第七話 【魔導機甲士爆誕、そんなポリゴン数で大丈夫か?】
「講習者さんが無事で良かったですー、責任問題でしたー」と鼻水垂らしながら泣き顔を擦り付けくるちみっこ、・・・俺ティッシュちゃうぞ。ハンカチとティッシュを渡し引きはがす。
服は下りた瞬間元に戻した、機体も見返す前に消えた謎パワー。まあ「ダンジョンに行こう」の情報で機甲士の現象は知ってたけど、自分で体験するのとは別。ちみっこが俺の無事を喜んでるのか、責任を取る必要が無くなった事を安堵しているのか、聞くのは怖いから止めておく。
「【クラス】発現直前の君の様子があまりに酷かったから聞きたいんだけど、今大丈夫かい?」とやさしく聞いてくる研究者さん、しゅきぃ。言ってる内容はディスってるけど気にしない、フィーリングよ。
まあ証明出来ないだろうなと諦めつつ、キリッと決め顔で、あくまで主観ですがと前置きという名の逃げ道を確保・・・ビビリちゃうねん。
見えた事、視た事、観られた事、【クラス】を伝える。・・・ふむ、美人さんは悩む姿もお美しい。え、パーティ申請?確保された時しましたよねと確認、接続が切れた?そんな事もあるのかー、ポチっとな。ふふふこんな美人さんとパーティーとか二度と無いんじゃないかな。さっきは忙しくて撮れなかったから、記念に写メっとかねば。
研究者さんが遠慮がちに聞いてきた「疲れて居るところ申し訳ないが、一度機体出してもらっていいかな?」と、子首傾げて上目遣いに見てくるから、ハートがズッキューンになっちゃう。出しちゃう出しちゃう何度でも出せますう。
実はさっきすぐ消えたから自分で見てないんだよね、無意識でやってたし。チョット楽しみ。うっそでーす、めちゃくちゃ楽しみにしてる。
お出でませーと気合を入れて召喚いあいあ。消えるのはパッと消えるのに、出すのはズゴゴと時間がかかるのな・・・なんぞこれ
それは圧倒的な質量を感じさせる存在だった、正面から見る、高さは胴体部だけで4M級の機甲士とほぼ同等か、側面に付いている脚の分だいぶ勝ってる。なんで下に砲塔ついてるん、しかも軸固定!。横幅は胴体部で4Mか?おいおい、デカいなーと思いながら、横に回って厚みを確認、胴体部が4Mだと!しかも六脚、これを言葉で表すならば。
「正六面体に脚と砲塔がついてる。あと手はU字のおまけ、頭無し」
「なんぞこれーーー」
ダンジョンに俺の声が響き渡った。
えー、話がはじまると言った言わないのえー、水掛け論はですね、えー
意味がないので、えー、非常に心苦しいのですが、えー、
ごめん