表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

古傷

作者: 志穂☆Sun
掲載日:2015/09/12

ふと触れられた古傷が痛む。

触ったほうは、ほんと何気なく触っただけ。別に悪気があるわけではない。好奇心から触れてみただけ。


だけど触られた方は、いっそ死んだほうがマシだ、と思えるほどに傷口が痛んだ。

古傷には痛い思い出が結びついている。目も向けたくないほどの忘れたい記憶。


それは誰にも話せない。ひとりで墓まで持っていく。

普段は、ポケットに入れたままの小銭のように、その古傷の存在を忘れている。


だけど、ときたま思いだす。

それは決まって日が沈む黄昏時。


暗い海の底に沈んでいくような絶望感。


槍で胸を突き刺されるかのような後悔。


骨が無くなったかのように無気力になる身体。


怨むべきは人ではなく、運命でもない。

自分自身の心。


膿を吐き出すように呪詛を吐く。

それでスッキリするかと言えばNO。


この十字架は一生背負わなければならない。

この身に刺さった楔が取れるような奇跡でも起こらない限り。


私は背負い続ける。

いつかゴルゴダの丘に着く日まで。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ