世界の破滅編5
~アリサルート~
「何!?この渦」
私たちが目的地へ進んでいる途中
目の前に変な渦があった
「どうやらこの渦に入ったほうがいいみたいだね」
ラタルタが言う
私たちは言われた通りに渦の中に入っていった
「ここは・・・?」
見覚えがある
私の世界だ
「さあ、進もう、アリサ君!?こっちの道ではないよ」
「ちょっと寄り道いいかしら?」
「ああ、構わんが」
ラタルタたちは私のわがままを聞いてくれた
私はアマリアの屋敷に向かった
「こんにちは」
「あらアリサ様お久しぶりです」
メイドが私に声をかける
「アマリアはいるかしら?」
「ええ、今呼んできますね」
しばらくするとアマリアがやってきた
「おおっ!アリサまた来てくれたのか!!」
「ええ、久しぶり」
「そちらの方々は」
ああ言うのを忘れてたけど
ヘルフェスは今は人間の姿になっている
だからアマリアが見ても驚きはしない
「紹介するわね彼はエドワード・ラタルタ」
私は一人ずつ紹介していった
私たちは客室に案内された
部屋の隅で信彦とヘルフェスが
”あんた人間なの悪魔なの?”
”悪魔だが最近自分がなんなのか分からなくなってきている”
とどうでもいい会話をしていた
「やはりあなたたちの世界にも悪魔が・・・」
「ああ、だが”ヘブンズワールド”のおかげで何とか助かっているよ」
「キリアがここに来たの!?」
「ああ、彼があれを操縦してくれた、しかし、彼結構きりっとしててかっこよかったな」
「キリア、最初見たときは臆病者だったのよ」
「へえ、あのキリアがかあ」
私たちもどうでもいい話にシフトしていった
「アリサ君、そろそろいいかね、私たちは急がねばならない」
「そうね、アマリア私たちはそろそろ行くわ」
「もう行くのか?」
「ええ、私はある場所に行って儀式を行う必要があるの」
「そうか、私はお前が心配で仕方ない」
「アマリア?」
そう言ってアマリアは私を抱きしめた
「頼むからタイラのようにはなるな、お前は私にとって大切な人なのだから」
「大丈夫、分かってるわよ」
こうして私たちはアマリアと別れた
”私の家来を何人か同行させようか?”
と聞かれたが断った
ヘルフェスと信彦だけでも充分な戦力だ
お兄様も日に日に強くなっていってるしね
~レイト、ミーナルート~
「ここも化物が攻め込んだあとかあ」
「ねえ、レイト、暇だしもう一度あの儀式をしない?」
「ん?いいけど」
僕たちはお互いに真剣に見つめ合う
しばらくするとディープキスを交わす
舌と舌が絡み合う
その途端僕は一瞬意識が途切れた
「どうやら成功したみたいね」
近くの建物に入って
そこにある鏡を見てみたが
体が強烈に光を放っていて
顔は僕とミーナを足して2で割ったような顔だった
「やはり、レイトと一つになるのって暖かくて気持ちいい」
「僕も同じ気持ちだよ」
「レイト、今度は戻りたいって念じてもらっていい?」
「いいよ」
僕は何のためらいもなく了承して念じた
すると
また一瞬意識が飛び僕たちは元の姿に戻った
「やっぱりね」
「どういうこと?」
「この儀式ね上手く行くと一つになれるけど」
「・・・・・」
「その後、どちらか片方でも戻りたいと思うと解けちゃうみたいなの」
「じゃああの時、元に戻ったのはミーナ、君がそう念じたからかい?」
「違うわ、でも心の奥底ではそう思ってたのかもしれない」
「・・・・・・・」
「レイトとひとつになれるのは嬉しい」
「・・・・・・・」
「だけど、レイトの姿を見ることが出来ないのは寂しくもあるわ」
「僕も同じ気持ちだよ、ミーナ」
「さて、次の街へ行こう、私たちの冒険はまだまだ続くから」
「うん、そうだね」
僕たちはこの街を後にした
~クリートルート~
「何だ?この渦」
「クリート!!下手に近づくんじゃねえ!!」
アダムスが注意してくれたが遅かった
俺の意識が遠のいた
「ここは?」
見たところのない街に俺は移動していた
「きゃああああああああああああ!!!」
人々が逃げ惑っている
俺はそれとは反対方向に移動した
冒険者たるもの一般市民を守るのは当然のことだ
しばらく進むと前の世界でも見たことがある化けもんの姿があった
「おっこんなところに可愛い嬢ちゃんがいるじゃないか」
「ロリコンのインキュバスに売れば高く売れるんじゃないかねえ?」
「俺は嬢ちゃんじゃねえ!!男だ!!!」
俺はそう言うと魔銃を取り出し化けもん目掛けて放った
「あれ?」
しかし、魔銃から玉が出ることがなかった
「どうなってるんだ!?」
「ぐへへ、大人しくすれば命は奪わねえ」
俺は化けもんに取り囲まれてしまった
逃げ場はない
俺は拘束されてそのままどこかに連れ去られた
ー世界の破滅編5ー
完
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