プロローグ~消えた夏~
ども!
本日から、電子書籍配信を記念して、連載を再開!
特別編ということもありまして、そこまで長くはありませんが、お楽しみ頂ければ思います!
「夏ですよ!! 刃太郎様!!」
「そ、そうですね、サシャーナさん」
それは、いつものようにテストの採点をしている時だった。またサシャーナさんが、唐突にものを言ってきたんだ。
「夏と言ったら!?」
「海とかスイカですか?」
「ですよねー! ということで、今度有奈様達を誘って南の島へ行きましょうー!!」
「い、いやいや、本当にどうしたんですか?」
俺は、一度ペンを置いてなにやら興奮しているサシャーナさんと対話をすることにした。
「いやぁ、最近刃太郎様も、お仕事お仕事と休み暇もないですよね?」
「まあ、はい」
学校の仕事が終わっても、変わってしまった世界のために俺は休まず動いている。とはいえ、神へとなった俺は人間だった頃より、体が丈夫になっている。
そう簡単には疲れない。
なので、休日というものはいらないと言ってもいい。けど、休んでいないわけではない。休憩時間には休んでいるし、ベッドで眠ったりもしている。
「そんな刃太郎様に! 休日を与えましょう!!」
「あ、ありがとうございます。……まあでも、南の島で休日か。それもいいかもしれませんね」
それに、有奈達とも遊んでおかないと不機嫌になりそうだし。
「では、さっそくですが、明日皆さんで南の島へレッツゴー!!」
「明日ですか? 俺はいいですけど、有奈達は」
大学とか色々あるだろうし。
「あっ、その辺はご心配ありませんよ。もう有奈様達へは了承済みですよ!!」
あははは、後は俺の了承を得るだけだったわけか。さすが、サシャーナさん。仕事が速いですね。
「じゃあ、準備しないといけませんね。大急ぎで」
「ですね!!」
そんなこんなで、俺達は南の島へと行く準備をして、久々の休日を満喫することにした。
「いえーい! 南の島ですよー!!」
「はっはっはっは!! 行くぞ、真魔帝軍よ!! この南の島でも大暴れするぞ!!」
各々が、太陽の日差しが眩しい南の島で、バカンスを楽しむべく水着に着替え、海へと飛び出した。
しかし。
《さむっ!?》
「……なんだ、これ?」
南の島は、暑くなく、まるで冬が来たかのような気温へとなっていた。
そう。
なぜか、夏が……なくなってしまったのだ。これも、世界が変化したのが原因なんだろうか?
次回は、明日になりますので少々お待ちを!




