アーサーの所へ 後編
アーサーに用事があるって呼び出された俺。 用事が何かって聞いたら、アーサーの奴、なにやら悩ましい顔になった。
アーサーが口を開いた。
「用事なんだけど、トートガ帝国とは、休戦から一応魔王領侵攻まで共闘になった。 まぁ、あの戦争で、トートガ帝国もかなり戦力を失ったしね。 実際は、ギースの部隊が活躍したが、功績は戦争に参加した騎士団と貴族のものになったがな。 すまなかったな。」
「仕方ないじゃねぇーの。 アーサーがいくら言っても、平民が活躍したってだけで、貴族の反発多いいしな。 ローガンの初陣だったし、しょうがないだろ。 んで、騎士団の魔王領への侵攻はどうなってるんだ? 俺らは一線引かされてるだろ?」
俺たちは魔王領に行った事あるから、現状の状況の確認でいつでも魔王領にいってもいいっていっているが、なにやら貴族や騎士団たちが躍起になっていて俺たちは行くなって事になってる。 面倒だよな、貴族って。
「だな、功績ほしさに騎士団が気張っていってる。 侵攻具合は正直よくない。 まぁ、魔族、鬼族、吸血鬼族の捕虜は増えてるけどね。 奴隷としてるが、彼らはあくまで人間領でいう平民だ。 魔王に関する情報はない。 騎士団曰く、魔王領の内部も武装兵が多いと。」
「んじゃぁ、人間領にせめてくるのか?」
「わからないんだ。 こっちが武装して向かうから、防衛かもしれん。」
「だよな。 んで、俺たちもそろそろ魔王領の中はいったほうがいいのか?」
「僕としては、それがいいと思ってるが、君達は引き続きスタンビート対応だ。 で、相談というか意見として聞きたいにが、ギースは勇者召喚をどう思う?」
おいおい、そんな話しがでてるのかよ。
「よく知らないが、トートガ帝国ってたしかトート神崇めてて、神の啓示で存在する召喚魔法だろ?」
「ああ、今回の共闘で、トートガ帝国の国王から持ちかけられた話しだ。 さっきまで、他家臣たちと議論してた。 ほぼ8割が賛成だ。 ただ僕としては、いい予感がしないんだよね。 それで、君の意見を聞きたくてね。」
「一介の平民の意見聞いてもしょうがないだろ」って言ってやった。
「そういう時ばっかり、まぁ僕と君の関係ってことで意見を聞きたい。」
「はぁー、俺は正直反対だ。 強大な力をもつ人間が別世界から、召喚されるんだろ。 どんな世界から召喚されるのかは知らないが、ようは拉致、誘拐じゃねぇーの。 それに他力本願すぎねぇーか。」
「あはは、ギースの意見はもっともだ。 一応、召喚される人間は、元の世界で死ぬ直前かつ元の世界に未練がないものらしい。 さすがに、トート神も、馬鹿ではないってことだね。」っていうアーサーはやや憂いを帯びてる。
「王妃と第一王女が乗り気なんだろ?」
「その通りだよ。 僕が、シレラとウルダハーヴィ公爵の嫡男ケネスとの婚約認めなかったしね。 ルーダス侯爵の次男のマイズルは、聡明で賢いし進めたけど、王妃とシレラが嫌がってね。」
「陛下、マイズル殿は確かに武力はなくとも賢いですが、その容姿が普通ですよね。」ってテッド。
アーサーとしては、俺の事があるから、ウルダハーヴィ家との婚約を認めなかった。
「そうだけど、容姿って重要なのかな。 ブリジットは、仲良くしてるよ。 ブリジットの婚約者にしてもいいけど、アウドス国のハリー殿下がブリジットきにってるしね。」
「お前の愚痴はいいよ。 なるよにしかならねぇーよ。 俺、眠いし、いいか?」
「だね、寝れる時に寝てくれ」って苦笑いのアーサーだ。
それを聞いて退室した、俺とテッド。
その後は夕飯作って、夜の繁華街へいく。
寝るとはいったが、宿舎でねるとは誰もいってないしな。




