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俺の夏!  作者: スーパー
第2章 スタート!東峰高校野球部
11/24

第10話 初ヒットと初のマウンド

俺たちの初めての2軍での紅白戦。俺ら紅組は1回に大輝の先制の2ランホームランで得点を入れた。そして2回の俺の打席はあえなく三振で終わった...その後も紅組の内丘さんの好投によって5回をパーフェクトに抑えて裏の攻撃になった。あのホームランの後、白組先発の3年塩田さんはヒットを許さず全て三振で抑えていた。そして5回裏先頭バッターは、

「俺からだー!」

「頑張って!柳くん」

「おう!」

「ふん!この回もしっかり三振で抑えてやるぜ」

(塩田さんは球速146km前後、球種もそこまで多い訳では無いから狙い撃ちはしやすい。でも持ち球がストレートとフォークとシンカーだから、意表を突かれれば軽く振らされる。だから慎重に行かないといけないな)

塩田さんは振りかぶって初球を投げた。

シュッ!ククッ!バン!

「ボール」

(危ねー、ボールになるフォークか...1球目からすごいことするな)

″追い込まれれば後は振って三振″どこかでそう聞いたことがある。そう思った俺は、追い込まれる前に決めると決意した。

シュッ!カキーン!

「ファール」

(くそ!当たり底ないか、これでストライクカウントがひとつか)

シュッ!ククッ!バン!

「ボール」

(またフォークか)

シュッ!ククッ!バン!

「ボール」

(またか?なぜだ?カウントを悪くしてるだけじゃないか)

(ふふっ)

塩田さんは妙な感じで軽く笑った。

(見せてやるよここで投げられるシンカーの恐ろしさをな!)

(ここは当てていかないと!)

シュッ!ククッ!

(!?シンカーか!)

カキーン!

「フェア!」

「何!」

「よっしゃ!」

「ナイスバッティング!柳く〜ん!」

(よくあそこでタイミングを合わせられたな...しかも食い込んでくる球を引っ張って)

その後俺は3塁まで進んだものの残塁でこの回は無得点で終わった。

「紅組ピッチャー交代!」

『おっ!誰だ誰だ?』

「ピッチャー内丘に変わって柳!」

「っしゃー!行くぞー!」

「柳に変わってライト新島!」

「はい!」

(ん?新島?1年生か?)

大輝は疑問に思った。今回スタメンだった1年生は柳と大輝の2人だけ。それほど上手くないと出させてもらえないのだ。そこで出てきた1年生だから割と出来るのではと思っていたのだ。

「っしゃー締まっていきましょー!」

「柳くん、ついにこの時が来たね初バッテリー!」

「あぁやっとだな!先輩達を驚かせてやろうぜ!」

「うん!」

「プレイボール!」

(この回は下位打線からだ。柳くんなら焦らなければ余裕で抑えられる!落ち着いて攻めていこう)

シュッ!バン!

「ストライーク!」

「ナイスボール」

(やっぱし126kmかー何がいけねぇんだろうな)

(落ち着け柳くん、球速は気にしなくていい。今は目の前のバッターに集中しよう)

(次は低めにフォークか...よし!)

シュッ!ククッ!バン!

「ストライークツー!」

(よしよしいい感じだ球も走ってる)

「おい!あの1年の球速見たか?」

「あぁ、ストレートは126kmなのにフォークは124km...」

「ありゃー相当厄介なピッチャーだな」

シュッ!ククッ!バン!

「ストライークバッターアウト!」

「よしゃー!」

「ナイスボール!」

「どうです?あのピッチャーは?」

「柳はなんか変わったな。入部の時とは全然違う雰囲気になった。...1軍に来るのもそう遠くないんじゃないかな」

シュッ!バン!

シュッ!ククッ!バン!

シュッ!バン!

「ストライークバッターアウト!」

シュッ!ククッ!バン!

シュッ!ククッ!バン!

シュッ!バン!

「ストライークバッターアウトチェンジ!」

「よっしゃー三者連続三振!」

「ナイス柳くん!調子いいね!」

「当たりめぇよ!」

こうして俺の初めての高校のマウンドはパーフェクトで終わった。


「あれは結構厄介だな、どうだ?打てそうか?」

「なぁに心配いらねぇよ塩田。あんなの余裕だ」

「まっ、言うだけタダだからな。調子乗るなよ?源太」

「わーってるよ」

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