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で、できちゃった//

「・・・?」


姉の様子を眺めながら私は何度目かの疑問符を浮かべる。


おかしい。

学校から帰ってきてから姉の様子が明らかに変だ。

携帯を眺めてはニヤニヤしたり、かと思ったら唐突に顔を青くしたりしてる。


ぶっちゃけちょっとキモイ。


「お姉ちゃんさっきから何1人で百面相してるの?」


「あっ!咲良ちゃん!あのね、、えへへ!なんかちょっと恥ずかしいなぁ」


体をくねくねさせながら悶える姉を見て、尚更不思議に思った。多分だけど、ココ最近で一番ご機嫌だ。単発でSSレア引いた時くらい嬉しそう。


「なに?またゲームの話?」


「いや〜違うんだなこれが」


「勿体ぶらず教えてよ」


「それがね〜出来ちゃったの//」


お姉ちゃんは嬉しそうに、そして恥ずかしそうに言った。出来た?なにが?出来た・・・・・・・・・ま、まさか。


「えっ、、、お姉ちゃん、嘘だよね?だってお姉ちゃん高校生だよ?」


「そうだよね。高校生にもなって初めて出来るなんて遅すぎだよね。でも、私咲良ちゃんの助けがなくてもちゃんと出来たよ!」


で、、、出来た?ナニを?

ナニヲサレタンデスカ?一体誰がお姉ちゃんを、、、。


ユルセナイ、、、ゼッタイコロス。


「咲良も知っての通り私コミュ障だから、自分からというより向こうからグイグイ来たんだけど。話してるうちに悪い子じゃないかなって思ったの!」


「向こうからグイグイ、、、パリピ、ヤリちん、クズ男、ゼッタイコロス」


もはや、私の脳裏にはまだ見ぬ竿男への憎悪と嫉妬、無垢な姉を穢された事への殺意しか無かった。


何故こんな事に、、、。

もしかして私が友達を作れと言ったから?それがきっかけでこんな事になったの?

・・・そんなのあんまりだよ。


「さ、咲良ちゃん?どうしたの?なんか顔色悪いし、怖いよ?」


「ううん。なんでもないの。お姉ちゃんは悪くない。悪いのは純粋なお姉ちゃんにつけ込んだクズ野郎だから。だから安心して。間男を殺して二人で子供を育てていこう?」


「!?!?咲良ちゃんは一体なんの話してるの!?」


殺意マシマシの私を見てオロオロする姉。

大丈夫。私しっかりお金稼ぐから。安心シテネ?


「とりあえずそのクソ野郎の名前は何かな?」


それを知らないとナニも出来ないからね。


「どうしたの咲良ちゃん!?さっきから怖いよぉ。あと千夜さんは初めて出来たお友達なんだからクソ野郎とか言っちゃダメ!」


「は?」


「え?」


お友達?千夜ちゃん?


その言葉を受けて、私の脳内で改めて情報が再構築され始めた。


まさか、出来たって友達の事?子供じゃなくて?


「お姉ちゃん、、1つ確認なんだけど。出来たって何が?」


「えっ?友達がだけど。さっきからその話をしてたんじゃないの?」


・・・・・・紛らわしいわぁぁぁ!!!!

いきなり顔を赤らめて『出来たちゃった//』とか言われたら勘違いするでしょ!


いや、しないか?高校生な訳だし。

もしかして私の脳内がピンクだからいけないのか?


「・・・そっかぁ!!よかったね!お姉ちゃん!!」


うん!無かったことにしよう!

私はアホな勘違いはしていない。いいですね?(迫真)


「何事も無かったことにした!?」


「そんなことは良いからお友達のこと教えてよ」


凄みを強くしてお願いするとお姉ちゃんはあっさり引いてくれた。やっぱりお姉ちゃんはいい子だよね!


「それでね〜その後ゲームセンターに行ってきたの!」


私はお姉ちゃんの思い出話を聞きながら、もしもの未来に思いを巡らせていた。


今日は私の勘違いだったが、お姉ちゃんがもし男友達、もしくは彼氏を連れて来たら私は正気を保っていられるだろうか?


男友達くらいならまだ我慢できるとは思う。多分。


だが、彼氏はどうだ?

馴れ馴れしくお姉ちゃんに触るクソムシを私は許容できるのか?


、、、いや、止めておこう。

今こんな事を考えても仕方ない。だから、いまは、、


「って事が今日あったの!」


「そっか良かったね。これからも少しづつお友達増やしていこうね。もちろん女の子のね。男友達はまだまだまだ先で良いからね?男なんて性欲の化身ですぐ勘違いするから優しくしたらダメだよ?私との約束ね?」


「う、うん」


とりあえず今は先入観を持たせて遠ざけよう。

お姉ちゃんは私が守ってあげるからね?

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