※ルール説明
序文を読んだだけでは、現在の日本と殆ど変わらない世界だと思う方もおられるかもしれない。
しかし、そう思うのは軽率であると認識していただきたい。
この回では、この世界のルール説明をしていこう。
ルールは至って簡単である。
以下は数十年前に閣議決定された「学歴社会法」を万人に分かりやすく説明したものである。政府のホームページに掲載されており、誰でも確認できる。
①基本的に学歴の判定基準は最終学歴(大学)のみとする。さらに細かく言うと、どの4年制大学を卒業したかによる。つまり、中卒・高卒・専門卒・短大卒等は一律でポイント0である。
②基本的には偏差値をポイントの中心とする。そこにさらに理系・文系の別や学部の系統別、ノーベル賞研究者・大手企業社長の輩出など、その大学の実績等を加味したものをポイントとする。故にポイントは為替相場のごとく随時更新される。
③基本的にポイントは最低が0、最高が100とする。これは基本的な数値で、例外も存在する。
④上記の①〜③の規定により算出されたポイントをその者に適用し、全ての人間が人生のあらゆる場面でそのポイントにより当該人物を判断することを義務づける。
その他細かい規定が存在するが、大筋は以上を理解すれば大丈夫である。