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ヘブンズワールド  作者: ライプにっつ2
世界の破滅
41/78

世界の破滅編9

~クリートルート~


 俺たちはどこの宛もなく歩き続けていた


「……」


 視線を感じる

 俺は後ろを振り返った


「なんだよゴマイラ」

「いや、何も」


 そう言いながらゴマイラは俺を凝視する


「見んじゃねーよ」

「別に見ようが見まいが俺の勝手だろ」

「何だと!!」

「!!!!」


 俺はそう叫んだ瞬間ゴマイラのマウントを取り

 魔銃をその顔面へと向ける

 あれとはこれのことだ

 つまりこういう男らしいところを見せて

 ゴマイラに俺が男だって証明してみせることだった

 ミルディ見てるか?

 今の俺めっちゃかっこいいぞ!!


「フー!!フー!!フー!!!」


 なぜかゴマイラの鼻息が荒い

 怯えてるのか?


「な!?」


 ゴマイラは逆に俺を押し倒した


「もう我慢できねえ!!」

「ちょっやめ!!」


 ゴマイラが俺の服を破こうとする

 その瞬間動きが止まった


「ゴマイラ君」


 エトが微笑みながら白い剣をゴマイラの喉元に当てた


「す、すいません、どきますから動きを止めるのをやめてもらっていいですか?」

「それなら結構」

「それとトイレにも」

「それも結構だよ」


 ゴマイラは俺から離れトイレへと向かった


「エト、今の俺男らしかったよな?」

「君が押し倒されたところかい?」

「ちがーう!!俺がマウントをとったところだよ」

「残念だけど男らしさを見せるために頑張ってる女の子にしか見えなかったよ」

「な!?」


 畜生!!どうあがいても俺は女でしかないのか……!


「とにかく、次はあんなことしないでね」

「ああ、分かった……」

「そういえば君髪は切らないの?そうすれば少しは男らしくなるかもよ」

「そうしたいのは山々だが恩人にこの髪型が気に入られてるんだ」

「なるほど」


 エトが微笑む

 やはりこいつの笑顔は苦手だ


~アリサルート~


「アリアは……死んだよ」

「そんな……」


 私は耳を疑った


「ごめん、俺がフォローしきれなかったのが悪い」

「あなたも戦ったんだよね?それならあなたは悪くないわよ」

「そう言ってもらえると助かる」

「それよりどうしてアリアは死んだのか教えてちょうだい」


 拳は説明してくれた

 アリアはレイニャンとの一騎打ちで死んだのだそうだ

 レイニャンとアリアはほぼ互角で

 結果は引き分けという形になった


「俺がもう少し悪魔どもを片付けるのが早かったらこんなことには!!」

「拳、あなたが悔やむことはないわ」


 しかし、アリアは死んだのか

 もうアリアの魂はどこにも存在しない

 そう思うと悲しくなった


「なあ、アリサ、お前旅をしてるんだろう?」

「ええ」

「俺もそれに同行していいか?」

「構わないけど……理由を聞いていいかしら」

「俺一人だけだとたくさんの悪魔に太刀打ちできない、それと」

「それと……?」

「最近悪魔たちが妙なことを叫ぶんだ”アリサ・レイニードはどこだああ”って」

「やはり私は狙われてるのね」

「だからお前の護衛もしたい」

「そうそれなら構わないわ」


こうして私の旅に拳が加わった

私たちは旅の途中他愛もない話をしていた

次第に話は”闇斬り”へとシフトしていった


「闇斬りってどんな組織なの?」

「ああ、街を襲ってわ食料を漁る、所謂盗賊ってところだ」

「そう」

「でも、レイニャンまで失った今、闇斬りも長くはもたないだろう」

「闇斬りのリーダーについては何か知ってるかしら?」

「風の噂で聞いた話だがアルファ・エリクトラントがリーダーらしい」

「ふむ」

「面前にはなかなか姿を現さないようだ、さすがはリーダーってところだな」


私たちがこうして話し込んでいると


「貴様がアリサ・レイニードだな」


という声がした

私は声のするほうを振り返る

目の前には悪魔と闇斬りと思われるフードを被ったものが数十名ほど

一人だけ妙なオーラを放つものがいた


「俺の名はアルファ・エリクトラント、貴様の命を貰い受ける男だ」


噂をすればこれだ


ー世界の破滅編9ー

   完

ここまで読んで下さりありがとうございます^♥^♪

何かご指摘があれば遠慮せずお願いします

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