陥落
前回に引き続きミト視点です。
「固まらずに散開してください! そして全員敵に突っ込んでください!」
大規模魔法の使い手がいるなら固まらない方がいいかな。それに敵は剣とかを持ってる人は少ないので近接戦闘に持ち込んだ方が有利だろうし、魔法は味方に当たる心配があるから打ちにくくなるでしょ。
「全員ばらばらになって突っ込め! 混戦に持ち込め! 敵に魔法を撃たせるな!」
どうやらキキさんも同じ考えの様子。
敵は引こうとするがキキがすぐに命令を下した。
「逃がすな!足の速い奴らは後ろにまわれ!」
すぐに後ろにも数十名が回り込んで、魔族は挟み撃ちの格好になった。
すぐに側面にも兵士が回り込み、そのまま包囲を縮めていく。
これで終わりかな?
「ぐああ!」
初めて魔族の1人に攻撃を加えてられた。その後も次々と魔族が倒れていった。当然こちらにも被害が出るけど、人数差ではこちらが上だ。
「くそっ!魔族諸君!このままじゃすり潰されるだけだ。右側から突破するぞ!」
敵は右側に攻撃を集中させ逃げるつもりみたい。まぁこれだけ損害を出させれば目的は達成したから、逃がしてもいっか。被害大きいし。
「ミト様。キキ司令官が撤退するよう命じました」
「わかりました。攻撃中止! 全員ゆっくり後退してください! 敵に後ろを見せてはいけませんよ!」
他の軍も同じ命令を受けたようで少しずつ後ろに下がっていく。
魔族も数十名の被害を出したから、もう追っては来ないみたい。いつの間にか魔物も居なくなっていて、撤退はスムーズに終わった。
こうして私達の6時間にも及ぶ戦いは終わった。
「私たちの勝ちだ!」
「おぉぉぉぉーーー!」
「万歳!」
「さて、本陣が襲われているそうです。今すぐ引き返します! 陣形は無視してください! 足の速い人からすぐに救援に向かってください!」
ここから本陣まで30分……桜様は無事でしょうか。




