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ミリオンクォータ  作者: 緑ネギ
1章
134/321

第134話 知られた隠し事

 朝だ。居間に向かい挨拶を交わす。


「雨は上がったが夜中も相当降ったらしい。足元の関係で身体強化の訓練は無理だな」

「弓の訓練なら影響ないかな」

「ええ、そうね、行きましょうか」


 ソフィーナと共に家を出る。夜警の騎士を2人引き連れて西区の南側へ歩いた。今日も的まで20mのところから弓を放つ。ひたすら放つ。


「安定して真っすぐ飛ぶようになったわね、流石リオンだわ」

「へへ」

「次回は30mからにしましょうか」


 ゴーーーーーン


 朝の鐘だ。


 的に刺さった矢を回収し西区城壁内に戻る。朝食を終えて居間に座った。


「8時に商会だったな、おおそうだ、ランメルトも一緒に行くぞ」

「もうお隣りも俺たちと同じ扱いなんだね」

「そうだぞ、普段もリーサと同じように音漏れ防止結界ができる保安部隊の騎士がついているからな。あー、ニコラスか、メリオダス副部隊長の弟、彼がそうだ」

「へー、優秀だね」


 確かに、ブラード家でもトランサイト関連の話題が上がる時もあるだろう。


「結界はまあ、そんな珍しいスキルじゃないからな。音漏れ防止を習得するにも、それほど難しくないと聞く。カスペルも真面目に取り組めばまだ可能性はあるんじゃないか」

「そっか、じーちゃん虫よけや日焼け止めできるもんね」

「父さんは祝福してなかった筈よ。ダメ元で受けてみたらいいんじゃないかしら」

「そうだな、話してみるか」

「あれ? 祝福の儀って、14歳じゃないと受けられないんじゃないの? じーちゃん、60歳だよ」

「14歳の誕生日以降だ。それを過ぎれば生きているうちに1回はできるぞ」

「へー」


 なんだ、そういうことか。


「もしかして父さんや母さんは祝福の儀を受けてないの?」

「そうだぞ。実を言うとなリオン、祝福はな、お布施がかなり高いんだよ。それこそいい武器を1本買えるくらい。洗礼もいくらか払うがそこまでではないんだ」

「そうよ、だから洗礼で十分なスキルがあれば、多くの人はそのままなの」

「あー、じゃあお金に余裕のある家は積極的に受けるんだね」

「そういうこと。もちろんしっかり訓練をした後でな」


 ふむふむ、じゃあ貴族は大抵やってるんだね。


「だったら、じーちゃんも受けたらいいね、お金は心配ないから。あ、でも訓練した後でか」

「ええ、問題はそこね。あの人、興味のないことはやらないから」

「専門スキルを無しから覚えるんじゃないんだ、既に結界があるんだから派生スキルは何とかなるはず。リオンからもそれとなく言ってみてくれ」

「分かった」


 カスペルか。どうせ毎日暇なんだし、取り組んでみたらいいんだ。んー、でもあの年で新しい事を始めるのは大変そう。もう好きに生きさせてあげたい気もするな。あ、それを言ったらフリッツは62歳だぞ。隠居するどころか家令の勉強をしている。結局はその人次第か。


「そろそろ行くか」


 家を出るとブラード家の前にランメルトとフリッツがいた。クラリーサとエマも同行し中央区へ向かう。


「いらっしゃいませ、ご案内いたします。保安部隊は店内で待機とのことです」


 商会に到着すると支店長のキューネルが出迎えた。クラリーサとエマを残し、彼女について2階へ上がる。通路を進むと商会長室の前の扉が開かれた。12畳ほどか、低いテーブルとそれを囲むいくつかのソファがある。


 中にはミランダと、あれは確か伯爵家令のディマスだな。軽く挨拶を交わして向かい側に俺たち5人は座った。ランメルトはディマスと初対面だったので、お互いの名乗りをする。


「さて、あと1時間ほどでウィルムからの使いが来店するが、その前に意思統一をしておきたい。ディマス殿」

「うむ、これまで私はウィルム侯爵の家令といくらかやりとりをしたが、その時に向こうへ伝わっている内容を共有しておきたい。まずトランサイト生産可能な人物はリオンであり、その功績を評価し叙爵の対象となった。しかし年齢制限によって父親のクラウスが男爵となり15歳まで爵位を預かる」


 そうだね、その叙爵を承認したのが侯爵だ。


「表向きの評価対象はクラウスによるトランサイト製法発見だ。製造も伯爵の職人が城で行っていることとする。指定する商会が用意したトランサス合金を城へ届け、トランサイト合金へ加工して返し販売する。その流れも皆が把握している通りだ」

「実際はコーネイン商会がここへ運んでリオンが加工し、再び城へ届けるのだったな」

「うむ、昨日の子爵院議会で詳細も全て決まったため、本日より指定商会から預かった武器がここへ運ばれてくる。既に商会馬車は城で待機しているのだな、コーネイン商会長」

「恐らく第1便は昼までに戻るだろう」


 うわ、遂に来るか。あれ? でも昨日、ミランダは他の商会も既に売ったような言いようだった。


「ああ、リオン、ロンベルク商会だけは先に何本か作っているぞ。お前がこれまで作った中に入っていた」

「そうでしたか」


 俺の困惑した表情を見てミランダが応えてくれた。なるほど、ロンベルク商会だけ特別扱いしてたのね。


「その件は伯爵も承認している、コルホル領主の商会であるため多少の融通を利かせたのだ。最初にコーネイン商会長がアーレンツ子爵へ報告した際も、子爵は直ぐに伯爵まで上げよと指示をした。その点も評価されてのことだ」


 なるほどね。そう言えば討伐部隊のガウェインの槍とベロニカの弓も、あの日、オフェリアがロンベルク商会から急遽持って来たトランサス合金だった。あんな判断をミランダが勝手に出来たのも、相手がアーレンツ子爵家だったからか。


「その辺りも大体は侯爵へ伝わっている。故にメルキース男爵家、及びアーレンツ子爵家は侯爵の評価も上がった。従ってクラウス殿。そなたが男爵になった後も、その心構えで頼んだぞ」

「はい」

「さて、そうなると少々言い辛いのだが、ウィルム侯爵へ伝わっていないこともある。シンクライトの件だ」


 む、そうなのか。


「その存在からリオンが生産できることまで全て、ゼイルディクより外へ情報は出ていない。これは伯爵の意向だ」

「何の狙いがあるんだ。それより、侯爵へ報告しなくて問題ないのか」

「問題はある。隠蔽が発覚すれば何かしら罰則が科せられるだろう。それでも伯爵はお考えがあってのこと。伯爵の意志はゼイルディクの意志、従って皆にはシンクライトの存在を一旦忘れてもらう。分かったな」

「はい」

「うむ」


 来た! 上位貴族の有無を言わさぬ強権発動。しかしなぜ? 確かにシンクライトの性能はかなり危険だ。権力者に渡ればどう利用されるか分からない。伯爵はその辺りを懸念して情報を伏せたのだろうか。


 ああ、今はトランサイトを売る時だ。それ以上の存在が知れると買い控えも起きかねない。なるほど、トランサイトが行き渡り、がっぽり稼いだ後で、シンクライトの存在を明かすのだな。汚い! 流石貴族汚い!


「もちろん伯爵もいずれは販売するおつもりだ。その時はコーネイン商会にも大変世話になるだろう。ただ今はトランサイトに集中してほしい」

「無論だ」

「さて皆から何か質問は無いか」

「あ、あの、今日は一体何を聞かれるのですか?」

「恐らくは会う日程と場所を詰めるが、後は分らない。ただ来る人物から大体の想像はつく。まずウィルム侯爵家令のイグナシオ、私も何度か会ったが、彼は相当に頭が切れる。そして侯爵にかなり近い人物だ。予定がすべて頭に入っているから何でも即答してくれるぞ」


 ふーん、側近中の側近か、伯爵とディマスみたいなもんだね。


「続いてヴァステロース子爵家令のエデルミラ。彼女はクラウス殿の実家付近について情報を持ってくるのだろう」

「その人は前にも会ったな。何か追加情報があるのか、お! 所在不明の続報だろうか」

「クヌートやモロドフの居場所が分かったのね」

「その可能性もあるな。最後に侯爵専属鑑定士のマースカントだ。恐らくはトランサス合金を持参し、この場でリオンにトランサイト合金へ変化させる算段であろう」

「それはあり得る、実際に見て確認するのだな。ただ今考えると、もっと早い時期に確認すべきことではないのか」


 確かに。クラウスの言う通りだ。


「そこは伯爵の報告を信用してのことだ。何よりトランサイト合金が4種、それから試験素材も4種が侯爵の手に渡っている。その存在は疑いようがないからな」

「まあ、モノが行っていれば急ぐこともないか」

「おお、そうだ、リオン、共鳴披露はいいが、ゆっくりやれよ」

「はい、商会長。ポンポン出来る所を見せてはいけないのですね。なんなら倒れてもいいですが」

「そこまで過度な演出は要らん。後は共鳴しながらベラベラしゃべるな」

「はい」


 解説もダメか。つまりは余裕あるところを見せてはいけないのね。じゃあ1本黙ってやったら直ぐにソファでぐったりするか。


「ここでの滞在予定は1時間、その後私と一緒に城へ行く」

「そうか、じゃあ長居はしないな。ディマス殿の言った通りの内容だろう」


 コンコン


 扉をノックする音が。それを聞いてミランダが立ち扉を開けた。


「到着しました」

「よし、私も行こう。皆、今から連れてくるぞ」


 そう告げてキューネルと共にミランダは出る。うは、ちょっと緊張してきた。


 しばらくして扉が開き、ミランダに続いて3名入って来る。む、やはり武器を持っているな。そして彼らは俺たちの向かいに座った。


「では各自名乗りを。まずは私から」


 ディマスを筆頭に、ミランダ、クラウス、ソフィーナ、俺、ランメルト、フリッツが名乗る。


「私はウィルム侯爵家、家令イグナシオ。リオン殿の作り出したトランサイトは誠に素晴らしい性能だ。その武器革新はサンデベールに巨額の富をもたらすと、侯爵は大変期待されている。是非とも与えられた役目を全うしてほしい」


 40代後半か、シュッっとした感じ。大都会の真ん中で日々洗練されているのだろう。様々な駆け引きを経験した仕事人間といった印象か。


「私はヴァステロース子爵家、家令エデルミラです。クラウス様の実家について追加情報を持ってまいりました。今日は宜しくお願いします」


 40代前半の上品な女性だ。ニコニコしているがそれだけに本心は分からないな。


「私はマースカント、鑑定士だ。宜しく頼む」


 50代半ばか、目つきが鋭い無表情な男だ。何だろう、機械的な印象を受ける。


「さて、早速で悪いが、リオン殿を人物鑑定させていただく」

「え!?」

「なに!」


 ちょ、人物鑑定だと!


「何か問題でも?」

「いえ、問題はありません。ただイグナシオ殿、リオンは今月初めに洗礼を終えたばかり、その時の鑑定結果は伝わっているはずです。先日エーデルブルク城へ入城する際も鑑定を行いました。その結果は洗礼時とほぼ同じ、その情報もご存じでは」

「ディマス殿、確かに把握している、これはその確認作業だ」


 ミランダ、クラウス、ソフィーナがやや困惑の表情。くっ、ディマスは神の封印を知らない。今ここで剣技、治癒、鑑定を覚えていることが判明したらどう説明すればいいんだ。


「コーネイン夫人、どうかしたか」

「いえ」

「鑑定時にここへ残るのは私とマースカント、そしてリオン殿とその両親だ。従ってその他の者は一時退室してもらう。鑑定結果は紙に記してクラウス殿へ渡し、それをどう扱うかは関与しない」


 ほう、人払いもするのか。


「ではマースカント、音漏れ防止結界をやれ」

「はっ!」


 イグナシオに告げられマースカントは席を立つ。そしてテーブルの上で両手を広げた。


「では先程伝えた通りだ、ご退室願おう。終われば私が扉を開ける」


 ディマス、ミランダ、フリッツ、ランメルト、そしてエデルミラは部屋を出て行く。くっ、このイグナシオという男、出先でもお構いなく主導権を握る。それもバックに侯爵がいるからか。


「半径3m、2時間です」

「ご苦労、では鑑定を頼む」


 マースカントは俺を見つめて止まる。目が怖い。うーん、まいったな、こりゃ。侯爵に知られたらどう思われるか分からないぞ。展開によってはウィルムへ連れていかれるかも。でも断る理由が思い付かない。あー、鑑定偽装、間に合わなかったな。


 マースカントはいつの間にか用意した手元の紙に書き記していく。ときどき俺の方をチラチラ見るのは、鑑定結果が空中に浮き上がっているからだろう。かなり多くの事柄を記している模様。2枚同時に書いているな、クラウスに渡す用と持ち帰る用か。


 む、それを横で見ているイグナシオが目を見開いた。あー、やっぱりおかしいと思うよね。


「終わりました」

「ご苦労。では鑑定結果を渡すのでよく見てほしい」

「はい」


 クラウスはマースカントから紙を受け取る。俺とソフィーナは横から覗き込んだ。うわ! びっしり書いてある。人物鑑定ってこんなに情報が分かるのか。


 名前:リオン・ノルデン

 生誕:統一暦2290年5月1日

 洗礼:統一暦2298年5月2日

 祝福:無し

 住所:カイゼル王国 ウィルム侯爵領サンデベール ゼイルディク伯爵領ゼイルディク アーレンツ子爵領コルホル 西区15番


 父親:クラウス・ノルデン

 母親:ソフィーナ・ノルデン

 嫡子:ディアナ・ノルデン

 異父:無し

 異母:無し

 養子:無し


 婚姻:無し

 嫡子:無し

 異母:無し

 養子:無し


 婚約:無し

 離婚:無し

 犯歴:無し

 刑期:無し


 所属:無し

 資格:無し

 学歴:無し

 職歴:無し


 主従:無し

 保証:無し

 借入:無し

 貸付:無し

 賃貸:無し


 うおおおっ! 個人情報が凄い! 異父異母って愛人の子まで分かるのか。主従とは奴隷契約かな。借金奴隷って聞いたことがある。所属は冒険者ギルドじゃないのか。お子様だから? それともアレフ支所長が仕事してない?


 いやしかし人物鑑定とはかなり恐ろしいスキルだな。情報管理の徹底も頷ける。


 それでこっちがスキル関係か。


 魔力量:130

 最大魔力量:20

 火属性:1

 水属性:1

 風属性:1

 土属性:1

 斬撃:11、剣技11

 衝撃:1

 打撃:1

 射撃:1

 操具:1

 測算:1

 治癒:11、自己治癒6、治療11

 鑑定:11、魔物素材6、魔物装備6、魔石6、定着品11、製品11


 斬撃が11で派生に剣技がある、治癒と鑑定も11か。治癒の派生スキルに自己治癒ってあるな。何だろう、自分を治すことか。そうか、それで治療が他人を治すスキルだ。別なんだね。


 鑑定の派生は沢山あるな。魔物素材、魔物装備、魔石はそのまんまだろ、んで、定着品と製品か。製品は多分、武器のことだな。定着品はあれだ、城壁の石とかのことだろう。


「さて、訪ねたいことがある」

「あ、はい」


 来た!


「クラウス殿とノルデン夫人はリオン殿の洗礼時に鑑定結果を教えられたな」

「はい」

「ではその内容を言ってくれ、スキル関連だ」

「はい……魔力量30、最大魔力量1、4属性、4撃性、操具、測算、全てレベル1、専門スキルと派生スキルは無しです」

「こちらで把握している洗礼時の内容と同じだな。その後、1度更新され、魔力量が50、最大魔力量が5となっていた、他は変わらずだ」


 む、サラマンダーの時に魔力量と最大魔力量が上がってたんだな。


「ところが今鑑定したらこの内容だ。前回更新された日は5月14日、そして今日は5月27日、つまりその間の13日間でこれだけのスキルを習得したことになる。何か心当たりはあるか」


 う、どう答えたらいいんだ。ここは知らぬ存ぜぬで通すしかないか。


「あの……」

「リオン殿はいい、今はクラウス殿に聞いている」


 む、何で当事者の俺に聞かないんだ。まあそりゃ8歳だから親にまず聞くか。クラウスは少しうつむいて黙ったままだ。うーん、どうすりゃいいんだ。


「その14日の鑑定から数時間後にサラマンダーと対峙しました」

「知っている。重傷を負ったそうだな」

「はい、それで治療を終えてその翌日、治癒スキルを覚えたと本人より申告がありました。直ぐにスキルの行使を確認したので間違いありません」

「なるほど」

「剣技と鑑定は祝福を目指して訓練しており、どうもその過程で覚えたようです。習得した時は分からず、数日以内としか言えません」

「分かった、ありがとう」


 言っちゃうのか。まあ仕方ないね。


「ノルデン夫人、リオン殿、今の内容で間違いないか」

「はい、夫の言う通りです」

「俺もその認識です」

「リオン殿は剣技と鑑定を覚えた自覚はあるか」

「あります。それで父さんの言う通り、いつ覚えたかは分かりません」

「そうか、ありがとう」


 流石に鑑定結果が見えるのに知らないとは言えないよな。剣技もあると無いでは明らかに差があるし、周りも気づく。まあ覚えたタイミングをぼかしているから、そこはいくらかごまかせたか。


「この情報は厳重に管理する。安心したまえ」

「はい、お願いします」

「ではその鑑定結果を仕舞うといい。これより退室したものを戻す」


 そう告げるとイグナシオは扉へ向かう。クラウスは紙を畳んで懐に納めた。


 ああー、これで侯爵へ情報が行く。どうなるんだろうこれから。

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