8話「別世界の話」
〜前回のあらすじ〜
スライム(仮)を倒してレベルが上がった。わーい。
野草を育てる畑を作った。スローライフもようやく始まりって感じがする。
今回は短めです。
4日目。
そろそろ、街にしろ何にしろ、人の住む場所について何も知らないのはやばいんじゃないか、と思えてきた今日このごろ。
と言うわけで、今日の予定は、読書、釣り、農作の流れで。
まずは読書だけど、本を読む前に、畑(仮)の様子だけ見ておこう。
◇◆◇
「んー、まぁ、流石に一日でどうこうならないかぁ」
リアルの3倍進むと言っても、植えて1日じゃ変化は無かった。
そもそも、こう言う草って、どう言う感じに繁殖するんだろう?
育ちはするけど増えない、ってなったら意味無いんだけど……
「その辺は後で、リアルで検索しておこっか。本で情報出るならなお良しだけど」
流石に、運良く《農作》についての情報が書かれた本は見つからないだろうけど。
「……あ、《直感》で探ってみれば見つかるんじゃ?」
と言っても、優先度的には街についての情報が先。
そっちが見つかってから、農作はゆっくり進めよう。
「よし、畑も見たし、本読んでのんびりしよ」
◇◆◇
早速、さっき思いついた《直感》で、街についての情報の書かれた本を探す。
《直感》は意識して使った方が、何となくそれっぽいのがわかる気がする。
気がするだけかもだけど。
そして、何となくそれっぽい中で、一番読みやすそうな本……本?を読んだ。
《経験値を獲得しました》
《初めて別世界についての情報を得ました》
《ヘルプに情報が追加されます》
「これは……ハズレかなぁ」
書かれていたのは、別世界での日記のようなものだった。
『夢幻世界・旅日記』
とある旅人が、旅の途中、光でできたような扉を見つける。
扉を開くとそこは別世界で、扉は消え、元の世界へ戻る方法がわからなくなった。
そんな話。
最初は、この世界についての日記かと思って真面目に読んだけど、インフォが来たように、別世界についてだったらしい。
ヘルプを開くと、世界についての項目が追加されていた。
『人界』
『夢幻世界』
『????』(現在地)
「……人界?」
人界。この世界名に見覚えは無かった。
無かったけど、予想はできる。
「たぶん、神さまが創った『最初の世界』、かな?」
たぶん。
予想でしかないけど、「人の世界」って漢字で書くなら、それなりに重要な世界だと思う。
もしかしたら、この日記の人も、『人界』から『夢幻世界』に飛ばされたのかもしれない。
それなら、ヘルプに追加されてたのも納得できる。
「んー、と言っても、今は別にどうでも良い情報かなぁ。たしかに人里について書かれてたけど、人里(異世界)だし……」
魔女なら異世界に渡れても不思議では無いけど、まだ魔女歴3日だから。
今日で4日目だけど、その程度じゃどうしようもないよ。
「まぁしょうがない。他の本は後で読むことにして、釣りに行こっかな」
釣りは、今の食生活の支えになっている。
あの魚はなかなか美味しかった。
正直、畑がちゃんとできるまでは、毎日魚でも良いかも……
「いや、それは流石に飽きるか」
それに、塩にもいつかは限界来るだろうし。
まぁそれでも、まともな設備無くして、なかなか良い感じにはできてたと思う。
今回は数匹釣って、明日とかのためにとっておこうと思う。
魔術で水を出せるし、他の魔術で凍らせることもできるし、冷凍保存できると思う。
「あ、けど時間3倍になるのか。どうしよ」
魚を冷凍するなら、頭と内臓を取って洗って、空気に触れない様ラップして冷凍するのが良い。
それでも、2週間も放置すれば悪くなり始める。
ここにはラップも無いし、冷凍庫も無い。
冷凍も雑になる。
良くてリアル時間3日くらい、ゲーム時間で10日程度しか保たなそう。
そもそも、凍らせるのはまだ使ってない魔術によるものだから、効果の程度もわからないし。
「うへぇ、足りない物多すぎ。とりあえず冷蔵庫欲しい」
無い物ねだりしててもしょうがない。
とりあえず、3匹釣ることを目標に、釣りに出ることにした。
これが魔女の生活?
魔女とはいったい……?
何か、重要な情報を逃してる気がしながら、釣りの準備を整え、家を後にした。
待ってろ晩食ー。
こんにちは。
お読みいただきありがとうございます!
最近、スマホを手に取ると、この作品のアクセスやら評価やらが気になってスマホゲーを全然やらなくなった作者です。
代わりにSwitch持つと、スプラ○ゥーンやスマ○ラが楽しくてしょうがないです。
実は、前回でページ数が二桁になりました。
めでたいー。
あと、目標としてた『1日のPV1万超え』が達成されました!
とても嬉しいです。
ありがとうございます!
さて、今週は木曜日にメンテがありますね。
メンテ前の水曜日に更新というのもあれですし、火曜日更新予定です。
今回短かったですしね。
ではでは、また明後日です。