魔王城にて
勇者一行と俺たちは魔王城についた。
「んじゃぁ、お前らここで待機な」って俺。
「ギースの兄貴、了解だぜ。」ってグリ
「ギースの大将、頑張ってくれでやんす」ってフェン
「ギース様、ご武運を」ってラミ
「兄貴、いってらっしゃいっす」ってヴォルだ。
[何かあれば、水晶で連絡してくれ]
[ギースの兄貴、了解だぜ。 にしても、魔族達がいないのが不気味だな]ってグリ。
グリに、連絡用の水晶を持たしてたから、彼らの言葉でここだけは会話。 なんせ、俺が水晶もってるのは勇者一行は知らないしな。
「ギース、行くぞ」ってユウトだ。
魔王城にはいった事あるのは俺、フェン、グリだけだ。 俺、先頭で入る事になってる。
「今、行く」って、珍獣組との会話とちょっと離れた所に固まっている勇者一行のほうに向かった。
とりあえず、珍獣組には片手あげて”行ってくる”って合図して別れた。
◇◇◇
俺、先頭で、勇者一行で魔王城の中にはいった。
魔王城に入る前も入ってからもやはりおかしい。
「入る前からおかしい。 家臣、部下がいない」という俺。
魔王城の構造は、以前、俺が訪問した時と同じだ。 なのに、門兵や警備兵も誰もいない。
どうどうと入るわけにはいかないから、裏口から入ったけど。
ついでに言ってしまえば、フェン曰く、待機で待ってるのもってので城下町にも向かったが、魔族達の姿は見当たらないらしい。 さっきグリの通信ではいった。
「4階の玉座の間には、4人いる」っていうのはエイナ。 索敵魔法が使える。
「進もう」っていうのはユウトだ。
って事はだ、この魔王城にいる魔族達は4人だけってことか?
おかしい過ぎる。 違和感ありまくりだ。
結局、俺達はそれから10分ぐらいで誰にも遭遇することなく王座の間の扉についた。
「戦闘準備して、いくぞ!」っていうのはユウトでユウト先頭で勇者一行がはいり、俺は最後に部屋にはいった。刀は鞘に納めたままだ。
そして、扉の中にはいってすぐにわかる。
王座に座るのは、魔王。 魔族特有の陽褐色の肌に、紺色の髪、瞳は赤く耳はややとんがっている。 屈強な体格で風貌は容姿端麗で座ってるけど200cmはある男だ。そして、前魔王と同様、威厳がある。
その周りに控えているのは、今回の側近だろう、魔族、鬼族、吸血鬼族の男性陣だ。
俺は彼らを観察していた。
「貴様が魔王だな! 魔物の使役し、人間領を襲撃したな。 これ以上人間領の進行を止めるため、俺たちはおまえを倒しにきた!」って剣を両手にもって叫ぶユウト。
「勇者一行、そしてギース殿、君達が来るのを待っていた。」って低くアルトな静かな口調で魔王がいう。
って、おいおいなんで俺の名前を知っている?




