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7/10

果たして彼女はつけてい…

唐突にぎっゅてする話しが書きたくなりました


軽く前作とリンクしてますが気にしなくても大丈夫かと思います


ということで


登場人物表\( ´▽`)ノ

エウナ

吸血鬼 真面目です


メリー

幽霊 変態ではない


(カナエ) (ユメ)

メイド あくまでも鬼ではない


(カナエ) 来夢(ライム)

死人 夢との関係はそのうち


ミツキ

クラゲ いつもそばに

 屋敷のとある部屋のベット上にて、長い金髪の女性が月明かりに照らされながら本を読んでおり、女性の頭の上には白い狐のお面が乗っている。



「ああ、月がきれいね」


 本を閉じると月を見上げ、誰ともなく呟く、その呟きに対する返事はもう返って来ることはないのだけれど…


「エウナさま助けてくださいー!」


 月を見上げながら昔を懐かしんでいると、突然叫び声をあげながら少女が入って来た。


 扉を蹴破るようにして入ってきたメイド服の少女は宙に浮かぶクラゲを連れ、髪は白のロングで両サイドの髪も長く少女の耳を隠している。


「ユメにメリー…新しい遊び?」


 突如私の平穏を乱すかの様に入ってきたユメは後ろからメリーに抱き付かれてる状況だった。かなり長い間引きずられているのだろう、メリーの足は擦り傷だらけになっており、ほんのり赤く染まっている。…無駄に見上げた根性ね。


「一度くっついたら離れない、ただひとつのメリーさん式テクノロジー」


 メリーはそう言うと、ユメの頭に自身のあごを乗っけた。はて、私の親友はいつから幽霊をやめてホイホイになったのかしらね?

 それはともかくとしてこのクラゲ…どうやって浮いてるのかしら。


「エウナ様…助けてくださいよー…」


 宙に浮いている奇妙な物体に思いを馳せていると、ユメから本日二度目のSOSが発信された。しょうがないわね…

 面倒だが私の平穏を取り戻すためにもここはがんばることにしよう。


「メリー、離れる気はある?」


 ちょうど片手に読んでいた本で武力では何も解決しない!あくまでも平和的に解決しようではないか!という話が載っていたので一応実践してみる。


「ありません!」

「そう、しょうがないわね」

「あきらめはやっ!まっ、まって!話を!」

「悲しいけれど、世の中話し合いだけじゃ何も解決しないのよ…」



 平和交渉は3秒で破綻したのでくっついたら離れないらしいメリーを殴る。くっついたら離れない…ね。あら、いいサンドバックじゃない。


「いい…パンチです。あなたならきっと…世界が取れます…」


 メリーはそれがわかっているのか一発目だけで離れる。ちっ、すぐに離れたか。どれだけ耐えるか楽しみにしていたのに。


「殴られる前に離れるって選択肢はないの?」


 こいつが早く離れればこんな手間は…


「すぐに離れたらエウナさんの愛が受けれないじゃないですか!」

「そう…なら一番いいのをあげるわね」


 ふふ、いいのよ?そんなにおびえなくとも。すぐに楽にしてあげるから。


「ちょっ!まった!は、話を…」


 ふぅ、私の部屋に平穏が戻ったわ。さて、早速本の続きを…


「エウナさまー♪」


 ユメはそう言うと私の背中に抱きついてくる。そうだった、まだコイツが居たんだった…ん?この感触?。


「ねぇユメ」

「うに?なーに?」

「あなた…」


 そこで言葉を切って集中する。この背中に当たる感覚、多分間違いないわね。


「胸が大きくなった?」

「ほぇ!?」

「な、なんですとー!」


 私がそう聞くとユメは驚いたようにして飛びのくと自身の胸の辺りに手をぺたぺた当てている。ところでメリー、あなたは寝ていていいのよっ!くっ、あたらない!?


「ふっ!甘いですねエウナさん!今の私は神すらも超えてみせます!」


 私の出す攻撃を次々と避けていくメリー、気のせいかその姿には残像すらも見える。


「それでエウナさん、ユメさんの胸が大きくなったと?」


 メリーは拳を片手で受け止めながらそう聞く。あなたこんなに強かったっけ…?

 私はこのまま殴り続けても無駄に疲れるだけと判断したので、メリーへの攻撃をやめるとユメのほうへと体を向けながら。


「ええ、なんだかいつもよりも胸のかんしょ…ぐっ!」


 そこまで言ったところで私の体に衝撃が走った。え?何?

 見るとユメが私にめり込むようにしながらお腹へとひじ打ちを決めており、私は何もわからないまま反射的に体をくの字に折り曲げる。

 そしてそのまま彼女はきれいな曲線を描きながら私の首筋にハイキックを…


「見えた!え、あれ?ユメさんもしかしてつけ…」


 ユメのハイキックをもらい薄れていく意識の中で私に見えたのは、床に倒れ付しながら狼狽しているメリーにすごい速さで駆け寄り、その体を蹴り上げているメイド服の少女であった。


 □ □ □ □


「ここは…」


 気がつくと私は一面のお花畑の中をゆっくりとした速度でを走っていた、そして私の後ろからこれまたゆっくりと追いかけてきているのは…来夢!?


「エウナさーん♪待ってくださいよー♪」

「うふふふふー、追いついてみなさいー」


 よくはわからないが追いかけてくるのだから逃げるしかないだろう。…一度やってみたかったのよね、こういうの。


「追いつきましたよー♪」

「あらあら、捕まっちゃったわね」


 来夢は私に追いつくとすぐに抱きつくとゆっくりと回り始めた。


「もう…離さないですよ」


 来夢が回るのでつられて私も回っていく。まったく、いつまで経っても甘えん坊なのね。

 初めはゆっくりと回っていた来夢も徐々に徐々にと速くなっていく。それにつられて私も徐々に徐々にと早くなっていく。

 やがて回転は来夢を軸としながらさらに早くなり、一緒に回っている私の体が宙へと浮き始めた。


「ちょ、ちょっと来夢!早くない?」

「これでいいんですよ♪」


 回る景色の中で来夢に抗議するが…なるほど、これでいいのか。彼女がそういうのならいいんでしょうね。


「ところでエウナさん」

「ん?何?」


 来夢が笑顔で聞いてくるので私も釣られて笑顔で返す。ああ、ずっとここに居たい。


「早くもとの世界に戻ってください!」


 そう言うと彼女は笑顔のまま突如私の体を離した。え?ちょっと?何を!?

 当然、宙に浮くほどの高速回転をしていた私は盛大に回転しながら宙へと投げ飛ばされる。

 そして私は地面に叩きつけられて意識が…


 □ □ □ □


「はっ!」


 すごい衝撃が起きた気がして飛び起きる。今のはいったい!?

 私の見渡す視界にまず入ってくるのは倒れているメリー、そしてまだ飲み掛けの紅茶と本の乗っているテーブルとベット、後は本棚くらい。

 何か…お花畑で来夢に投げられたような気がしたのだけれど…なんだったのかしら?


「おーい、生きてる?」


 私は朦朧した意識の中で悩みながら、びくびくと痙攣しているメリーのところへと近づくと、なぜか幸せそうな顔に向かって声を掛けながら揺り動かしてみる。


「ふふ…エウナさんったら…大胆なんですからー」

「起きろこの変態!」


 私はそう叫びながらメリーのお腹に向かって拳を振り下ろす。普通なら怪我どころじゃすまないけれど…まあ、そうなっても仕方ないわよね。


「おぅふ!」


 生きてたか。


「はぇ?あれ?エウナさん…服が…?」

「おはようメリー、いい夢は見られたかしら?」

「は、はいぃ!とてもいい夢でした!」

「そう…それはよかったわね。どんな夢だったのか私に教えてくれないかしら?」

「ひ、ひぃ!」


 私はこみ上げてくる怒りを抑えながら笑顔で対応する。服がっていったいどういう夢だったのかしらね?ほら、そんなに怯えてないで私に教えてくれない?


「え、い、いやー、あのー、そ、そういえば!」


 笑顔でぎりぎりとメリーの肩に掴んでいる手に力を込めていると、メリーが何かを思い出したかのように言った。


「それは夢よりも大切なことなのかしら?」

「そ、それはもちろん!な、なので!」

「なーに?」

「あの…て、手を外してもらえると…その…もう…色々外れそうでして…」

「あら?私は何もしてないわよ?それで夢よりも大切なことって何かしら?」


 嫌ね、離したら逃げちゃうじゃない。そんなこともわからないのかしら?


「あ、あのですねー。ユメさんがパンツをは…ぐふっ!」

「っ!?」


 突然メリーを掴んでいた手がはずれ、彼女が私の視界から消えると壁の壊れる爆音が聞こえてきた。な、なに!?

 私はゆっくりと音のしたほうを見ると、そこにはフーッフーッと言っているメイド服の少女の後ろ姿と、壁の残骸に埋もれているメリーの姿が。


「ユ、ユメ?」


 私は何とか平和的に解決しようと話しかけるが、崩れて外が見える壁から空気の読まない風がひゅーと吹き彼女のスカートをめくり上げた。


「…え?」


 目の前に見えた光景に思わず絶句する私。え?ということは最初の感触って…

 私が混乱している中彼女はゆっくりとこちらに振り向くと…


 □ □ □ □


「ここは…」


 気がつくと周りには一面のお花畑、そして私の目の前で私に向かってゆっくりと駆け寄っているのは…来夢!?


「エーウーナーさーん♪」

「ふふ、らーいーむー」


 よくはわからないのだから駆け寄ってくるのだからこちらも駆け寄らないといけないだろう。…一度やってみたかったのよね、こういうの。

 私と来夢との距離が10mほどにまで縮まっただろうか、そこで彼女は立ち止まると拳を振りかぶった。彼女の後ろから生えて来ているのは土でできている巨大な腕。え?ちょっと?何を!?


「何度もこっちの世界に来ないでください!」


 来夢が拳を振りぬく動作と同じように後ろの巨大な腕も拳を振りぬき、私を空高く舞い上げらせた。

 空高く舞い上がっていく中、殴られた衝撃で私の意識は…


 □ □ □ □


「はっ!」


 すごい衝撃が起きた気がして飛び起きる。今のはいったい!?

 私の見渡す視界にまず入ってくるのは壁際に倒れているメリー、そしてまだ飲み掛けの紅茶と本の乗っているテーブルとベット、後は本棚くらい。

 何か…お花畑で来夢に殴られたような気がしたのだけれど…なんだったのかしら?


 「おーい、生きてる?」


 私は朦朧した意識の中で悩みながらも、びくびくと痙攣しているメリーのところへと近づくと、何処か幸せそうな顔に向かって声を掛けながら揺り動かしてみる。


「ふふ、エウナさん…よいではないか、よいではないか!」


 私は無言で彼女の足を持つとぶんぶんと回転し始める。


「あーれー」


 なにやらメリーが言っていたような気がするが気にせず速度を上げると、メリーはだんだんと宙へと浮いていき…そしてメリーが地面と水平になったあたりで手を離した。


「地獄に落ちろ!」


 すごい音を立てて本棚にぶつかっていくメリー。ああ、本が崩れてきたじゃない。まったく、誰が片づけするのよ。


「おはようメリー、いい夢は見られたかしら?」


 とりあえずきょろきょろと辺りを見渡しているメリーに声を掛ける。


「はぇ?ああ、エウナさん…おはようございます。ところで私は何でこんなところで寝てるんでしょうね?」

「さあ?お酒に酔ったんじゃない?」


 可愛そうに…頭を強く打ったせいで記憶が混乱してるのね。止めを刺したのはどちらかは知らないけれど。


「んー…そうなんでしょうか…何かすごいことをされていたような気が…」

「ま、まあいいじゃない。それよりあなた埃まみれよ」


 正直私も忘れられるなら忘れたい…


「ありゃりゃ本当だ!お風呂にしましょーお風呂にー」


 そういうとメリーは私を引っ張る。


「ちょっと、何で私を引っ張るのかしら?」

「えー、エウナさんも一緒に入りましょうよー。それとも…一緒に入るの、嫌ですか?」


 メリーは突然止まると上目遣いで聞いてくる。はぁ…しょうがないわね。


「…いいわよ」

「やったー!エウナさんったら恥ずかしがりやさん何だからー」


 やっぱり断ればよかったかしら…

 私が自分の選択に軽く後悔していると私の後ろから突然ユメの声がした。


「お風呂ですかー、ユメも一緒していー?」

「ひぃっ」

「エウナ様?どうかしましたか?」

「い、いや何でもないわよ」


 思わず出た悲鳴を押しとどめる。この子…い、一体いつから居たの…


「お、ユメさんも入りますかー」

「はいるはいるー♪」

「うむうむ、一緒のが楽しいですからねー」


 ユメは和やかにメリーと会話している。正直私は笑顔が引きつってないかどうかが心配で仕方がない。ん?ところでお風呂ってことはつまり…


「そういえばユメさん」

「にゃー?何ですか?」

「ユメさんって下着はつけ…」


 そこまで言いかけたところで、メリーはゆっくりと崩れ落ちる。


「メ、メリィィィィィィィィィィ!」

「メリー様ったら、こんなところで寝ると風邪引いちゃうよー」

「ひぃ!」


 崩れるメリーの姿を光のない眼で見つめるユメ。ちょ、怖い!誰この子、いつも知ってるユメじゃない。


「ユ、ユメ?」

「んー?」


 私が意を決してユメらしきものに話しかけると、彼女は光のない視線をこちらに向ける。ダメよ、ここでくじけないでエウナ、ここでくじけたら来夢に笑われるじゃない。大丈夫、私はやればできる子。

 見つめられてくじけそうになる心の中でそう呟くと


「メ、メリーは私が起こしておくからユメは先にお風呂行ってて頂戴」

「んー…いいの?」


 目の前の彼女は首をかしげながらそう答える。その見た目はとてもかわいらしいのだが、眼が…眼が!


「え、ええ、すぐに追いつくから」


 ユメは、わかりました、と言うとそのまま廊下の角を曲がってお風呂場へと歩いて行った。ふ、ふぅー…これでやっと一息つけ


「ところでエウナさん」


 曲がった通っていたユメは角から上半身だけを出すと私に光のない眼を向けて話しかけてきた。やめて!その眼やめて!怖いから!


「っ!な、なに?」

「早くしてくれないと、嫌だよ?」


 そういうとユメは私の視界から消えて言った。

 ああ、神様、吸血鬼の私が言うのもなんだけれど願わくば今日という日が無事明日という日が迎えられますように…

 私は込み上げて来る涙を拭うと、メリーを起こして脱衣所へと向かうのであった。

これ…ぎゅっとする話書きたかったんだぜ…


だれてめぇ状態ですが私は謝らない


時系列無視しまくっているが私は謝らないごめんなさい

並べる予定は今後もないので適当に脳内保管してください


ということで少しでも楽しんでいただけたら幸いです

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