訪問者
「若様。モフより連絡がありました。」
「え?モフって誰?」
自室でくつろいでいた所にシノがいきなり現れた。
「デーモンウルフのモフです。」
いや、可哀想だろ。確かにもふもふしてるけど。
「それで何の連絡なんだ?」
「この森に侵入者です。始末しますか?」
いやいやいやいや。森は皆の物だろ。俺のものじゃないんだから侵入者はおかしいんじゃないかな。あと始末とか言わないで。
「いや、始末するのはやめとこう。あとこの屋敷は俺達の物だけど森は違うからね。」
「承知致しました。しかしながらこちらに向かってきているようでして、どのように致しましょうか?」
んー。流石にここまで来たら出迎えない訳にはいかないよなぁ。
と悩んでいるとシンが転移してきた。
「主様。わたくしの遠見の魔法で見てみますか?ここに映し出すことが出来ます。」
そういうと壁にモニターのようなものが現れた。
プロジェクターみたいだな。
それを見ると、確かに森の中を馬車が一台とその周りに護衛っぽいのがいる。
「どれくらいでここまで到着するんだ?」
「モフの話ではもう間もなくということです。この森に入ってきたということはそこそこの実力者かと。」
え?この森ってそんな物騒なの?
この前スケルトンが畑に向かってきたイノシシみたいなやつ瞬殺してたけど?
モニターをもう一度見てみると、なるほど。見たことある風景が映し出されていた。
この屋敷の近くにある湖だ。到着したんだな。
「なんだこの屋敷は!」
馬を止めて女性が声を荒らげる。
なんだろう。凄く見たことある服装。サムライとかが着ているような着物だろうか。
よく見ると皆そのような服装で何故か全員女性だ。
「おやおやぁ。こんなところまでなんの用だい?」
そのサムライ達の目の前にふわりとリューインが降り立つ。
「貴様何者だ?何故こんな場所に屋敷がある?帰らずの森に住むなど正気か?」
「名乗りもせずに無礼な子だねぇ。その馬車の紋章からするに輝夜の者かねぇ?」
リューインの後ろでは門番のスケルトンが戦闘態勢に入っている。
モフもいるな。
「その通りだ。我々は神竜国家輝夜の第三部隊。私の名はシズカ。この部隊の隊長を務めている。」
「これはこれはご丁寧に。あたしははリューイン。この屋敷の主様から見張りを仰せつかっているよぉ。その神竜国家のシズカさんが何の用でここまで?」
モニター越しだがなかなかの迫力だなぁ。
これは俺も出た方がいいかな?
椅子から立ち上がろうとすると、いつの間にか来ていたエクスに止められた。
「神竜国家は軍事国家であり閉鎖的な国です!こんなところまで使者が来たということは何か目的があるはずです!もうしばしお待ちを!」
なるほどね。俺は座り直してモニターを見つめる。
「我が国の巫女が帰らずの森から強烈な魔力の波動を感じたと言っていた。そのため、何があったか確かめるために使者として来た!貴様達は何者だ!」
「おやおやぁ。この森はどこの国の領地にもなっていないはずだよぉ。構わないでおいてほしいねぇ。」
リューイン、、、なんか悪役っぽいぞ。
「黙れ!魔物を使役するような輩がまともなわけが無い!場合によってはこの場で切り捨てるぞ!」
おお!カタナだ!めっちゃ日本っぽい!
「まったく。血の気の多い娘だねぇ。ここで争っちゃ畑まで荒れるかもしれないねぇ。そうあっちゃアタシの首が飛んじまう。場所を変えないかねぇ?」
え?いきなりバトル?




