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やりすぎた

 なになに?貴国が魔物をけしかけたのは明白である?自国の利益のためにライバルである共和国の港の信頼を失墜させようとした?その賠償として貴国の港を99年間貸せ?従わなかった場合は戦争もあり得る?


 ……は?なんの言いがかりですかこれ。抗議です抗議。

 こんな物の返事は書きません。代わりに私が共和国に行きます。


 ミトさんはいますかね……いました!


「すみませんミトさん。一応、戦争の準備だけしておいてください」


「え? 相手はどこですか?」


「アテーネ共和国です」


「えー!? なんでですか? 味方のはずでしょう?」


「分かりません。私は今から抗議に行ってきます。いつでも戦えるように準備をお願いします。後はマケド王国です。連合との関係は薄いのでこちらに付いてくれるでしょう」


「分かりました。それより桜さん行っても大丈夫ですか?心配です」


「さすがに急に殺したりはしないと思いますが……その時はアバター機能で生き返れるので心配はありません」


「でも……」


「大丈夫ですよ。安心してください」


 それからすぐに荷物をまとめて共和国に向かいました。今回は最悪死んでも生き返れる私1人で行きます。

 ほんとにどういう事なんでしょうか。


 門の前に着くとしばらく待っているようにと言われました。見るとイスタンブル王国の外交官と第一王子もいました。事が事だけに外交官だけでは足りないと思ったのでしょう。


「こんちには。イスタンブル王国にも、もしかして手紙が……?」


「はい。突然の事で驚きました……。ということはニポン皇国にも?」


「その通りです。一体どういうつもりなんでしょうか」


「チャールズ様がお待ちです。どうぞこちらへ。」


 兵士が呼びにきました。やっとですか。イスタンブル王国さんも一緒でした。さて、相手の言い分を聞いてみますか。


 兵士に案内される間、町の様子が見えました。たくさんの失業者らしき人が路上で生活しています。

 治安が悪いのか衛兵の人がたくさん路上を歩いています。


 広場を見ると政治家……チャールズさんが演説をしています。


「みなさん! 今のこの国を見てください!20年前は繁栄を極めていた共和国が今では失業者に溢れ、日々の生活にも困る人がたくさんいます。

 世界中の物が集まると言われていた市場からは商品が消えてしまいました。


 何故こんな事になったのでしょうか?

 それは共和国から搾取しようとする外国勢力と、それを放置していたドナルドです!


 ドナルドはこの数十年間この問題を放置してきました。

 その理由が分かりますか?

 奴は大国に対抗するための連合にお熱だったからです!


 周りの大国の脅威を煽っていましたが、その大国はあっさり消え去りました! 奴はわざわざ恐怖を煽って国民を騙していたのです! もっと大きな脅威は目の前にあるというのに!


 その間に外国は我が国から全てを奪い去っていきました。今では出稼ぎに行く共和国民を見るのも珍しくありません。特にニポン皇国!


 奴らは連合や共和国に守って貰いながら、気づけば勢力を伸ばして莫大な利益をあげています。そもそもあの国がここまで生き残れたのは我が国が……」


 その後もチャールズさんは外国を批判して、ドナルドさんを批判して、また外国を批判するサイクルを2時間に渡って批判していました。


 特に私の国にはたっぷり45分もかけてくれました。ありがたいですねー。イスタンブル王国やブルガリ王国もお気に入りのようです。


 なるほど……やりすぎました。もちろんいろいろ言いたい事はあります。

 そもそも共和国がこの20年間、港を良くしようとしないから競争に負けたのですし。他にもあの要求は明らかに理不尽だとか。


 しかしそう言っても向こうは聞いてはくれないでしょう。国内の不満を外に押し付けただけでしょうからね。正しさも何もないでしょう。


 追いつめられるとどうなるのか。そんな事は地球の歴史から分かっていたはずです。例えば第二次世界大戦とか。


 なのに私は目の前の事にしか目を向けて、周りを見ていませんでした。この予兆はもっと前からあったはずなのにです。


 今までドナルドさんが優勢だったのは東と北の大国が怖かった。という理由だけでした。それが無くなれば次の敵……という事でしょうね。

 もっと外に目を向けて周りに気を配らなければいけませんでした……。


 とは言っても要求が理不尽なのは事実。自分の失敗を人のせいにしないで欲しいです。

 とりあえずイスタンブル王国と一緒にチャールズさんと交渉しに行きましょう。


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