山へ行こう
琴美の勢いに引っ張られる形で始まった山での冒険。「今日は山で遊ぶわよ!」と宣言する琴美に対し、真平はまだ昨日の疲れが残っているとぼやくが、琴美の楽しそうな表情に逆らえず全員が準備を始めた。
リュックにお弁当や飲み物、タオルを詰め込み、全員が山登り用の服装に着替えると、琴美が「さあ、出発 よ!」と元気いっぱいに声を上げた。
山道に入ると、シャオが「パォ~! 山の空気は気持ちいいですね~!」と軽快な足取り。一方、真平は「なんで俺だけ荷物が重いんだよ…」と文句を言いながらも、最後尾を歩く。
琴美が「文句言わない! これもトレーニングだと思えばいいのよ!」と笑いながら言うと、真平はさらに文句を重ねる。「なんで俺だけトレーニングなんだよ!」
途中、シャオが木の枝を拾い、「これ、カンフーの練習に使えますね~!」と振り回すと、萌香が「それ楽しそう! 私もやる!」と枝を拾い、即席の竹刀ごっこが始まった。
「危ないだろ!」と真平が注意するも、二人は聞く耳を持たず、「カンフーバトル!」と盛り上がる。琴美も加わり、小さな枝を持った即席カンフー大会が展開された。沙羅は「こんなところでふざけて怪我したらどうするのよ…」と言いつつも、楽しそうな妹たちの様子を微笑ましく見守っていた。
山道を進んだ先に小さな広場を見つけ、琴美が「ここでお弁当にしましょう!」と提案。全員でシートを広げると、琴美が得意げに「私特製の昭和風お弁当よ!」と蓋を開けた。
そこにはタコさんウインナー、卵焼き、そしてまたウインナー…というぎっしり詰まったお弁当が。「タコさんウインナー、懐かしいな」と勇馬が感心する中、真平は「なんでこれだけ全部ウインナーなんだよ!」とツッコむ。
シャオは「パォ~! 可愛くて美味しそうですね~!」と大喜びで食べ始め、萌香も「美味しい!」と満足そうな笑顔を見せた。
琴美が「昭和風ピクニック成功ね!」と満面の笑みを浮かべると、沙羅は「成功の基準が謎なんだけど…」と苦笑しながらも、賑やかなランチタイムを楽しんでいた。
ランチ後、琴美が新たな企画を発表。「3チームに分かれて食材集めよ!」
「食材集めって、ここ山だぞ?」と真平が呆れながらも、琴美は「野生の感覚を取り戻すの!」と謎理論を展開。勇馬の提案で公平なチーム分けのためにクジを引くと、以下のチームが決まった。
•Aチーム: 琴美、勇馬、萌香
•Bチーム: 沙羅、シャオ
•Cチーム: 真平、美優
「いざ、出発!」と琴美の掛け声で3チームがそれぞれ山の中へ散らばった。
Aチーム:琴美、勇馬、萌香
「私たちの目標は山の恵みを集めることよ!」と意気込む琴美。しかし、実際には何を探せばいいか分かっていない様子に、勇馬は「本当に見つけられるんですか?」と冷静に指摘するが、琴美は「きっと大丈夫!」と根拠のない自信を見せる。
途中、萌香が「ねえ、あれ何?」と木にぶら下がる紫色の果実を見つけた。琴美が「アケビ!」と歓声を上げると、萌香は「美味しいの?」と早速手を伸ばして採取。
勇馬が「中の白い部分だけ食べるんだよ」と教えると、萌香が試しに食べて「甘い! 美味しい!」と目を輝かせた。
アケビが高い位置にあるため、琴美が木登りを開始。「こんなの子供の頃から慣れてるわよ!」と得意げに言いながら次々と採取していく。萌香が「琴っチ、マジで猿みたいだね!」と感心する一方、勇馬は下で心配そうに見守っていた。
しかし、さらに高い位置の大きなアケビを狙う、「無理ですよ、あんな高い所」勇馬が降りるよう促すが、「お姉さんにまっかせなさ~い」と琴美は首に巻いていたスポーツタオルを鞭のように使い枝を引っ掛けて手繰り寄せ残りのアケビも全て採取した。
下で見ていた二人はあきれながらも感心した、「いやいや、琴っチ、そこまでやる必要ある?」と萌香が呆れつつも感心したように拍手を送る。
「当然よ! アケビを全て制覇するのが昭和スタイルなの!」と琴美は胸を張って得意げな笑みを浮かべる。
「昭和関係ないと思うんですけど…」と勇馬がボソリとツッコミを入れるが、琴美は聞く耳を持たず、飛び降りるとスポーツタオルを再び首に巻き直してポーズを取った。
「じゃあ次は何探す?」と萌香が目を輝かせて聞くと、琴美は「もちろん、イチジクとかキイチゴとか! フルーツを攻めるのよ!」と即答。
「どんだけ果物好きなんですか…」と勇馬が呆れるも、琴美と萌香のテンションには逆らえず、次のターゲットを探し始める。
「フルーツ探しのプロフェッショナルを目指すのよ!」と張り切る琴美に引っ張られ、Aチームは再び山道を歩き始めた。
萌香は「フルーツ探しっていうより、宝探しみたいで楽しいね!」と嬉しそうに声を上げる。
そんな中、萌香が「ねえ、これ見て!」と茂みの中で赤い小さな実を見つけた。
琴美が近づいて「あれはキイチゴね! 可愛いし、美味しいのよ!」と興奮気味に解説する。
「じゃあ、これも採ろうよ!」と萌香が手を伸ばして摘もうとするが、思わぬ障害が立ちはだかった。
「ぎゃっ! 棘が痛い!」
萌香が指先を押さえて飛びのいた。キイチゴの茎には小さな棘がびっしり生えていたのだ。
「棘くらいで負けちゃダメよ!」と琴美はポケットから手袋を取り出し、サッと装着して手際よくキイチゴを摘み始めた。
「琴っチ、準備良すぎ!」と萌香が驚くと、琴美は「昭和の冒険者はいつでも備えが大事なのよ!」とキメ顔で返す。
「だから昭和は関係ないってば…」と勇馬がため息をつくも、琴美の勢いは止まらない。
キイチゴを採り終えた琴美は、「次はイチジクを探すわよ!」とさらに意気込む。
しばらく歩いていると、低木にぶら下がる大きな実を発見。
「あったわ! イチジクよ!」と琴美が指をさす。
しかし、イチジクは高めの位置にぶら下がっており、簡単には手が届かない。
「これはどうする?」と萌香が聞くと、琴美は再び得意げに「お姉さんに任せなさい!」と口にし、例のスポーツタオルを取り出した。
「まさかまたそのタオルで…?」と勇馬が不安げに尋ねるが、琴美はニヤリと笑いながらタオルを鞭のように振り回し、見事にイチジクの枝に引っ掛けた。
「昭和の知恵、炸裂!」と叫びながら枝を引き寄せ、イチジクを無事に採取。
「琴っチ、すごすぎ! 忍者みたい!」と萌香が目を輝かせる中、勇馬は「忍者じゃなくて、ただの昭和の冒険狂ですよ…」と呟きつつも感心していた。
キイチゴ、アケビ、そしてイチジクを収穫したAチームは、リュックがすっかり満杯に。
「これで今日の収穫は完璧ね!」と琴美が満足そうに言うと、萌香も「すっごく楽しかった!」と笑顔を浮かべた。
勇馬は「…まあ、意外と楽しかったかも」と苦笑いを浮かべつつ、全員で広場に戻ることにしたのだった。




