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開戦

 交渉は失敗しました。向こうは絶対にこちらが譲れない事ばかり要求して来ました。


 おそらく向こうは最初から戦争するのが目的だったのでしょう。交渉中もこっちを煽ろうとして来て、非常にイライラしました。覚えてろ。


 食料の輸入先も考えないとです。共和国は信用できません。海を使って北から買いましょうか?肥沃な土地みたいですし。


 支払い方法がめんどくさくなってしまいました。連合の通貨のユウロ金貨でも鋳つぶして金の延棒にでもしますか。どこかに金山でも見つからないでしょうかねー。


 これで共和国にお金を払うお客さんが減りました。

 あーあ。敵が分からないからこうなるんです。農民もかわいそうですね。民主主義の良くない所です。


 しかし今の共和国とこっち側の陣営ではブルガリ王国も含めるとほとんど同数。

 私が眠っている間にもこっち側はどんどん人口が増えましたしね。それに対して経済に不安のある共和国では人口がほとんど増加していません。


 なんであそこまで強気に出れるのでしょうか?

 私がそんな事を考えながら歩いているとボスポラス帝国の紋章をつけた一団とすれ違いました。

 チャールズさんがすごく歓迎しています。


 ボスポラス帝国は最近ペルシー連邦から独立したばかりの国です。いつの間にあんなに仲良くなったんでしょうか?まぁいいですか。そんな事よりも気にする事はいっぱいあります。


 あの共和国の強気の理由は1か月後に分かりました。


「創造主様! 大変です! 共和国は連合を解体してグリース連邦を作りました! 我が国とイスタンブル王国以外の旧連合加盟国は共和国を恐れて次々と参加していき、今やこの半島の一大国家となりました!」


 なるほど。 そう来ましたか。 まさか周りの国まで取り込んで一つの巨大な国になるとは思いませんでした。これでは数で負けてますね……。


 これはそれなりに苦労しそうでs……待ってください。あれからボスポラス帝国を調査した所、白海へと通じる海峡の支配を目論んでいるという情報が入ってきました。


 この海峡を封鎖されると、我が国もイスタンブル王国もまともな貿易が出来なくなります。ここは生命線です。イスタンブル王国とこの国への対処を話した所なんですが。


 この国はアテーネ共和国と仲が良さそうにしていましたよね。……もしこの二カ国で挟み撃ちにされたら?


 これは非常にまずいです。数で負けている上に、2正面での戦いでは終わりです。急いでどうにかしないと。まずはマケド王国です。


 まだ同盟は続いています。今や王になったカイトさんと私は仲が良いので、おそらく助けてくれるでしょう。すぐにこの事を知らせなければ。


 もちろんブルガリ王国とイスタンブル王国とも話し合いましょう。アウトバーンで利益を得ているのはこの二カ国も同じです。逃しませんよ?道連れです。


 この戦争はこの半島を巻き込んだ大きな戦いとなります。長期化も考えると、非常に厳しい戦いになりそうです。


 この辺にいるであろう魔王対策にも忙しいですのに。この世界は私をもっとゆっくりさせてください……いい加減にしないと労基に行きますよ!


 それから1か月後。私はブルガリ王国とイスタンブル王国で自由貿易協定を締結。内容は仲良く貿易しながら邪魔する奴は一緒に倒そうね、ってやつです。


「久しぶりです桜さん! なるほどそんな事情が……。もちろん協力しますよ! 勝った時の分け前を期待してます」


 カイトさんはそう言ってくれました。もしかしてイケメン?

 マケド王国も有事の際は一緒に戦う事を約束してくれました。もう足を向けて寝られません。


 その間に敵もどんどん戦争の準備を整えています。やはりと言うか、ボスポラス帝国と同盟を結びました。

 他にも堀を掘ったり、徴兵したりと忙しそうですね。


 この23年間で戦争は大きく変わりました。都市の城壁が作られ攻城兵器が出て来ましたし、人口が増えた事で小さな村がたくさん出来ました。

 当然こんな村にはまともな防衛施設も無いですし、どうやって守るかが問題となります。


 そのおかげでグリース連邦がすぐに戦争を始められないのは助かりました。こっちも準備する余裕が生まれます。


 海軍も急いで訓練しなければいけません。海軍が負けたら食料を輸入するための船が沈められかねませんからね。これは海軍の強いイスタンブル王国が教えてくれたのも助かりました。


 国民の皆さんへの配慮も忘れてはいけません。グリース連邦にどんな理不尽な事をされたのかを訴えていきます。戦意を上げておかないといけません。


 そうこうしてる内にあっという間に時間が過ぎて行きました。


 ある日、私が増えた軍事費の額に阿鼻叫喚しているとアベルさんが来ました。


「創造主様!グリース連邦が宣戦を布告してきました!」


 ついにこの日がやって来ましたか。急いで準備はしたものの未だに数ではこちらが負けています。その差は驚きの3分の一。

 一体どうなってしまうのでしょうか。


 いけませんいけません。私は勝つために考えないと。ここは一つ強気の発言でアベルさんを安心させてあげましょう。


「とうとう来ましたか。この日のために準備をして来たんです。この戦争を1週間で終わらせてあげましょう!」


「創造主様。寒いのでしょうか?体が震えています。どうぞこちらに。焚き火がありますから」


 うるさい。寒いわけじゃないです。


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