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改革

 次の朝。私達は少しこの町に滞在して観光する事にしました。


「私はショッピングに行きたいわ!」


 ニーアさんはショッピングですか。両手いっぱいの荷物を持つニーアさんが容易に思い浮かびます。


「私は温泉巡りかな。知ってる? この町って結構温泉好きが多いらしいよ!」


 トウコさんは温泉ですか。いいですねぇ。私も少し入りたくなってきました。


「桜はどうするの?」


「私は少し具合が悪くて……ここで休んでおくことにします」


「大丈夫なの? 一緒にいようか?」


「トウコさんありがとうございます。でも大丈夫ですよ。温泉楽しんでください」


 さて。2人は遊びに行ったので私は少し仕事をしましょうか。



 そろそろだと思うのですが……。寝ながら本を読んでいると外が騒がしくなって来ました。


 コンコン。


 執事が扉を開けるとたくさんの兵士が入ってきます。私が玄関を見てるとすぐにカイライさんが走ってきました。


「その制服は……憲兵隊か? なんの用だ?」


「カイライ殿には横領の容疑がかかっている。皇国の予算を私的に流用したとの報告が入ってな。少し話を聞かせてもらおう」


「お前は誰に対してそんな事を言っているんだ? 私は領地持ちの伯爵だぞ? 大体そんな報告をしたのは誰だ。訳の分からない奴の報告をいちいち間に受けているようでは憲兵隊もおちたものだな」


 今から自分を取り調べる人を相手にすごく態度ですね。どこからあの勇気が湧いてくるんでしょうか。まぁ既に有罪になる事は決まっているんですけどね。


「私が報告しました」


 カイライさんがこちらをギロっと睨みます。そして私を見た瞬間に勝ったかのような笑みを浮かべます。なんかカエルが潰れたような笑顔ですねこっち向かないでください。


「貴様は……ただの平民じゃ無いか。勇者の友達だかなんだか知らんが、調子に乗るなよ。しかし見た目はいいな……後でたっぷり可愛がってやるから覚えておけ。憲兵隊もこんな奴のいう事を信じて伯爵を疑うとは……後で皇帝陛下にもお伝えしておく」


 ナチュラルに気持ち悪い発言をしないでください。もうこの人は不敬罪で処刑しておきましょう。こんな奴が貴族に混じってるとかゾッとしますね。後で一斉捜査でもした方がいいでしょうか?


「これを見てもそんな事が言えますか?」


 私は皇帝を示すブローチを取り出しました。カイライさんの顔が真っ青になります。


「それは皇帝陛下のみが持っているブローチ! お前が何故そんなものを持っている……そうか! 偽物だな! 憲兵隊、こいつを処刑してくれ!」


 そういう事は当然想定済みです。そのためにわざわざ昨日の夜に憲兵隊の所まで行ったんですから。


「あのブローチが本物だという事は分かっている。これは不敬罪も追加だな」


「そ、そんな……」


 カイライさんは地面に座り込んでしまいました。まぁ今の発言だと私が何も言わなくても重罪ですからね。よくぞあんなセリフを思い付きますね……。


 おっと。逃げようとしているそこの人も逃すつもりはありませんよ。


「アクトクさん。有罪なのはあなたもですよ」


 私は拘束魔法を放って捕まえました。すぐにアクトクさんが喚き始めます。


「私に手を出すと神聖教会を敵に回す事になるぞ! そもそもなんの罪があると言うんだ!」


 神聖教会はこの地域全体で信仰されている巨大宗教団体。別にこんな木端のために動くとも思えませんが……。


「我が国を魔族との戦争に巻き込んだ罪です。

 そうですね……いい事を教えてあげましょう。我が国は今日から神聖教会を国教から外します。元々あなたがたは金銭の要求が過剰でしたし、いい機会です。我が国は神聖教会の改革をします」

神聖教会:この地域で一番信仰されている宗教。しかし最近は信者への寄付の要求やさまざまな問題から不満が溜まっていた。この後、正統派と改革派に分かれる事になる。改革派はニポン皇国とブルゴーニュ王国が中心となる。

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