強敵!女子バレーボール部
柔道部との試合を制した日ノ本文化部。
しかし、次なる相手は――
「日ノ本文化部 vs 女子バレー部!」
「バ、バレー部!? なんか嫌な予感がする……」
バレー部のメンバーがグラウンドに姿を現した瞬間、文化部のメンバーは驚きを隠せなかった。
全員が長身で、明らかに足が速そう。
「ちょっと待って……バレー部って、すごく運動神経がいいんじゃない?」
「そりゃあ、バレーは瞬発力もジャンプ力も必要だしな……」
「しかも、あの反応速度……野球向きの運動能力してるわね……」
一方、バレー部キャプテンは余裕の表情を浮かべていた。
「ふふん、私たちはどんなスポーツでも適応できるのよ! 球技のセンスが違うの!」
文化部は、これまで戦ってきた柔道部とは違い、本格的な運動能力を持つ相手と対決することになった。
「……まぁ、シャオの剛速球を打てるなら、ね!」
琴美は気合いを入れ、試合が始まる。
先発ピッチャーはシャオ。
「全力でいくよ!」
初球、速球が放たれる。
しかし――
打者は迷いなくスイングし、鋭い打球がレフト方向へ飛んでいった。
「えっ!? 打たれた!!?」
バレー部の1番打者が、シャオの球をきれいに捉えた。
「な、なんで!? 柔道部は全然打てなかったのに!」
バレー部キャプテンは不敵な笑みを浮かべる。
「ふふっ、私たち、バレー部だけど……スパイクのタイミングを計るのは得意なのよ!」
「な、なるほど……!」
バレー部は、シャオの速球に合わせる「動体視力」が鍛えられていたのだ。
「このまま打ち崩すわよ!」
続く2番打者も、強烈な打球を放ち、あっという間にノーアウト1、2塁。
「う、嘘でしょ!? こんなに簡単に打たれるなんて!」
「これは……大ピンチよ!!」
次のバッターの打球が、センター方向へ飛ぶ。
「博美先輩!! 捕ってください!!!」
「任せなさい。」
ボールが博美のグラブに収まり、一同は安堵した。
「よし、捕った!!」
しかし、次の瞬間――ボールがグラブからこぼれ落ちる。
「なんで落とすのおおおお!!???」
その間にランナーがホームインし、バレー部が先制点を奪う。
「女子バレー部、1点先制!!」
「うわぁぁぁぁ!! 先に点取られた!!」
博美は冷静にボールを拾い上げながら、淡々と口を開いた。
「……ボールはしっかり握っていないといけないのね。」
「今さら気づくの遅いですよ!!!」
バレー部の勢いは止まらず、さらに1点を追加。
「くそっ、2点リードされた!」
「このままじゃ負ける! なんとかしなきゃ!」
2点を追う文化部。
「打つしかない! いくわよ!」
先頭打者の琴美が打席に立つ。
しかし、バレー部のピッチャーは意外な戦法を使ってきた。
「それっ!」
驚くほどのスローボールが、ゆっくりとストライクゾーンへ向かう。
「えっ、遅っ!???」
「な、なんだこのボール!? 遅すぎてタイミングが合わない!!」
バレー部のピッチャーは、「速球に慣れた文化部に、超スローボールを投げる」という作戦に出たのだ。
「これは厄介ね……!」
シャオの速球に慣れすぎている文化部は、まったく打てない。
「ダメだ、振り遅れ……いや、振り早すぎて空振りになる!!」
「ふふん、バレー部はジャンプサーブの緩急に慣れてるのよ!」
琴美、沙羅、真平――全員打ち取られ、三者凡退。
「やばい……完全にやられてる!!」
「くっ……次の回で巻き返すわよ!」
2回裏、日ノ本文化部の攻撃!
先頭バッターの伊勢野巫鈴が冷静にボールを見極め、フォアボールで出塁。
「やったー! ノーアウト一塁!」
続く磯貝萌香の当たりはボテボテのゴロ。
しかし、相手ピッチャーが焦って暴投し、ノーアウト1、2塁となる。
バッターボックスに立つ琴美は、バットを強く握りしめた。
「遅いボール……だからこそ、しっかりタイミングを合わせれば……!」
ピッチャーがボールを投げる。
緩やかな軌道を描き、ストライクゾーンに入る瞬間――
「これだ!!」
琴美は力強くバットを振り抜いた。
打球は一直線に伸び、外野手の頭上を越え、さらに飛び続ける。
「い、いった……!!」
ボールはフェンスを超え、場外へ。
「ホームラン!! 逆転のスリーラン!!!」
文化部ベンチが大歓声に包まれる。
「よっしゃぁ! これが文化部魂よ!!」
ホームベースを踏むと、仲間たちが迎えに来た。
「すごいよ琴美!! さすがキャプテン!!」
「ふふん、まあね! 文化部、これで一気に逆転よ!」
この一発で完全に流れは文化部へ。
3-2で迎えた3回表。
「あと3アウト取れば、文化部の勝利!」
シャオが渾身の投球を見せる。
一人目の打者、空振り三振。
二人目の打者、内野ゴロでアウト。
そして――
最後の打者、空振り三振。
「ゲームセット!! 文化部の勝利!!!」
文化部、逆転劇で2回戦突破。
「次は準決勝……! この勢いで突っ走るわよ!!」
果たして、文化部は優勝できるのか――!?




