反撃!
――トウコ視点――
私は桜ちゃんからほうきを貰えることになった。なんか最新型のほうきらしいから楽しみだね。
「これがテクノユニオン社が開発した最新型ほうき! ラピード322型です!」
そのほうきは結構大きかった。ほうきの中心に魔石がついていて、ほうきの周りを結界で囲んでいる。この結界で魔術も物理攻撃も防げるし、周囲の気温とか気圧とかから乗ってる人を守ってると桜ちゃんが教えてくれた。桜ちゃんは、このほうきには他にもいろんな機能がついていて、収納魔法で500kgの物を持ち運べる荷物入れとか、降りたときには魔術士で縮んでリュックに入れて背負えたりするって言ってた。
これは……ほうきの必要あったのかな?
「私もそう思ったんですけどね……もう魔術師達の中だと空を飛ぶと言えばほうき。っていう固定概念ができてしまってて、ほうき以外だとみんな上手く飛べないんですよね」
開発するも大変だね……。でもすごい便利なのは間違いないね。乗ってみると結界の効果で温度調節までできるようになってた。なにこれ快適すぎない? もうこのほうき以外に乗れない体にされちゃいそう!
それから私が少しほうきの練習していると、作戦決行日になった。私の役割は敵に突っ込んで混乱させることらしい。ついでに出てきた敵の魔術師を少しでも減らすこと。
敵の真ん中で暴れて引き付けるってことだね。一見難しそうに思えるけど、モスク公国のほうきの性能は低いし、何かあれば逃げればいいよね。思ったりも楽そうで良かった。
私は飛んでいって敵の真ん中にいった。上からどんどん魔術を打ち込んでいった。当然敵の足は止まるし、反撃しても私にあまりダメージが通らないからやりたい放題だった。
私と敵が戦っていると、急に敵が吹き飛んだ。魔導砲部隊が到着したみたい。馬車に載せてるのを見たし、それで到着が早かったみたい。敵の地上部隊の殆どが逃げていくなか、今度は魔術師が出てきた。もう地上部隊はあまり残っていないし、意味もない気がするけど、多少は反撃しておかないと上司への言い訳ができないからね。そんな理由で戦わされるなんて気の毒に……。
私はまず広範囲に影響を与える魔術を撃ち込んだ。それを避けるためにバラバラになった敵を一人ずつ倒していく。敵はどんどん撃ってくるけど、このほうきの速さを使って簡単に避けられる。
上に横に避けて……少しくらいなら結界で受ける。そのまま敵に近づいていって……愛剣で一撃。そのままの勢いで次の敵に突っ込む。
……よし。敵の半分を倒せたね。逃げていくけど……さすがに追いかけて行かなくてもいいでしょ。下を見ると味方の地上部隊がどんどん進んでいってる。
さ、私の次の任務は……上陸部隊の支援ね。了解、と返事をして私は海の上を飛んでいった。




