浄水士の青年だ。非戦闘員は一緒に避難するのね。料理人を見掛けないが厨房に身を寄せているのだろう。前回の浴場避難は去年の今頃、城壁が壊されたボアの時だ。あの時はディアナと一緒にここへ来た。


 外では大きな声が飛び交う。戦っているのだろうか。


 8年前のワイバーン、ヤツの標的は生後数か月の俺。神は封印しても尚仕留めに来たんだ。西区では4人死んだ。うち1人は子供。ソフィーナは俺を抱きディアナの手を引いて中央区へ逃げた。今回のワイバーンは? 神は今、魔物をコントロールできてないと宇宙の声は言っていた。ならば魔物が自ら動いただけか。


 いずれにしても強敵だ。前回は討伐に1時間要し、多くの怪我人も出た。でも今は当時に比べて東区が40人増え、他の住人も8年の経験がある。きっと大丈夫。


 バリバリバリッ! ドーーーン!


 何だ!


 グワアアアァーオ!


 これがワイバーンの声か、近い!


「きゃあああっ!」

「うええぇーん!」

「うわああっ!」


 子供たちが悲鳴を上げている。


「リオン……」

「大丈夫、みんな強いから」


 ミーナが身を寄せ手を握る。


 ……。


 静かになった。


「様子を見てくる」


 カスペルとピートのおじいさんが脱衣所に消えた。


 ……。


 あ、帰って来た。


「ワイバーンはまだ生きている、ずっと西区の上空を旋回しているそうだ」

「さっきの大きな音は?」

「食堂が破壊された」

「ええ!?」


 どよめきが起きる。


「今のところ大きな怪我人はいない。北区と東区も集結し、城壁の上は凄い人数がいるぞ」


 うはー総力戦か。


「騎士団の応援も来る。みんなもう少しだぞ!」


 それを聞いて再びどよめきが起きる。騎士団、それは頼もしい!


 カカン! カカン! カカン! カカン! カカン!


 また応援要請の鐘、どういうことだ?


「なんだまたか、見てくる」


 2人はまた脱衣所に消えた。


「増えたのかな」

「何が?」

「ワイバーンが」

「まさかー」


 ……。


 帰って来た。


「ワイバーンが1体増えた! 2体とも西区上空にいる」


 再びどよめきが、これは大変なことになった。しかし飛行系はやっかいだな。恐らく射程よりぎりぎり上を飛んでいるのだろう。ただ1回降りてその後旋回って何がしたいんだ。


 ドガアアン! バリバリバリッ!


「うわっ!」

「なんだ!」

「ぎゃあああーっ!」


 グワアアアアアオオオォォッ!


 ワ、ワワ、ワイバーン!


 脱衣所が破壊され、洗い場との扉を突き破ったワイバーンの頭がこちらを向いていた。


 目が合う。


『オマエを殺す』


 ひいっ、今明らかに俺への殺気を放ったぞ。まさかコイツ神の意志で動いているのか。


 立ち上がって睨み返す。


「いい加減にしろ、これ以上みんなを巻き込むな」


 思わず声に出た次の瞬間。


 ズバッ!


 ドスン!


 ワイバーンの頭が床に落ちた。


「ベラおばちゃん!」


 降り立ったイザベラの手には剣が握られている。


「お前たち怪我は無いか!」

「みんな大丈夫だ!」


 駆け込んできた住人の問い掛けに辺りを見渡したカスペルが応えた。


「よし! もう1体だ!」

「おおーっ!」

「行くぜーっ!」


 ワイバーンの周りから掛け声が上がり再び静かになる。


 倒した。ワイバーンを。止めはイザベラか?


「ふー!」


 床に座り込んだイザベラが大きく息を吐く。


「わーい!」

「やったあっ!」

「すごーい!」


 子供たちが湧き上がる。


「念のため怪我が無いか確認してくれ」


 大人が子供たちに一人ずつ声を掛ける。


「僕は大丈夫」

「何ともないよ」

「私もどこも痛くない」

「俺も平気」


 ワイバーンはもう骨だけになっていた。


「にぃに~、うぇ~ん!」

「よしよし……どこも痛くないな?」


 抱きしめたカトリーナが頷き、俺は頭を撫でる。


「みんな無事ね」


 イザベラが子供たちを見て安堵の表情を浮かべる。


「私はここでいるわ、もう空が見えちゃってるし」

「そうだな、また来たら頼む」


 彼女はカスペルと言葉を交わした。


 確かに脱衣所は破壊され屋根は無かった。洗い場の天井も石造りではあるが、脱衣所との扉があったところ、ワイバーンの頭が突っ込んだ石の天井はいくらか崩れて落ちていた。


 骨になったワイバーンの頭を見る。コイツは神の差し金か、もう魔物を操る力を回復したのか。最初に食堂を狙ったのも俺の気配を近くに感じたからか。そして2回目はここへ突っ込んできた。やはり俺を狙っている。


 もう1体もここへ来る。空から俺を認識してより深く突っ込むに違いない。このままではみんなが危ないぞ、どうする。


「ベラおばちゃん!」

「なに?」

「もう1体も必ずここに来る、対策はどうしたらいい?」

「……分かった! 任せて」


 少し考えた後、そう告げて彼女は走り去った。


「どうしたのリオン、さっきも急に立ち上がって」

「ああ、いや、何でもない」


 ミーナが問いかけてくる。イザベラを信じよう。


 ……。


「今だ! 撃てええーっ!」

「はぁっ!」

「くらえっ!」

「どうだあっ!」


 ズバッ! ドスッ! ザシュッ!


 多くの掛け声と衝撃音。


 ドオオオオォン!


 振動が伝わってくるほどの大きな音。


 ズウウウゥン


 直後に遠くで重いものが落ちた。


「やめえええーっ!」


 1人の大きな声が響く。


 ……。


「うおおおっ!」

「やったぞお!」

「倒したあーっ!」


 外から歓声が聞こえる。


 ドドン! ドドン! ドンドン!


 勝利の太鼓だ! 音がデカい! 真横だぞこれ。


「おおおおっ!」

「終わったんだ」

「やったあ!」

「あー怖かったよー」


 2体目もやったのか。


「通れるようにするからちょっと待て!」


 何人かの住人が脱衣所の瓦礫とワイバーンの骨を移動している。ランメルトもその中にいた。


「よし、いいぞ! 床が抜けてるところは気を付けて通れよ!」


 子供たちは浴槽から出て脱衣所に向かう。


「住人に大きな怪我人はいない! みんな生きてるぞ!」


 それを聞き安堵の声で埋め尽くされた。


「俺、リーナの手を引かなきゃ」

「うん」


 ミーナに告げてカトリーナの手を引く。


「足元見ながら進むんだ」

「うん、にーに」


 そして子供たちは浴場から脱出し、城壁出入り口前の広いところへ集まった。

 ふと見ると城壁の上半分がこちら側に大きく膨らんでいる。


「食堂が……」


 振り返ると食堂の半分ほどが崩れ落ちていた。

 隣の浴場も脱衣所は破壊され、外から浴槽が見える。

 西区の南北に走る通路、その上に続く屋根も浴場と食堂の前は破壊されていた。

 住居に被害は無いようだ。


「あー良かった! 無事なのね」

「おお、怪我は無いか」

「ビックリしたな、もう安心だぞ」

「さあ、帰るか」


 集まった子供たちに住人が声を掛けて連れて行く。


「ワシらも帰るか。クラウスとソフィーナはまだ片づけをしとるようだ、ウチで待つとしよう」

「うん」


 俺はブラード家に入った。


「食堂のワシらの席が潰されとったの」


 居間のソファで少し落ち着いたが、さっきまでの光景が未だに信じられない。


 ワイバーン。それも2体。


 8年前の襲撃では子供1人含む4人が犠牲になった。今回は聞こえてくる範囲では大きな怪我人もなく犠牲者もいない。食堂や浴場が破壊されたが、それだけで済んだのは奇跡的だろう。城壁内での戦闘であれだけの魔物相手に。


 ちょっと手が震えてる。改めて魔物の怖さ、この村のおかれてる環境を再認識した。


「ようリオン、帰るぞ」


 玄関を開けたのはクラウスだ。居間のみんなを見渡してブラード家を出る。外にはソフィーナもいた。家に帰って居間に座る。


「ふぅー、ひとまず落ち着くか」

「そうね」

「父さん母さんお疲れ。大変だったでしょ」

「そりゃワイバーン2体だからな」


 ワイバーンを聞いた話でしか知らなかったが、さきほどの浴場への突撃を目の当たりにして、その巨大さ、恐ろしさがよく分かった。その強大な魔物に立ち向かい倒すなんて、やっぱりみんな凄いよ。いくら魔物に慣れてるとは言え、恐怖心とかどうなってるのか想像できない。


「この後の予定だが15時から女性と小さい子供が北区の風呂へ行く。16時から男性が東区の風呂に行くぞ」

「そっか、西区の風呂はもう使えないからね」

「夕食は時間通りここで食べる。厨房は無傷だったからな。食べる所は外だ」

「うん、分かった」

「雨が降ったら通路の屋根の下で座って食べる」


 外は雲って暗くなってたな。降らなきゃいいけど。


「ひとまずその運用でしばらく過ごす。食堂と浴場の修理は最速で対応してくれる。城壁も一部損傷したからそこの復旧もな」

「城壁は出入り口の上?」

「そうだ、外側からワイバーンが突っ込んだのさ。それで上半分が歪んでしまった」

「うへー」


 やっぱりか、外側から大きな圧力を受けた様に見えた。


「あれは2体目のワイバーンだ。倒し方としてはほぼ完璧だった、な、母さん」

「ええ」

「どうやったの?」

「城壁の上で弓士と魔導士が待ち構えて、突っ込んでくるところに一斉に攻撃。空中で体勢を崩したワイバーンが高度を下げて城壁に衝突。落下したところへ剣士と槍士が一斉に攻撃。で終わりよ」

「うわー凄い!」


 そうかイザベラだ! 俺が浴槽で告げた対策を実行したんだ! 来るところが分かっていれば対応はし易いからね。でも直ぐ作戦を考えて展開するなんて、いやー、住人のチームワーク凄いな。


「聞こえたよ、やめええぇって、あれが合図だよね」

「そうよ、私は東側の城壁にいたから矢は届かなかったわ。凄かったのよ、一斉に矢と魔法がワイバーン目掛けて飛んでいったから」

「迫って来るワイバーンの正面ってかなり怖そう」

「避けるのを前提で構えてるから大丈夫よ」

「どこへ避けるの?」

「城壁を飛び降りるの」


 なるほど、そのための身体強化だもんね。


「ワイバーンが高度を落としたから避けるために飛び降りはしなかったけど、その後、城壁にぶつかった衝撃で何人か落ちてたわ」

「うわー」

「着地までに身体強化が間に合わなく骨折した人はいたようね」

「治療担当も来てたから直ぐ治って歩いて帰ったぞ」

「そんなに早く治るんだ!」


 凄い! よく考えると治療ってかなりのチートだ。


「母さんそろそろ風呂だ。行ってきな」

「じゃあお先に」

「北区かー、おんなじ作りなのかな」

「きっと変わらないわ」

「俺たちは東区だ。3か所あるうちの1つを使うぞ」

「そっか東区は3倍の住人だからね」


 城壁もひと回り大きいと聞く。ちょっと行くのが楽しみだ。


 合同浴場はいざ使えなくなると利用者全員に影響があるけど、他の地区で即座に対応できるのはいいね。でもちょっと遠いな、あそこまで片道15分くらいか。まあやや不便ではあるけど入れないよりはずっといい。応援要請の参加も含めて北区と東区には感謝だな。

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