世界の破滅編18
「悪魔がじゃんじゃんいるねえ」
「そうだねえ、悪いことする悪魔ちゃんたちはお仕置きしちゃうよ!」
信彦、拳、スレイダ、クリート、エトが悪魔たちに対して善戦する
この五名の活躍で悪魔たちはあっと言う間に全滅した
「マルス隊長もすごいがあの方たちもすごい!!」
周りの騎士たちは口々に彼らを褒め称えた
「マルス、久しぶりね」
「アリサ様、お久しぶりでございます」
マルスは騎士の礼儀作法で私に挨拶した
「すいませんがアリサ様、今はお話している暇はありません」
「どうしたの?」
「ヴォルグという私の戦友が率いている騎士部隊が危ないのです」
「分かったわ、そこまで案内して」
「分かりました」
私たちはヴォルグという人物が守っている方角に向かった
そこには悪魔たちの猛攻に苦戦している騎士たちの姿があった
私たちはそこにも早速助太刀する
「おお!!」
皆、彼らの動きを見て驚きを隠せないようだった
中には彼らのことを”神の使いだ”と言う騎士もいた
まあその例えはある意味合っていると言える
「助かりました、ありがとうございます」
騎士の皆が彼らに礼の言葉をかける
「おい! ヴォルグはどうした?」
「それが……ヴォルグ隊長は……名誉の戦死を遂げました」
「そんな……」
「マルス隊長!?」
マルスはその場で膝をついた
目が死んでいる
戦友であるヴォルグを失ってとても悲しんでいる様子だった
「安心して、マルス」
「アリサ様?」
私はマルスに優しく話しかける
「私たちはこの世界の秩序を戻す旅をしているの」
「……」
「世界の秩序も戻れば魂も戻るわ」
「ということはつまり……」
「ヴォルグの魂も復活することになるわ」
「本当ですか!?」
マルスの目が輝いた
さっきまでの彼の様子が嘘みたいだ
「良かった……本当に良かった」
マルスの目から涙が流れる
周りの騎士たちがどうしたのかとマルスを見守る
マルスのこの涙は私と被るものがある
私もお兄様やヘルフェスたちの魂が戻ると分かったとき
同じように涙を流したものだ
「マルス、泣いている暇はないわ」
「そうですね、アリサ様、まだ悪魔たちはここへ攻め込んでいます」
マルスは立ち上がると騎士たちに向かってこう言い放った
「皆の者、悪魔からエデンの園を守るぞ!!」
「おお!!!」
マルスの発言に騎士たちの士気が上がった




