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神の責任編

~あらすじ~

24歳引きこもりの朝倉道夫

彼の前に少女が現れる


「じゃあ何でこの世界は不幸なんだよ!?」


道夫は少女に疑問を投げかける


道夫の疑問に少女は答えるが・・・

 俺は朝倉道夫、24歳

 引きこもりだ

 俺は小学生のころから虐められていた

 でも俺は耐えた

 しかし、中2のとき、俺が大事にしていた獣神戦隊レオタイガーのフィギュアを壊されてしまった

 そこからだ、俺の人生の歯車が狂ったのは

 俺は学校に行かなくなり引きこもりゲームに熱中するようになった


「畜生!!また負けた!!!」


 今現在俺は格闘ゲーム真っ最中だ


「あなたが朝倉道夫ね」


 頭の中から声がした


「なんだ!?幻聴か!?」

「違うわよ」

「病院行ったほうがいいのかな」

「はあ……仕方ないわね」


 そう聞こえたとたん俺の目の前に少女が現れた

 少女は白いワンピースを着ていて

 肩まで伸びた透き通った茶髪をしていた

 髪には細かいウェーブがかかっている

 首に花の形をしたペンダントをかけていた


「ついに幻覚まで見えるようになったか」

「だから違うわよ!!」


 そう言うと少女は俺の肩の上に手を置いた

 感触がある

 それにしても部屋に少女と男が二人きり

 押し倒してもおかしくない状況である

 だが生憎俺にそんな趣味はない


「もしかして、あれか最近話題の異世界に行って勇者になるってやつか」

「残念ながら違うわ」

「何だよお」


 しかし、俺の目の前に急に少女が現れるなんて

 こんなことは人生で生まれて初めてた


「道夫、何でもいいからボランティアに参加しなさい」

「お前は、俺の母さんか!!」


 急に何を言い出すんだこの子は


「いいから参加しなさい」

「理由を聞いてもいいか?」


 少女はしばらく考えた後こう言い放った


「あなたの魂を進化させるためよ」

「それで俺の魂が進化したら何が起こるわけ?」


 俺は不敵な笑みで少女に聞き返した


「魂が進化することで世界が平和になるわ」

「あはは、笑える」

「何がおかしいの?」

「こんな世界、平和になるわけねえよ」

「……」

「大体何だお前は急に人の前に現れてはボランティアに参加しろだの、一体何がしたいんだ!?」

「あなたを導くのが私の役目だからよ」

「ふん、ボランティアなんて地味でつまらないこと俺はやりたくないね」

「そう、残念ね」


 少女は一息置いて俺にこう聞いてきた


「あなたはなぜこの世界が平和にならないと思うの」

「そりゃこの世界に神がいねえからだよ」


 俺は不貞腐れたように言い放った


「なぜ神がいないと思うの?」

「この世界を見りゃ分かるだろ!」

「それもそうね、でも……」


 少女はさらに間を置いてこう言い放った


「神はいるわよ」

「じゃあ何でこの世界は不幸なんだよ!?」


 俺は当たり前であろう疑問を少女に投げかけた


「それは皆が苦しみを乗り越えて」

「もういい、聞く気が起きない」


 俺は少女の声を遮った


「第一、神がいたとしてもそいつはクズだと思うね」

「なぜ?」

「神はこの世界と人を創造した」

「ええ」

「ってことはだ、人を作ったからには責任が伴うわけだ」

「責任?」

「ああ、神が人類皆を幸福にするという責任がな」


 俺は自説を垂れ流すかのように少女に話した


「なのに、なぜ人は不幸なんだ?これは神が責任を放棄したと考えてもいいんだよな?」

「……」

「答えられないようだな、ハイ論破」


 俺は勝ち誇った顔をした


「確かに、神にはそういう責任があるかもしれない」

「ああ」

「でも今のあなたにそれを言う資格があるのかしら」

「何だと!!」


 俺は半ばきれて言った


「あなたはそうやって苦しみから逃げている」

「……」

「あなたみたいな責任を誰かに丸投げするような人がたくさんいる世界は平和と呼べるのかしら?」

「……」

「あら、何か言い返さないの?」

「うるせえ!!」


俺はブチギレた



「またそうやって苦しみから逃げ」

「うるせえ!!消え失せろ!!!」

「……」


 しばらくすると少女は消えた

 彼女の言葉は俺の胸に痛く突き刺さった

 俺は彼女の言葉に何も答えることが出来なかった

 論破されたのは俺の方かもしれない












 私は”ラタルタの予言”を確認する

 ”また1人英雄が誕生する、その名は朝倉道夫、アリサ・レイニードは彼にボランティアをするよう促す”




「”ラタルタの予言”も外れることがあるのね」


 それとも彼はいづれ英雄になるのかしら

 まあ今はまだ分からないけどね


 ピカーン


 花のペンダントが光った


「次の世界へ行かないと」


 私はどれだけ苦しもうとそれに立ち向かおうと思う

 それでいくつかの世界は平和になったから

 もちろん世界が平和になったからといって苦しみが無くなるわけではない

 でも人間は苦しみを乗り越えてこそ輝くものだから……

 私は今日も平和のために戦う


ー神の責任編ー

   完


アリサとアマリアのパラレルワールドォ!

第13話


 時はアリサの魂がとてつもなく進化しきったころ

 彼女は現実世界の人々を天国へ連れてくることができるようになった

 アリサはアマリアを天国に連れてきていた


「アマリア、こっちが私のお兄様」

「ミハエル・レイニードです、よろしくお願いします」

「わ、私はアマリア・スタットフェルトです、よ、よろしくお願いします」

「どうしたのアマリア?変にかしこまっちゃって」


 アマリアはしばらく挙動不審になったあとこう言い放った


「お、お兄様」

「お兄様!?」

「い、妹さんを私にください!!」

「え、へえ」

「ゲホッ」


 アリサはアマリアのみぞおちを打った


「違うんですよお兄様!こいつとは何の関係も無」

「何言ってるアリサ!私たちは同棲ゲホっ!!」

「とにかく何の関係もないのよお兄様」

「あ、はあ」


 今日も一日平和だった

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