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第16話

「もしそれをされたら終わりだ。開花適応の回数は向こうが上である事に加え、自分の戦闘スタイルに合った環境作りまで可能となると、どうやって勝てば良いのやら……って感じだな」


 基本的に來冥者は來冥力がそのまま戦力に直結する。


 戦闘スタイルや能力相性、これまでの戦闘経験などが相手を上回っていた場合は來冥力が劣っていても勝てるかも知れないが、それだけでは埋められない差は確かに存在しているのだ。


 そして界庭羅船が常勝不敗を築き上げている埋められない差の中には、その環境操作可能能力も含まれているのだろう。


「まぁ界庭羅船って言っても全員が全員超絶化け物って訳じゃないよ。メンバーは現段階で八人居るんだけど、実力差は一応あるんだ。リーダーを含めたトップ3が全員開花適応レベル四で、それ以外がレベル三! んで、元々の來冥力に結構差があって、それがそのまま実力差になってるの。グループ分けするとしたら下位・中位・上位の三つかな。下位が三人、中位が二人、上位が三人の計八人だね! 中位以上はまぁ無理だけど、下位だったらもしかしたらって最近思ってるんだ!」


 シアはテンション高めに言う。


 最初こそ絶望的だったが、恐らく今日までの長い道のりの中でWPUも開花適応を重ねていき実力差を縮めていったのだろう。そしてようやく最近になって、下位レベルの界庭羅船メンバーの背中が見えてきたという事だ。


「そっか。そろそろ下位クラスだったら勝てるかも知れないって所まで、WPUも実力を付けてきたって事だね。今回この世界に来ている界庭羅船は、どの順位帯なの?」


 気になる点はやはりそこだ。


 クオリネは開花適応レベル四であるだけでなく、界庭羅船トップ3に入るらしいから上位と予想できる。問題はもう一人の方――レイクネスだ。


「まずクオリネから。先程シュレくんが、彼女はトップ3に入る危険人物だと言っていたのを覚えていますか? この情報から推測できる通り、クオリネは上位帯です。そして彼女と共にこの世界に来たレイクネスですが、彼女は下位……それも最下位です」


 司の質問に答えたのは氷雨だった。


 レイクネスの事を彼女と呼んだという事は女性なのだろう。そして運が良い事にどうやら下位のメンバーらしい。


 その情報に司は思わず興奮する。


「じゃ、じゃあ……!」


「ストップ。最下位だからって、イコール勝てるとはならないぞ。來冥力の差で言ったらまだ負けているだろうし、奴らが踏んだ場数は桁が違う。仮に俺らの來冥力がレイクネスを少し上回ったとしてもそれくらいの差であれば、まだ向こうに軍配が上がると俺は判断してる。それにクオリネが加勢したらどうなるかなんて火を見るより明らかだ」


 司の考えている事などお見通しだと言わんばかりに、シュレフォルンは先に言った。


「う。そうなんだ……」


 分かりやすいくらいに司は落ち込む。もしかしたらと思ってしまった分、その落胆は激しかった。


「あはは。司くーん、そんなにガッカリしないでよ。私たちの目的はあくまでも界庭羅船が何の為に来たのかを探る調査であって、倒す事じゃないからね。『それ』が目的になるのはまだ先かな。少なくとも二、三年は先だよ」


 シアの言葉に司は一つの希望を見出した。つまりあと数年くらい経てば、界庭羅船と対等に戦える土俵に立てる可能性があるという事だ。


 界庭羅船に勝てる未来がいずれやって来るかも知れない。確かに絶対勝てると断言はできないが、今の現状を考えたら可能性があるだけで十分である。


「二、三年……その頃には司も16歳くらいか? はは、その頃になって都合がついたら司にまた会いに行くとするか。お互いどれだけ成長したのか……そして、界庭羅船撃破がどれだけ現実味を帯びた話になっているのか……お前も気になるだろ?」


「うん! 僕の方は多分……そうだね、もしリバーシになれてたら、どこかしらの機関で諜報員として活動してると思う!」

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