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冒険者ギルド

本日3話目の投稿です

 あの後、そのまま外へ追い出された俺は1枚の白金貨を手に街をぶらぶら歩いていた。


「おう。勇者の兄ちゃん。いつものべっぴんさん達はどうしたんだ?」


 馴染みの焼き鳥屋の店主が声をかけてくる。


 いつの間にかこんなところまで歩いてきていたのか。


 もう宿から15分近くも歩いていたらしい。この街の中心部の噴水広場。そこにある焼き鳥屋は匂いで人を惹き付け繁盛しているらしい。俺もその匂いに釣られて常連になってしまったのだが……


「追い出されたんだよ……役立たずは用済みだってな」


 そう言うと店主が


「そうだったのか。なんというかすまんな。これでも食べて元気出せって」


 そう言って焼き立ての焼き鳥を渡してくれた。


「ま、勇者の兄ちゃんはまだまだ若いんだ。他にもいくらでも出会いはある。今からだってギルド行ってメンバーでも集めようとしてたんじゃないのか?」


 来た方向から噴水広場を抜けたところに冒険者ギルドがある。


 そこで依頼を受けたりする中にパーティメンバー募集もあったりするのでそれをしに行こうとしていたと思われてもおかしくはないだろう。


 だが、ただ歩いてたらここまで来たなんて言えない……


 特に何も考えず、放心状態だったんだ。店主に話しかけられるまでどこにいるのかすらわかってない状態だったなんて言えないよな……


「いや、今日は行きたいところが出来てさ。そこに行くついでに出来る依頼だけ探しに来たんだよ」


「おっ、それなら良かったぞ。今まで何人か追放されてどこか行ってくるって言ったヤツらがいたが、そいつらは帰ってこなかったからな。依頼受けるってことは帰ってくるつもりがあるんだろ?無理だけはするなよ〜」


 気のいい人だよ。本当に。


 俺もやりたいことがなければ正直どこかへ行って死んでもいい。そんな気持ちになってもおかしくなかった気がする。


 まぁ、そこへ行こうと思い付いたのも本当にいまさっきなのだけども。


「ありがとさん。じゃ、また明日にでも来るよ。その時もおごっ」


「奢るか馬鹿。ちゃんと依頼で金稼いで払えよ。兄ちゃん」


「はいはい。じゃまた」


 そう言って俺は店から出る。


 さて、まずはギルドに行くとしますか。


 「ちわーす」


 両開きのスイングドアを開け中へ入る。


 もう昼過ぎだからだろうか。中にはほとんど誰も居なかった。


「アルクさん。ほかの2人が既に依頼は持って行ってましたよ?どうされました?」


 あぁ、なるほど……


 さっきまで居なかったのは何でなのか気になってたがギルドに来て依頼見てたのか……


 ちっ。俺が追放されようが関係ないってか?幼馴染達にそこまで嫌われてたなんてな……ほんのついさっきまでそんなこと思わなかったぜ……


「アルクさん?」


 受付嬢さんが心配したような顔で俺の事を見てくる。


「あぁ、あのパーティからは抜けることになったよ。脱退手続きをさせてくれ。あとはナトレの村に行こうと思ってるんだがなにか依頼はあるか?」


 そう言うと受付嬢さんが驚いた顔で


「抜けたんですか?!あのパーティから?!ちょっと待ってください!私1人じゃその脱退手続きなんて出来ません。少しお待ちください!」


 2階へと走っていく。


 え〜。そんな大事になるの……?早く行きたいんだけど……


 なんて考えていると


「アルク。お前あのパーティから抜けたのか?嘘つけ。追い出されたんだろ?役立たずだから」


 1人の冒険者がそう言うと嘲笑うように俺を見てくる冒険者たち。


「あぁ、そうだよ。俺はもう用済みだってさ」


「ギャハハハハ。ざまぁねぇな!」


 1人、こちらへ近付いてくる。


「なぁ、今どんな気持ちだ?聞かせてくれよ勇者さまぁ?」


 とてつもなくウザイ顔で言われて腹が立ったので、俺はその顔にパンチを叩き込もうとする。


 バシッ


 その殴ろうとした拳は後ろから掴まれる。


「アルク君。ギルド内での喧嘩はご法度だよ?。話は上で聞くから。どうせ君たちがいらないことをしたんでしょうけど」


「ギルド長……1発でいいんであいつ殴らせてください」


 拳を止めて人物は俺より少し歳上なだけのように見える女性だ。だが、年齢は誰も知らないがエルフなので見た目は詐欺っているのだr


「痛い痛い痛い!!」


 俺の拳を握っていたギルド長の手にとてつもない力が加わる。華奢な手なのに俺以上の力が入っている。


「アルク君?あまり年齢は……ね?」


 は、はぃぃ……なんでバレんだよ……


「あと、どうせ本気で殴ろうとしてるんだし言うけど1発殴ったら死んじゃうでしょその子。ダメよ?」


「ハハハッ。ギルド長。まさかコイツのパンチひとつで俺が死ぬとでも?」


 その冒険者が俺を指さし言ってくる。


 その言葉にギルド長は頭を抱えて


「アルク君。ここまで君舐められてたの?軽くなら許すわ。飛ばすくらいね。怪我もなしで」


 そう言われたので俺は5割くらいの力を込めてスキルを発動しないようにして殴る。


「ほら、来いyっっっ」


 バリンッ!!


 その冒険者はギルドのガラスを突き抜け少し先まで飛んでいく。


「「「「は??」」」」


そこにいた大半の冒険者達が唖然とした顔でこちらを見て来た。


「あなた達。一応言っとくけどもこの子。勇者なのよ?聖剣が無かろうが強いの。あまり調子に乗らない方がいいわよ?」


 ギルド長が少し脅すようにしてそう言う。


 威圧スキルも使ってるんじゃないだろうか。物理的な圧もかかっている気がする。


「まっ、アルク君。話しましょうか。上に着いてきて」


 顔を真っ青にして俺の方を見てくる冒険者たちを放って俺たちは2階へあがっていった。


 ―――――――――――――――

 職業〘勇者(光)〙

 全ステータスに大幅な加算に加え大幅な補正。

 聖剣(光)の力を解放することが出来る。

 聖剣(光)所持時ステータス上昇。

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 次話は明日の朝の予定です。


 ちなみにまぁ脳筋スキルと勇者効果で筋力ステータスはえげつないとしかいいようがないレベルです(見ての通り)

 だから殴りとかただの筋力に任せた攻撃は随一です。


 ただ勇者パーティがステータスとスキル、武器が優秀すぎるだけなのです(そこら辺はまた)


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