玉突き事故
そして戦後処理をした結果、世界は半分に分かれました。魔王領にはたくさんの小国が独立しましたが、どの国も正統派か改革派のどちらに付くかを決めなければなりませんでした。まぁ一部二股外交をしてきた国もいましたが、どちらの勢力にもにらまれていつの間にかなくなっていました。
それから5年ほどは平和が続きました。魔王領の北は改革派。南は正統派となり、お互い仲は悪かったですが、戦争は始まりませんでした。先に手を出すと悪者になっちゃいますし、誰だってこんな大戦争は起こしたくありませんからね。勝っても赤字でしょう。
絶対戦争になると思っていた私も、あれ? もしかして戦争回避できる? と思っていた時のことです。ついに事件が起きてしまいました。
お互いの派閥の最前線にオストリアという国がありました。この国は二股外交をしていましたが、大きな国であることと、最前線に中立の国があった方がお互い戦争が起こりにくくて都合がいいのでまだ残っていました。
そしてオストリアに新しい王が誕生したのですが、この人は教皇と仲が悪かったらしくて改革派と仲良くなりはじめました。だんだん私達が仲良くなっていくにつれて教皇は不安になっていったのでしょう。自国の目の前の国が敵と仲良くなるんですからね。
ある日突然オストリアの南の方で正統派の信者の反乱が起こり、教皇領がこれに援軍を送り始めました。オストリア政府は改革派に援軍を要請してきて、仲間の危機に私達は援軍を派遣しました。先に手を出したのはあっちですし。
そのうちに、気づいたらグレート帝国とカステラ王国がブルゴーニュ王国に攻めていって、怒った私は教皇領に攻めていきました。外国に派兵しすぎて私の国の守りが弱くなると、それを見たモスク公国が攻め込んできました。そこで挟み撃ちにできると思った四天王のギンガさんがモスク公国に攻めていきました。
こうしていつの間にかこの地域の全部の国が参加する大戦争が始まってしまいました。
どうしてこうなったんでしょうか。事故って怖いですね。
ていうかモスク公国がやばいです。技術は進んでいませんが、数が我が国の7倍くらいいてちょっと守れないんですけど。早速現場からは悲鳴が上がっています。でも教皇領や魔王領の南だけでも占領しないとブルゴーニュ王国が終わっちゃいます。どうしましょう……。
それにトウコさんは無事でしょうか……確か教皇領の王宮に住んでいたはずです。ニーアさんも心配してましたし、無事だといいんですが……。
「桜様。お客様がお見えです」
こんな時に何なんでしょうか。まぁここまで通されたという事は大事な用事何でしょうけど。
「桜。久しぶり」
そこにはトウコさんが立っていました。無傷で。どういうこと?




