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無関心な君

何も代わり映えしない授業風景。


「〜であるからして」


教師は教科書片手に黒板に書かれた数式を説明している。生徒はと言うと真面目にノート取っている人、寝ている人、こっそり携帯を弄っている人など様々だ。


ちなみに私はと言うと、、、


「・・・・・・」


隣の席の子の事眺めていた。

眺めると言っても流し目で分からないようにだけど。


彼女の名前は八神 美夜。

学年一、いや学校一の美少女だ。その飛び抜けた美しさと寡黙な雰囲気から『難攻不落の美姫』と噂される程。


彼女に告白するべく手紙を送った男子の全てが撃沈している。いや、正しくは撃沈すらさせて貰えなかったと言える。なぜなら彼女は告白の場に訪れさえしないのだから。


彼女との会話は基本的に『はい』『いいえ』もしくは相槌のみで終わる。なので会話が必ず2言3言で終わってしまうのだ。あまりに周りとの関わりを持とうとしないその姿ーーまさに難攻不落。


故に誰も彼女の友達になれずにいた。


キーンコーンカーンコーン。

授業の終了の合図が鳴り、ようやく先生の呪文の詠唱が終わった。


私は教科書を引き出しに仕舞いながら、声を掛けるべく意を決して彼女の方へ顔を向ける。だが、そこには既に彼女の姿はなかった。


「あ、あれ〜?」


「ちーちゃんどったの?」


「八神さんどこ行ったか知ってる?」


「八神さんなら授業終わるなり鞄持ってどっか行ったよ?」


相変わらず居なくなるのが早い。

今までも何度かお昼に誘おうとしていたのだが、その全てが不発に終わっている。


「相変わらずミステリアスだね、彼女は。」


「うーん。出来ればお話してみたいんだけどな」


他の人だったらそうでも無いのに、彼女に話しかけようとすると何故か圧を感じて二の足を踏んでしまう。


「綺麗すぎるのもあるけど、実際何考えてるか分からないし、話しかけづらいよね」


入学してはや2ヶ月が経とうとしている今日この頃。皆は徐々に彼女に話しかけようとする回数が減りつつあった。


きっと『話しかけても会話が続かない』『何を話したらいいか分からない』と思っているのだろう。


「そんな言い方良くないよ。八神さん絶対いい子だよ!」


「なんでそんなこと分かるの?告白されてもその場に来ないような人だよ?」


「それはきっと何か理由があるんだよ。私の勘がそう言ってるもん!」


「まぁちーちゃんそう言うならそうなのかもねー。ちーちゃんの勘は馬鹿にならないから」


根拠なんてものはない。

漠然と彼女が悪い子なわけが無いという根拠の無い自信からの発言だった。


いつも一人でいる彼女を見ていて思う。

寂しくはないのだろうかと。余計なお世話と言われてしまえばそれまでだが、どうも私は彼女をほっとけないらしい。


とはいえ、近づこうとしても圧により牽制されるし、もしかしたらずっと友達になれないままなのだろうか?そんな事を思いながら日々を過ごしていた。


しかしーーその機会は唐突に訪れた。


たまたま早くに目が覚め、普段より30分近く早めに家を出た。そして、おそらく誰もいないであろう教室の扉を無造作に開け放った。


すると教室にいた子の肩がビクッと震えた。

驚かせてしまったことを申し訳なく思い謝罪する。そこでようやく気づいた。その子は八神さんだったのだから。


今なら二人しかいないし、絶好の話すチャンス!


「あ、あのおは「おはよう美夜ちゃん。早いね!」美夜ちゃん!?」


しまっだぁーー!!!

いきなり会話被せちゃった!しかもなんでいきなり名前呼び!?馴れ馴れしすぎるだろ私!?


テンパりすぎた結果友達のステップを数段飛ばしで進んでしまった。


「ごめんね!馴れ馴れしすぎたかな?八神さんって呼んだ方がいい?」


「・・・美夜でいいです。はい」


もっと冷たくあしらわれるかと思いきや、名前呼びも許してくれた。その事に私は内心驚きを隠せなかった。


あれ?意外と嫌われてない?


その後やり取りを交わして分かったこと。

みゃーちゃんは、、あっ!勢いでみゃーちゃんって呼ぶことになりました!やったね!凄く可愛い!


みゃーちゃんは、恥ずかしがり屋さんでちょっとコミュニケーションが苦手なのかな?私と話す時は落ち着きないし、伏せ目がち。


何が言いたいかと言うとねーーーすっごく可愛い!!

可愛いだけじゃなくて、なんかこう嗜虐心をそそられるというか、、いじわるしたくなっちゃう感じ!


でもやり過ぎちゃったのか、みゃーちゃんは拗ねるようにそっぽを向いてしまった。


それの仕草がもう!たまんないったらないね!!


その後も何だかんだで話は聞いてくれたし、これから楽しくなりそう!!


これが私と八神 美夜の出会いなのでした。


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