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13話「奇跡的《錬成》レベル上げ」

〜前回のあらすじ〜


【錬成師】と、似たような錬金術についてリアルで調べてみた。よくわからなかった。

【魔女】についていろいろ考えてみた。考えるのをやめた。

新しい魔術をゲットした。そのうち試し打ちしないと。

野草についても調べておいてた。食べるには、どうすれば……?

 



 畑は現状維持で放置。


 次に何をするかと言うと……。



「やっぱり……これかなぁ」



 次にやることとして、情報集め、錬成、魔術の試射、と考えていた結果、好奇心が勝って大鍋の前に立っている。


 今日はもう《錬成》を試して、時間を潰すことにする。



「これは材料と魔力、スキルレベルが有れば、どんな物も作り出せるって言ってたっけ。つまり、これを上達させて行けばいつかは調味料が手に入る!」



 現状、今一番足りないと感じてるのは「調味料」。

 情報とかより何より。

 塩が有ったのは本当に良かったけど、それでもいろいろと足りてない。



「とりあえず油が欲しいなぁ。あとは万能調味料『醤油』と『マヨネーズ』」



 この辺があれば、それなりにレパートリーが増えてくるはず。

 そうでなくとも、より飽きずに美味しく食べられるはず。


 醤油の材料は大豆。

 マヨネーズの材料は確か卵、酢、塩、マスタードとかでできるんだったっけ?

 どっちも足りない……。

 まだまだスキルレベルも足りないし、失敗するだろう実験で、試しに作るにしても、塩とかはもったいなさすぎる。


 《錬成》は性質の近いもの、または材料となるものから《錬成》する方が成功率は上がりそうな気がする。

 予想でしかないけど。


 とりあえずスキルレベル上げたいし、その辺に生えてる草使って、何かできないか試してみよう。


 大鍋に触れて、陣を起動させる。



《錬成陣を起動します》



 雑草投入!



《素材が確認されました》

《何を錬成しますか?》


「ヒール草」



 ヒール草とは、この辺で見つけた薬草の一種で、とても回復力が弱い、ランク1の植物。

 それでも、雑草をヒール草に変えることができれば、回復薬の材料に困らなくなる! はず!


 そう言えば、乾燥させてた薬草放置してたけど……まぁ、いっか。



《素材を元に「ヒール草」を錬成します》

《スキルレベルが不足しています。成功率3%》

《魔力が不足しています。魔力を補充してください》



 魚から刺身を作るより成功率が高い。


 《錬成》スキルをゲットしたからかな?

 それとも、雑草からヒール草作るより、魚から刺身作る方が難しいとか?

 いやいや、流石に後者はないか。


 それはともかくとして、魔力を補充する。



《必要量の魔力が補充されました》

《錬成を開始しますか?》


「はい」



 そう答えると、前回と同じように陣と大鍋が光に包まれる。


 鍋から光が溢れ、またも前回と同じように、ボフンと音を立てて、鍋から大量の煙が吐き出された。



「げほっ、げほっ、これ、毎度こんな煙だすの?」


《錬成に失敗しました》



 煙を払って大鍋を見ると、黒いかけらの様なアイテムが浮いていた。



──────────

【素材】「黒片」

 Rank1

 品質:悪


 錬金術により、物質の在り方を改変された物の成れの果て。

 魔力は通りやすいが脆く、特に使い道は無い。

──────────



「……これ、前の黒塊のさらに下位互換じゃ?」



 たしか、説明文は同じだったはず。

 けど前の黒塊より小さい。

 名前も「黒片」ってなってるし、つまりは欠片ってことかな。



「あ、これ集めて錬成すれば黒塊になるかも?」



 したところでどうと言うことは無いけど。

 それでも、魔力を流さなければ耐久値は減らないみたいだし、一応取っておこう。

 もしかしたら、スキルレベル上げに使えるのかも知れないし。



「よし、このままスキルレベル上げして時間潰そう!」




◇◆◇




《錬成に失敗しました》


《錬成に失敗しました》


《錬成に失敗しました》


《錬成に失敗しました》

《レベルが上がりました》


「ん?」



 諦めず、休んで魔力を回復させては何回も、雑草で《錬成》してたわけだけど、途中、失敗以外のインフォが入り、手を止める。



「これ、経験値入ってたんだ?」



 たしか戦闘の時とか、生産成功の時にも経験値が入ったインフォが来てたけど、失敗でも増えてたんだ?

 まぁ、失敗は成功の母って言うし?



「……うん、考えても意味ないか」



 システム的なことは考えても、どうしようもないと、考えを切り捨てる。

 意味があろうが無かろうが、今の私には関係ないだろうし。


 たぶん取得経験値量が小数点以下とか

 少なすぎると表示されないとか、そう言うのなんでしょ。

 そうでなくとも、そう思うことにする。



「とりあえず、まだ時間あるしあと何回かやって、本読んで寝よ」



《錬成陣を起動します》

《素材が確認されました》

《何を錬成しますか?》


「ヒール草」


《素材を元に「ヒール草」を錬成します》

《スキルレベルが不足しています。成功率4%》

《魔力が不足しています。魔力を補充してください》



 お?

 成功率が上がってる。

 レベルが上がってステータスが上がったとかかな?

 と言っても1%は誤差、期待はしないでおく。



《必要量の魔力が補充されました》

《錬成を開始しますか?》


「はい」



 もはや作業と化した一連の流れ。

 が、今回はいつもと違った。


 錬成陣が輝き、光が陣と大鍋を包み込む。

 ここまではいつもと同じ。

 爆発と煙が出るのを予想し、身構える。



「……?」



 しかし、爆発は起きない。

 そのまま一度強く光を撒き散らし、中心に収束していく。



《錬成に成功しました》

《Skill《錬成》のレベルが上がりました。Lv.1→2》


「まーじで言ってるの?」



 光の収まった中心に、目を向ける。

 すると、いつもは黒い何かが鎮座するその場所に、1(かぶ)の草。



「……《植物知識》。『ヒール草』。マジかー」



 スキルレベルが足りなかったからか、品質は「劣」となっている。

 実際、外で見つけた「可」に比べれば、かなりひどいものだ。


 それでも、雑草から有用な草ができた。



「これは本格的にやばい。マジで。今日から毎日《錬成》しよ」



 お前【魔女】だろって?

 今日からもうメイン【錬成師】になりたいくらいだよ。


 成功率は低くとも、できるまでやれば、それはもう確定なんだから!



「…………これ、『水』を材料に『海水』を錬成すれば塩取り放題では?」



 やばいことに気づいた気がする。


 『塩』自体は《素材知識》でみたところ、ランクは3。

 けどこれは、加工の過程や純度から、結果的にランクが上がってるんだと思う。

 《錬成》は、素材を作るのには良いかもだけど、加工品を作るのはやばそうだし。


 ランクの低い『塩』はまだ見てないし、ランク3なんて錬成しようとすると成功率は低そうだけど……『海水』なら、もしや?



「って言っても海水のランクわかんないんだよね。出来るかどうかは、明日試してみよ」




◇◆◇





 そのあと、明日の予定を考えて集中できなかったながらも、一冊本を読んで、今日は寝ることにした。


 ちなみに、読んだのは低位の魔物について図説されてる本だった。

 次探索に行った時の助けにはなりそう。


 と言うわけで、また明日。

 おやすみー。



《条件達成によりSkill《魔物知識Lv.1》を取得しました》

こんにちは。

お読みいただきありがとうございます!

昨日から謎の腹痛と吐き気でコミケにも行けず、家で寝込んでいる作者です。

死にそう……。


まぁそれは置いておいて。

私はこの作品を書くにあたって、確率の介入することごとくを、ダイスを振って決めて進めています。

つまり、主人公が4%で成功したのも、実際に100面ダイスで4以下がでたら成功のところで、2が出たためですね。

すごいですね。

ちなみに、ダイスを振っているのは確率が目でわかるこう言った事象だけではありません。

主人公の容姿、初期【役割】、スタート地点、読む本の当たり外れ、探索時のモンスターとの遭遇数、発見するアイテム、知的生物との遭遇率、などなどなどなど。

探索関係は慣れや探索範囲のことも考えて、一回毎に確率を上げていますね。

だいたいの大まかな流れは決めてあるので、そこはご安心を。


っと、またまた長話になってしまいましたね。

ダイス信者の話なんて聞いてもあれでしょうし、また何か低確率を引いたり機会があれば話すことにしましょう。

ではでは、次回更新は水曜日の予定です。

また次回ー。

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