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俺、ギース5歳

ここはアルタイト王国って国の王都にあるスラム街。


俺の名前は、ギース。 3歳の時にここに放りこまれた。 このスラム街は市民街の外れにあって、隔離されている。 分厚い鉄格子で市街とは分断されて、王都の外へはでれるが危険な魔物が生息する森と隣接している。 廃屋ばかりが立ち並ぶ。


だいたいここに放り込まれるやつには碌な奴はいない。 市民街で露頭になったやつ、軽犯罪を繰り返したやつ、俺みたいに親父とか親に捨てられた子供だ。


子供が生きれる環境ではない。 日々弱肉強食だ。

女子や女性は、このスラム街にある娼婦宿入りだ。 娼婦宿のほうがましかもな。 なんせ、最低限の生活が保証されてる。 男子は、子供しか通れないほどの穴から出て、スリ、窃盗してここのスラムを仕切っているボスに成果を出せばその日の対価が貰える。

兵士に捕まれば、そこで終わりだ。 犯罪奴隷行きだ。


その穴だって、通れるのは7歳か8歳までだ。

その後生き残る道は2つ。 目見が良ければ、どこかに売られる。 あとは、戦闘能力を上げて、外の魔物を殺して上納するか、ここのボスに認められれば、ボスの部屋から優一でれる場所から外へでて指定の家を女と子供以外は惨殺してと略奪だ。


俺は今、5歳。 俺が生きてるのは、3歳の時捨てられるのはわかっていたから、ある程度の食料、武器、金をくすねておいた。 なぜか知らないけど、次元ボックスが使える。 次元ボックスの事は誰にも言っていない。 あと身体強化も使えるから、すばしっこいからスリ、窃盗は楽勝だ。


子供の仲間、そんなの持ったら、そいつが捕まったら面倒だ。 他の子供達は仲間作っているが、俺は1人で活動してる。 なんせ、くすねた食料の一部を次元ボックスに入れてるからだ。 そんなの誰かに見つかったら、ここのボスに言いように使われる。


「黒猫、そっちは始末したか?」ってゲスな男がいう。

スラムに来てからの俺の名前だ。 黒髪、黒目ですばしっこいからっていう理由だ。

「ああ、終わった」って俺の手には短剣が握られて血がついていて、俺の周りには5人の死体が転がっている。 このすこし大きな家に入るまでに6人は殺した。


「じゃぁ火つけるから、おまえは先にあいつらと戻れ」って言われて、スラムの方へ戻る。


ひ弱な男がいるが、こいつは次元ボックスが使えるから重宝されている。 他の男たちはズタ袋を抱えている。 たぶん、女だろう。 可哀そうとか申し訳ないとかまったく思わない。 そんな感情は欠落した。


とある扉の所で、男が合言葉をいえば開く。 そのあと、通路を進んで、入り組んだ通路や階段をあがるとボスのいる部屋だ。 スラム街についたってわけだ。 俺はどうなってるかって、目隠しさせられて、一応仲間の男に担がれてるから、どの道を通ってるかさえもわからない。

「ヤガラのボス、終わりやした」って言って扉を開くと、ゲスな男だが屈強な身体つきで茶髪短髪の男が葉巻食わせて、女2人をハベらかせてるやつが座ってる。 こいつがボスのヤガラだ。


「成果は?」

「例の女は、隣の部屋で、他の女はいつもの部屋、あとは食料、金、武器、宝石類で」

「いつも通りの場所へ置いとけ」

「黒猫、おまえは部屋へ行け。 欲しいものは?」

「武器、この短剣ももう使えねぇー。 いつ、魔鉱石が手に入る?」

「おまえ、毎回武器ダメにするな。 武器庫で選べ。 ただし、1つだけだ。 魔鉱石は、まだおまえの手柄だと不十分だ。 部屋に飯があるさっさといけ!」って言われて部屋をでた。


武器庫で、すこしはましな武器を選ぶ。

ヤガラがいる住居には、狭いけど、俺の部屋がある。 隣りの水瓶で桶に水入れて服脱いで体拭く。 

「風呂にはいりてぇー」っていいながらだ。 風呂に入った事ないが、なぜか入りたい。 着替えて、あと返り血ついた服を洗って、絞って、部屋の中に干す。


食事っていっても固いパンに、ソーセージと茹でたじゃがいもだけだ。

絶対、対価見合ってないのはわかってる。 5歳児がここ出て何が出来るってんだ。

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