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A・w・T  作者: 遠藤れいじ
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2・異世界で行こう

 気がつくと免悟は自室のテレビ画面前に座ったままの体勢で、草の生えた地面の上にいたwwww。


 視線の先には、巨大な外壁に囲まれた街がある…。


「………」


 免悟の服装はジャージにTシャツのままだが、サイズが何故か大きくなっているし。


 こ…、これってもしかして異世界トリップ…。


 直感的にこの一言を受け入れれば、今の状況を説明する事は容易い。しかし免悟の頭もそれほど無制限にぶっ飛んではいなかった。

 だがとりあえずこの状況は疑う余地なく現実だ。夢や妄想なんかじゃない、それはくらいは分かる。


 つーかそんな事より靴履いてないし、ジャージの裾は余ってマジ15歳くらいになっちゃってるし…。


 くっそ、なんか知らんがやられた…。


 コントローラーを握りしめていた手には、いつの間にか小さな革袋がぶら下がっていた。ジャラジャラと硬貨的な感触がするので、もしかするとこれが所持金なのだろうか。


 あ、魔導書!。じゃあ魔導書は何処に…。


 と思ったら、視界の端に半透明の小さなアイコン的な物が現れた。パソコンによくあるマーク的なアレだ。

 頭を振っても常に視界の端に位置したままなのがあまりいい予感しない。とにかく、それはいかにも「本」ですと言わんばかりのアイコンだった。


 あーはい、わかります、要するにこれが魔導書なんですね、はいはいはい。


 免悟はイメージでその「本」アイコンをタッチしてみた。目の前に半透明のウィンドウが開き、呪文らしき項目が並んで現れる。


 【震動】、【浮遊術】、【索敵】、【魔力盾】、【掌壁】、【光弾】、【研磨】、【業炎破】、【処置】、【避妊】、【休息】、【詳開】。


 免悟の頬を一筋の汗が流れ落ちた。


 後で分かった事だが、どうやらこれはいわゆるヴァーチャルリアリティーで、脳内に偽信号を与え自分の視野内に存在するかの様に表示するらしい。


 魔法と言うより超科学的なんですけど…?。


 ふとその時、免悟の傍らにゲームの箱が落ちているのに気がついた。そう言えば中に説明書があった筈だ。

 一旦魔導書を閉じて、説明書をざっと見てみる。どうやらこの説明書はマジで異世界転移を前提に書かれていた。もしこの説明書を事前にちゃんと読んでいれば、免悟の未来に何か違いが生じていただろうか。


 いや、良く考えてみれば、免悟も現実社会じゃほぼ世捨て人状態。今さら異世界に放り出されようが大したデメリットはない。それよりもう一度人生やり直せる、と考えればメリットしかない。


 おし!、気持ちを切り替えて行こう。そもそも魔法の使える異世界に行きたいか?、と訊かれれば100%行くと答える性格だ。


 むしろ異世界ウェルカム!。


 うん。気持ちが固まってしまえば大して問題はない。つまりスリルと冒険の異世界探索!。そして出来ればハーレムもね。


 やってみますか異世界で!。


 免悟は勢い良く立ち上がると、巨大な外壁が聳える街に向かった。まずは初期装備と情報収集だな。



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