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A・w・T  作者: 遠藤れいじ
27/64

27・漆黒さん


「しゃ、しゃべるた…」


 はい免悟さん噛みました。


「…………ええ…、問題無く喋る事が可能です。驚かせてしまいましたか?、申し訳御座いません。もし何かご要望があれば何なりとお申し付け下さい」


 そのベ〇リットは見掛けとは裏腹に中性的な声を出した、だが…。


 く、くそ、噛んじまった…。


 ああ噛んだよ、噛みましたよ!。言えばいいだろ?、コイツ噛みやがった〜って!。つーかむしろ突っ込めよ、ホントに俺の力になるって言うのならむしろ突っ込んでくれ!。



「…………!」


「…………?」



 ちくしょう、許せねえ、こんな場面で噛んだ自分が許せねえ。だが、それ以上にこれを見たベ〇はもっと許せねえ。


 奇行は見られても気にならないが噛むのは駄目なのか?、いまいち基準が分からないが人ってそれぞれですしね。


 どうする?、殺るか?、殺すか?、つかコイツ生きてるのか?。いや、別の手も考えよう、殺さなくてもいい、最悪何とか口を封じよう…。


「マスターご安心を、私はあなた様の股肱の臣で御座います。私があなたの不利になる様な事を吹聴する事は絶対にあり得ません」


 なん…だと!?。

 全部分かってて言ってやがるのか?。

 クソ、ホントにそう思うならちゃんと適切な突っ込みを入れやがれ、気ィ使えよ馬鹿野郎!。ケガした奴を手厚く労ってやるのが優しさってもんだろうがっ!。


 違うな、コイツは味方なんかじゃない!。だいたいいきなりあなたの下僕だ、臣下だとかあり得ねえんだよそんな事!。


「…マスター、私の忠節を疑っておられますね?、是非もありません、全て私の不徳の致す所で御座います。しかし我が忠誠は過去では無く未来で証明出来ると自負しております。どうかその寛大なお気持ちで末永く我をお側にお置き下さい、必ずやお役に立って見せます!」



 何これウザ〜い!。



 完全なベタ降り相手に躍起になって喧嘩を売る空しさ。微妙にコミュニケーションが成立していない。

 つーかお互い空気を読み合えよ!。


 コイツ絡みづらいわ…。


 まっ、いいや。

 そうだよ、ここはファンタジーな魔法世界だ、ベ〇リットの一つや二つあったっておかしくも何ともない。しかも俺は主人公、そんな事もあるだろうよ、そうだとも。

 これもまた選択肢の一つ、回避不能な確定イベントって訳じゃない。だからこのベ〇リットはスルーだ、放流しよ。

 ま、なんて言うの?、ご縁が無かった、と言う事でまた次回のご応募お待ちしてます、的な感じ?。


 免悟は不細工なベ〇リットからそっと目を逸らすと踵を返した。何故か関われば関わるほど面倒事が量産されそうな気がするのだ。

 と言うか普通に付き合うのがメンド臭いし。


 つー訳で、ほなさいなら〜。


 噛んでしまった過去を振り払うかのように魔法使いローブをはためかせて身を翻した免悟。その目の前にはいつの間にかシントーヤがいた、うおっ!。


「免悟…!?」


「ト、トーヤ!、びっくりするなもう…」


 免悟は何故かベ〇リットを隠すかの様に不自然な動きでシントーヤの前を塞いでしまった。

 けれどその微妙な不自然さがシントーヤにはしっかりと際立ってしまったようだ。


「ん?、何かあるのか?」


 免悟がこんなにキョドるのは珍しい。シントーヤは高身長を生かして免悟の後ろを覗き込む。


「シントーヤ、いいから、そこを退いてくれよ!」


 なんか益々あやしい!。


 シントーヤが免悟の肩を掴んで強引に割り込もうとすると。


『控えろ、下郎!』


 シントーヤと免悟に経験した事のない声が響く。直接頭の中に囁くような声、テレパシーだ。

 免悟は直感的に何となく分かったが、知らないシントーヤは驚いて目を開き周囲を見回す。

 とりあえず免悟はガックリ肩を落として項垂れた。


「免悟…!、今のはなんだ?」


 腕をダラリと垂らして無気力で立つ免悟をシントーヤがガックガク揺さぶる。

 免悟の背後を凝視するが、まだその声の源を特定してはいない様だ。


『気安く我が主に触れるなと言ったのだ、下郎!』


 ついに声の主に辿り着いたのか、シントーヤは動きを止めて固まった。


「免…悟、コレ…なに?」


 ああメンドクセェ…。

 とか思ってたら、シントーヤが恐る恐るベ〇に伸ばした。

 するとその指先に「バチッ」と衝撃が走り、シントーヤがヨロめいて側の机にぶつかった。


「くっ…!」


 どうやらベ〇リットが電撃を放った様だ。一応殺傷力は低そうだが。


 ハア……………。(免悟ため息)


 その後、騒ぎを聞きつけたデヒムスや子供らまでやって来た。そして免悟の制止も聞かずにベ〇に触ろうとしたから電撃ショックが大量にバラ撒かれて大騒ぎになってしまう…。





「なあデヒムス、コレ何?。ここに落ちてたんだけど」


 何とか皆落ち着きを取り戻した後、ようやく免悟は口を開いた。そして何故か免悟の目の前でエダルの掌に乗せられたベ〇を指差す。


「いや、知らんぞこん…の様な、ものは」


 デヒムスはこんな物見た事が無かった。

 この店の事は隅から隅まで全て把握していると言ってもいい。最低でもこんな妙なものがあれば絶対に見た事ぐらいはあるはずだ。

 他の店員にも確認したが誰も知らないと言う。


「う〜んそっか…。ところでコレさ、何か俺と関係あるとか言ってるんだけどさ…」


『我は免悟様の忠実なる下僕である』


「…らしいんだけどさ、俺は全く意味が分かんないんだよね。だから一応ここにあったんだから、もしデヒムスがコレの所有権?、みたいなのを主張するなら俺はその意見を尊重するよ」


 免悟から「どうぞどうぞ♪」的な雰囲気がナチュラルに溢れ出る。


「え!、マスターお待ち下さい、まさかそんな…。

 いえいえいえ、私かなり役に立ちますよ?。と言うか一旦出来たこの繋がりを断つ事は不可能です、ご了承下さい!」


 何故かベ〇は免悟に対してテレパシーでは無く、直に話し掛ける事が礼儀だと考えているみたいだ。

 一応エダルの掌の上でベ〇がコソコソ囁くが、たいがいみんなに聞こえてるし…。


 子供たちは、もはや全く訳の分からない状況に頭が追い付かない。取り敢えずモブ役らしく「ざわ…ざわ…」とざわつくだけだ。


 そんな中で一人デヒムスのオヤジ脳は高速稼働中だった。


 確かにデヒムスはこのアイテム?の所有権を主張しても良かった。だが戦士としては三流でも、商売人としてはデヒムスにも少なからず自負するものがあった。

 例えばこんな訳の分からない不自然アイテムがこの世には無数に存在し、それらの大部分は人に害を与えるしかないと言う現実も心得ていた。

 実際は、単に巨大すぎる力に振り回されてしまうだけなのだが、自らの分をわきまえているデヒムスは人の力を遥かに超越した存在に手を出すつもりはさらさら無かった。


 君子危うきに近寄らずだ。


 そしてこの卵型もまたその手の存在である可能性が高いと見ていた。(だって喋ってるんだもん!)


 デヒムスは今までソレ系のヤバい物には出会った事が無かったが、話には聞いたことがある。そして彼は今、かつて無い程の困惑を感じていた。

 デヒムスにはコレが何なのかさっぱり見当がつかなかったのだ。

 確かに多少取り扱いに注意が必要かも知れないが、良いのか悪いのかそれすら判断の付かないものに出会ってしまうとは…。


 だが状況を冷静に分析するのなら、それは自分より力ある存在であるが故に理解が及ばないだけだとも言える。


 うむ、とりあえずこんなものは手元に置くべきでないな。


 もしかすると普通に一儲け出来るかも知れないが、ここは命を賭ける程の重要な場面でもない。

 幸いな事にこの不思議アイテムのお目当ては知り合いの免悟だ、最低限事の顛末は知る事が出来る。最悪、金になると判断出来た時には何とか回収すれば…、


 いやダメだ、そう言う考え自体が危うい。


 金になるって事はその時点でヤバいのだ。

 欲が出る程の価値があるなら、自らの命を天秤に掛ける事を考慮する必要がある。そして大して価値が無いなら手に入らなくても別に惜しくはない。


「とりあえずソレは免悟、お前が持つべきものだ。

 聞くところによると、いわゆるアーティファクト(神話級アイテム)って奴は、一旦ターゲットを定めたら何があっても戻って来ると言うしな…」


「うそぉ!!!!」


「マスターご安心下さい、これは貴方様に対する我が親愛の証で御座います」


 とりあえずストーキング機能は認めるんだね?。


「ところで、あんた。えー、魔王雛の…」『漆黒、である』「漆黒さん…、あんたがさっき連発されていた電撃、あれは魔法ですよね?」


 一転、デヒムスが丁寧な口調で話題を変えた。恐らくこのアーティファクト?はかなりの力を持っている可能性があるとデヒムスは推測したからだ。

 下手をしたらここにいる誰よりも。


 しかしデヒムスはそれよりもこのアーティファクトの持つ能力に好奇心を抑え切れなかった。

 あまり関わりたくはなかったが情報収集は必須だ。デヒムスは商売人らしく揉み手してアーティファクトの様子をお伺いした。


『勿論、魔法である』


「なんと言う?」


『【雷導火】』


「らいどうか…、雷導火?。雷導火…ってフリースペルの?」


『もはや今では見かける事もあるまい』


「マッ、マジですかっ?!」


 【雷導火】は新たなリリースが停止されてしまった魔法で、フリースペルと呼ばれる過去の魔法の一つだ。


「ただの電撃ショックじゃねーの?」(免悟)


「いや!、フリースペルってのはな、詠唱が失敗してフィズらない限り使った魔力の殆どが戻って来ると言うムチャクチャなお得魔法なんだよ!」


「んん?、魔力が戻る?。何それ、そんなのあり得るの…?」


 フリースペルは大乱発時代に登場したブッ壊れ魔法の一種だ。


 その名の通り使った魔力が戻って来るので、結果的に殆ど魔力が減らないと言う、魔法の常識を真っ向から覆す存在だ。

 勿論当時は敢えてそう言うコンセプトで導入されたのだが、実際は使い勝手が良すぎてあっという間に誰もが使いまくる状況になってしまった。

 そして持つ者と持たざる者との差があまりにも出来過ぎてしまったので、ついに管理者の修正が入ったのだが、その時には既に魔法環境が大混乱していたと言う曰く付き魔法だ。


 結局のところはシステム的な面白さから大量に作られたものの、そのコンセプト自体が他魔法とのバランスを崩す原因であるとされ、マイナス修正による修正が繰り返された。

 そして最終的にはこっそりフェードアウトさせられていったのだった。



「でもそれにしては…、待機時間短すぎではなかったですか?。………漆黒さん?」


「あの…、もしかして詠唱短縮しました?。………漆黒さん!」


「無視ですか?、それとももしかしてトップシークレットですか?!」


 ベ〇リットはデヒムスの問いに完全無視だった。

 此奴はエダルの掌の上で、携帯ストラップのおまけフィギュアみたいな無害さを装って無反応を貫いた。


 だがデヒムスは一人興奮していた。


 スゲエ…。


 あの【雷導火】は何処かおかしく不自然だった。なんのデフォルトもなしにあんな連続発動出来るわけがない。

 だが、何十秒もある詠唱の内の何秒かを削るならともかく、数秒しかない短詠唱から更に数秒短縮するのは至難の業だ。


 長距離ランナーが自己記録を数秒短縮するのと、短距離ランナーが数秒短縮するのではその重みが全然違うのと同じだ。


 それに元々短い詠唱を更に短縮するには並大抵の手段では無理なのが常識だ。つまりあの【雷導火】は非正規な手法が用いられている可能性が高かった。


 これは痺れる展開だ。


 デヒムスはこんな裏技見た事が無かった。

 良く似た噂を聞く事はあったが、たいていは掘り下げて聞く程にメッキが剥がれる様な幼稚臭い話ばかりだ。

 だがこの魔王雛の漆黒とやらが見せた、見過ごしてしまいそうな何気ない行動の中には、世界の理を超える力や技を感じる事が出来たのだ。


「でもさ、魔力が戻るんだから別に多重発動で撃ちまくっただけなんじゃないの?。多少は魔力消費に違いはあるだろうけど…」


「あ!」


 うん、確かにその可能性はある。フェイジ、ええとこに気が付いた。


 デヒムスは簡単に受け入れちまったが、子供たちはいまいちこのグロい卵型がそんなに凄い存在だとは思えなかったのだ。いきおい懐疑的になってしまう。


 しかし散々盛り上がっていたデヒムスはそのあっけないカラクリに呆然と固まる。


 つーか恥ずかし過ぎる、いい年したオッサンがガキみたいにハシャいでしまって、何やってんだ俺?!。


 ただ、免悟の見た感じではベ〇リットが放った【雷導火】は、最初の一発目から予備動作が殆ど無しで発動されていたので、これが魔法だと言うのなら詠唱短縮の可能性はかなり高いと思う。


 だがベ〇リットの存在に浮き足立って足元をすくわれた形のデヒムスには、あまりに気が動転してしまっていて冷静な判断力が失われていた。


 なので免悟はつけ込むなら今しかないと思った。


 当然ながら免悟とデヒムスの間柄で相手のミスをフォローし合う、などと言う人情味溢れる感情は絶無だ。そう、絶無なのです。


「ふ、デヒムスもまだまだ青いなぁ、だがこれもいい経験だ、さらに精進したまえ。

 これは俺からの僅かな気持ちだ、受け取りなさい」


 そう言うと免悟はデヒムスの手にベ〇リットをコロンと落とした。


「えっ?、あっあの、おい…」


 思わず免悟の言葉に応じてしまったデヒムスはベ〇を手に狼狽える。しかし何も出来ずに狼狽えるだけだ。


 よーし、これで処理完了っと!。


 一件落着!、とばかりに笑顔で振り向いた免悟は子供らに帰宅を促す。


 デヒムスが再起動するまでにさっさと帰るぞ!。免悟の顔にはそう書いてあった。


 だが、

「お待ち下さい、マスター!」


 だよな。

 デヒムスは潰れてるがベ〇はそのままだ。


 でも待たない!。


 免悟は一切の躊躇なくベ〇の言葉を無視した。もしかしたら聞こえてなかったのかもと思えるくらいの確信犯っぷりだ。

 しかしそれを受けたベ〇リットの声には何故か悦びに似た何かがあったと言う。


「マスター、お待ち下さい!。今私をお連れ下さるなら、もれなくオマケに魔法剣が付いてきます!」


 なに…それ?!。


 いくら自身がおまけフィギュア風とは言え、自分にオマケ付けるのってどんなアピールタイム?!。


「……えっ、ホント!?」


 しかしそのアピールは免悟にジャストミィ〜ト!した。


 速攻でベ〇リットをひったくった免悟はがっちり掴んで至近で睨んだ。


「魔法剣ってそれどんな剣よ?!」


「高位の魔法剣で御座います、マスターがお気に召されるだろう事は間違いありません」


「マッジで?、見せてくれ!」


「私をお連れ下さりますか?」


「その剣が気に入ったらな」


「分かりました、ではお見せしましょう」


 免悟の側の机の上に手早く魔法陣が形成される。

 ズズズズ…、と魔法陣から剣の柄が頭を出した。


「魔法剣、【飛剣ランサン】です。どうぞお受け取り下さい」


「おお〜♪」


 免悟が剣を掴み引き抜くと、円月刀のみたいな反りのある厚刃の剣が姿を見せた。

 ただ、刀身に不可解なマークがいくつか刻まれた他は、意外となんの特徴もないノーマルな剣だった。


「飛剣はその名の通り、魔力を込めれば宙に飛ばす事が可能です。」


「うん気に入った!。同行を認めよう」(はっえぇなオイ!)


「ハッ、有り難き幸せ!」


 免悟とベ〇リットは早速飛剣の契約者登録とやらを行い始めた。


 超高速の勢いで限りなく常識離れして行く主従のやりとり。そして呆然と取り残される他のメンバー達。


 もうなんでも有りだな、しばらくは何があっても驚く事に困らないんじゃなかろうか?。


 なんだかあちこちの感覚が麻痺しつつあるが、とりあえず一つ一つ気になった所から順に突っ込んでおこう。


 デヒムスが代表して口を開いた。


 え〜、あの〜、剣を呼び出したその魔法陣、それはなんの魔法陣なのでしょうか?。え、【空間転移】のポータブル版?。なんですかそのポータブル版って、意味が分からないんですが…。と言うか基本【空間転移】って一般的な人類種には単独では使用出来ませんし(極大)魔法ですし。え?、ソレも(極大)魔法ですか、はあ、そうですか、凄いですね、じゃあ魔力的には確実に人類超えてらっしゃるんですかね?。しかもなんか完全に魔法を自分用にカスタマイズして使っちゃってるみたいですし…。もちろんそれ普通は出来ませんしやっちゃダメです。バレたらソッコーで天使がやって来て修正&処罰されるでしょうね。はい、分かってます、自分は何も見てません、どうぞお気になさらずに。


 さ、聞きたい事はあらかた聞いたしそろそろ帰りますか。


 やっとモブキャラ役から開放された子供らは、もうそろそろ家に帰りたかった。

 とは言え、魔法剣を手にした免悟が完全にあっち世界にトリップしてしまっている。


 まずはコイツを再起動させる事から始めなければならないのか?。


 子供らはそっとため息を付いた。



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