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黒沢
翌日、バイト先に向かった私はウキウキだ。
犬に邪魔されたこともあったけど、今日は邪魔が入らない。
だって今日は先輩と二人きりだから!
副店長は他店のヘルプへ行き、夜勤の人も10時まで来ない。
こんな嬉しいこと滅多にない。
「おはようございます」
「あぁ、おはよ」
「今日は2人きりですね」
私の発言に眉を動かした先輩、何か気に障る事言ったかな?
「2人きり・・・ね。ミスするなよ」
そうゆうことですか・・・。もっと喜んでもいいのに。
こんなチャンス滅多にないのにと、モヤモヤしつつ作業を始めた。
お客さんも空気を読んだのか、いつもより少ない。
そのせいもあり、作業は早く終わってしまった。
私は作業終了の報告を伝えるため、先輩のもとへ向かった。
だが、先輩は携帯をいじっていた。メールかな?
「先輩、品出しと廃棄終わりました」
「うん、お疲れ様」
携帯から目を放さない先輩。
誰とメールしてるの?
「あの、長文メールですか?」
「・・・」
シカト!?先輩はシカトなんてするはずない!
もう一度聞こうとしたとき、お客さんが来てしまった。
「「いらっしゃいませー」」
やった!先輩とハモった!!ニヤつきを抑える表情は作り笑いへと変わった。
「あれ?さくらちゃん?」
先輩が声をかけた女は髪を揺らしながら振り向き、
「ん?皇!ここでバイトしてるんだぁ」
「そうだよ、何してるの?」
楽しそうに会話する二人に入っていけない。
誰なの?なんで楽しそうに話してるの?




