第5話 神の粘土と諸々建築(2)
建物内に入って、内見。
うわあ、思った通りに出来てる。
うーんでも家具とかは材料が足りないなあ。
まずは何よりベッドだな。
羽毛布団がいいなあ。
メモメモ。
クラフトした紙にメモをする。
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必要なモノ
・羽毛
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あとは光源としてシャンデリアでもつけるか。
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必要なモノ
・羽毛
・ガラスなどの耐熱材料
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あとは、そうだな……。
武器もこのしょぼい剣じゃダメだな。
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必要なモノ
・羽毛
・ガラスなどの耐熱材料
・金属
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羽毛はまだ何とかなるな。
ガラスも石とか貝殻とかから頑張って作れるみたいな話を聞いた。
んで金属ってどうすんだ。
「クルエ、どうしたらいいと思う?」
「鉄? ゲームなら地下掘って石炭とか鉄とか、ダイヤモンドとか手に入れるんだけどね。鉱山でもあれば……」
金属はしばらく手に入らなさそうだったので、とりあえず鳥を狩りに出かけた。
「それっ」
クラフトした弓を使って結構簡単に鳥は手に入った。
けっこう離れたとこまで歩いてきたな。
ん? 洞窟?
何かが住んでいそうな洞窟を見つけた。
よし、行ってみよう……。
光の魔法を使って辺りを照らす。
何もいないな。
奥まで入っていく。
うわっきれい……。
そこには見たことない真っな鉱石が一面に生えていた。
これもしかして金属!!
ウキウキで近づくと、チカチカと光が点滅しだす。
ヤバい、クラフトしすぎてMP切れだ。
明日またこよう。
帰ろうと振り返ると、背後で音が聞こえた。
なんだ、何の音だ?
振り返って、数歩進む。
すると奥に、巨大な目があった。
「ぎゃああああああああああああああああああああ!!」
俺はダッシュできた道を戻った。
「はあはあはあ……。なんだったんだよ。あれ……」
こうしてこの日、俺はふかふかのベッドで睡眠した。
余談だが、羽毛が足りずベッドが一つしか作れなかった。
俺達はこれで寝る権利をじゃんけんで決めた。
そうして結果、こうなった。
超の付く快眠を経て、俺は目を覚ました。
クルエは俺以上に気持ちよさそーに床で寝ている。
腹を出し、髪の毛は暴れ散らかしている。
寝相の悪さが伺える。
朝飯を食べてすぐ、俺は例の洞窟に向かった。
昨日と違って準備は万全。
かかってこいやあ!
という気持ちで奥へ進んだ。
しかし
「あれ? いない」
そこには何もいなかった。
あれれ?
もしかして、気のせい?
赤い鉱石のある部屋の奥まで進むと広い部屋に出た。
しかしそこには何もいない。
お出かけ中か?
だったら今のうちに……。
俺は持って帰れるだけの鉱石を袋に詰めた。
そうしてその洞窟の主が来ないうちにそそくさと帰った。
「すっごいわね、これ」
「多分、『レッドカーネスト』って鉱石だと思う」
「それってレア?」
「超が付くくらいには」
『レッドカーネスト』は特別な鉱石だ。
Sランクギルドのトップが身に着けるような装備に使用される程に。
その理由は何といっても魔力を通せるという点だ。
その性質によって、様々な上級装備を作ることが出来る。
「これでいい装備が……」
「いいロボットになるわね!」
「「え?」」
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