表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
40/65

閑話 アーサーの憂い

久しぶりにギースと会話した日。

僕も、久しぶりに時間ができた。


「僕は、間違ったかもしれない」と黒い手帳に手記を書きながら独り言だ。

「陛下、誰でも間違いはあるものです。」って言ってくれるのは、僕の愛する人サラリナだ。 

「ありがとう。 でも、僕の自己保身のために1人の少年の人生を縛り、今やこの国のために犠牲になっている。 早いうちに法律を変えてでも貴族にするべきだったかもな」って愚痴だな。


「ウルハ殿の事ですね。 彼は、貴族にも成りたくないのでは? せめて、婚約を解消させてあげたほうがよろしいのでは?」


「まったくだ。 宰相にはやられたよ。 僕が調停赴いている間、ギースが帝国にいる間に、テレサ使ってマックレイ家の次女と婚約させてるしな。 お陰で、ギースの戦争功績はマックレイ家になった。 レイナ嬢じゃ、ギースをおとせないのにな。 わかってないな。」


「レイナ嬢は、可愛らしいお嬢さんですよ。 ウルハ殿は見向きもしていないという噂ですが、本当なんですね。」


「当たり前だ。 僕は会ったことないけど、前魔王が心底ギースに惚れてたらしいよ。 それでも落とせなかったってね。 僕より器が違う。 彼みたいのが本来であれば王になったほうが良いのかもね。 男から見ても嫉妬してしまうぐらいだ。 解消も難しい。 僕との契約があるといっても、ギースのもつ戦力は、どこの国も欲しいからね。 万が一の保険のつもりだろう。 魔王領にも行かせないのも万が一魔王側についてしまった場合を危惧してのことだ。 そんなことないっと言ってるけど、みな臆病なんだ。 僕も同じか」


「なるようにしか、なりませんわ陛下。」


「今日同じ事をギースに言われたよ。」そいうとサラリナも笑っていた。

本当なるようにしかならないな。 そう思いつつ、手記を閉じて、サラリナの寝所で彼女を愛でて寝よう。


久しぶりにまともに寝れそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ