使用人
一言で言おう。広すぎる。
部屋とかもう無限じゃない?ってくらいあるし、、、
大浴場、トイレ、キッチン、食堂、図書館、書斎、その他もろもろ、、、
一通りの施設も揃っている。
個室にもお風呂とトイレ完備だし。
トイレが水洗なのは俺にとってもエクス達にとっても驚きだった。水も魔石とかいうもので無限だし。
色々周ってみて俺たちは一際豪華で異様な部屋に到着していた。
「こんな豪華な部屋に玉座一つ?」
「主様!ここは謁見の間でございます!さぁ!お座り下さい!」
エクス達が期待の目で見てくる。
とりあえず期待の目が痛いので座ってみる。
硬そうな見た目だが座り心地は悪くないな。
そんな俺の前に三人が跪く。俺はこんなシーンをなんかの漫画で見たことがあった。
「そんな畏まらなくていいから!」
「主様!私は感動しております!こんな立派な方にお仕え出来ること!本当に素晴らしい!」
「若様。かっこいいです。」
「主様。神々しいですわ。」
何故か三人がめちゃくちゃ喜んでる。まぁいいか。
「それにしても広いな。部屋割りとか決めたいけど希望ある?」
三人を立ち上がらせて聞いてみた。
「我々は庭の片隅でも貸して頂ければ、野営でもなんでも致します。主様と同じ御屋敷に住むなどこの身には余るかと。」
「ダメ!こんな部屋いっぱいあるのに俺だけ住むとか寂しすぎる。」
でもとか言いそうなのを屋敷の中の方が護衛もしやすいという理由で無理矢理納得させた。
部屋割りは後で決めるとして、やはりこの屋敷を管理する為には人が足りない。
雇おうにもまだ街には行けない。
召喚してみるしかないかぁ。
うん!ここはケチっても仕方ないな!
いい感じでやってみよう。
。
。
。
どうしてこうなった。
俺の目の前に大勢の者が跪いていた。
わかっている。俺が召喚したから。適当にこんなのがいいなぁとか念じてしまった。
「ご主人様。」
その中でも執事服を着た初老の男が俺に話しかけてきた。
「あっ!すいません!考え事していました!」
流石に年上すぎる人にタメ口は駄目だよね。
「ご主人様。我々に敬語は必要ありません。敬称も必要ありませんので。」
「えっ。あっ。ごめん。」
逆らわない。めっちゃ強そうだから。
「ご主人様。改めまして召喚して下さりありがとうございます。」
執事服の男がそう言うと、全員が跪いたまま頭を下げる。
「こちらこそ来てくれてありがとう。俺の名前はタナトス。とりあえずあなた達の紹介をお願いしてもいいかな?」
なにせ大勢いるのだ。役割だけでも知っておかねば。
そこからは淡々と自己紹介が続いた。
まず執事服の男。見た目通りの執事で、種族は悪魔族。尻尾はないし角もないが目が燃えるような赤い色をしている。
次にメイド四十名。種族は天使族。羽があるし頭の上に輪っかもある。俺の身の回りの世話をしてくれ、屋敷の維持も任せていいらしい。
次にコック達。二十名。人間だ。素晴らしい料理に期待している。
次に庭師。これはもう完全に人ではないな。種族はアラクネ。十人。蜘蛛の下半身に人間の上半身がついてる女性だ。
屋敷の周りの庭の整備をしてくれるらしい。
次に司書。それが五人。見た目は綺麗な女性だが吸血鬼らしい。図書館の管理を任せる。
次に医務室と研究室担当の人達。かなり身長は小さくフードを深々と被っており顔は見えない。薬とか作ってくれるらしい。十人程。
最後に門番や見張りや狩りをしてくれる人達。
いや、人じゃない。完全に動物ってか魔物ですね。
巨大な狼。巨大なカラス。巨大な蛇。極めつけは宙に浮く骸骨。マントを羽織りフードを被っている。
死霊術を使って見張りをしてくれるらしい。
とりあえずゾンビとかは禁止にした。
ちなみに全員意思の疎通は出来る。
一通りの挨拶が終わって気づいたことがある。
これだけ一気に召喚しても俺の魔力が一切消費された気配がないのだ。もしかしたら召喚魔法は魔力を使わないのかもしれない。
「皆俺の召喚に応えてくれてありがとう!これから働いて貰うけど、疲れたら言って欲しいし、不満があったら何でも言って欲しい。これからは皆仲間なんだから仲良くやろう!」
俺は最後の『仲良く』を強調して言った。
「「「「「「「はっ!」」」」」」」
全員跪き頭を垂れた。
俺王様じゃないんだけどなぁ。




