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海の覇者  作者: リック
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第2話 艦と世界について

めちゃくちゃだとは思いますが、とにかく最強であると思って下されば嬉しいです。

出来る限り頭を空っぽにして、何も考えずにお読みください。

 中に入ると左側に下へと続く階段だけだったので下りた。


 下りた先は二人が並んでも少し余裕がある広さの通路で、高さが2m程、壁は白い塗装がされており床は木が敷かれている。照明は天井に埋め込まれており、壁の下の方には足元灯が埋め込まれている。


 通路を歩いているとエレベーターを見つけた。しかし身長が低いためボタンに手が届かない。某有名カードゲームの歌が頭の中で流れながらどうしようか考えていると扉が開いた。

 中途はしたが、ここまで来たらもう一緒だろうと吹っ切れエレベーターに乗り込むと、行先が勝手に【第一艦橋】となり昇っていく。


(元々目指していたからいいけれども、どうも導かれているような気がしないでもない)


 と考えているとチンと音が鳴り扉が開いた。

 エレベーターを降りるとそこは艦橋の側面だったようなので正面方向に移動すると、艦橋の真ん中に27インチ程の大きさのモニター3つに囲まれたリクライニングチェア(床に固定)といった場違いな椅子があるだけだった。


「ここは?」


 想像していた艦橋と全く違う内装だったので、エレベーターに戻り今のいる階を確認すると、【第一艦橋】と書いているのでここが目的地で合っている。しかし


「誰も、何もない」

 人一人もいない、羅針盤やら伝声管がまったくない。あるのは艦橋には場違いなモニター付きのリクライニングチェアが一台あるだけ。訳がわからず少しでも何かの情報が欲しいと思ったため椅子によじ登りモニターを見てみると、右側のモニターに今の速力、天気、風速、風向きなどが映し出されていることから、この船は動いていることが分かった。だが


(誰が動かしているんだ?)


 他二つの画面を見てみると左側の画面にはこの艦を区画で表した全体図が表示され艦の状態がわかるようになっている。中央のモニターには


≪手を置いてください≫


 そう表示されていた。少々悩んだが悩んでも仕方がないので表示されたとおりに中央のモニターに手を置く。半ばやけくそである。すると


≪登録中≫


 と、何か登録を開始しだした。


(やっちゃた?)


 やってしまったものは仕方ないので終わるまでモニターに手を置いて待っていると次に


≪DNAの提示にご協力ください≫


 と表示され、3つの入れ物がリクライニングチェアの肘掛けの横の部分から出てくる。


≪血液、髪の毛、粘膜の提示をお願いいたします。≫

「…why?」


 つい口に出してしまった。すると


≪この戦艦欲しくありませんか?≫


 そのように表示される。意思疎通が可能なのか、それともただの偶然かわからないが。


「くれるの?」


 尋ねてみた。


≪はい≫


 そう返事が返ってきた。意思疎通が可能のようだ。


「ほんと?」≪はい≫「嘘じゃない?」≪嘘ではありません≫「ほんとにほんと?」≪ほんとにほんとです≫


 そんなやり取りを行い。


「…ふむ」

(とても魅力的な話だが何か裏がありそうで怖い、ここは慎重にいくべきか、このまま登録の流れに身を任せるべきか…)


≪疑っているようですね≫


 顔に出ていただろうか?


≪では何なりと質問をどうぞ、できる範囲でお答えしたします。≫


 そう言ってくれるのはありがたい、夢といっても設定がわからないのでいろいろと質問させてもらうとしよう。


 質問をしてわかったことは、ここは地球とよく似ている世界で大気があり、8割は海で残りの2割は大陸となっている。人は大陸に住み着いていたりメガフロートの都市や町に住んでいたりしているらしい。

 おもな大国は神国、ウォルス帝国、フォリア王国、エウ連邦、ハルガント合衆国の5か国で、他にも小さな島国があったり、大陸と大陸との海の間にメガフロートの独立都市が存在しているようだ。文化も似ているらしく神国は日本、ウォルス帝国は中国、フォリア王国はロシア、エウ連邦はヨーロッパ、ハルガント合衆国はアメリカに似た文化であり、技術は現実世界と同じ科学が発展し、中にはかなり進んでいる物やありえない物があるようだ。

 大きく違うのは男女比、社会の仕組み、寿命の長さ、超能力の存在、そして、この星がとんでもなく大きいということ。

 男女比は1:2で女性が多い、約100年周期で1:2から1:1、1:1から1:2へと変わるらしいが、変わるのは女性だけで男性は変わらないらしい。なのでこの世界では女性が多いため女性社会となっている。結婚も一夫多妻制が認めてられており、同性婚も認められているらしいが男性の場合にはいろいろな手続きが必要らしい。

 平均寿命は150~200年。歳はゆっくりととっていき100歳ほどで現実世界の50歳くらいの容姿となる。

 超能力は千差万別で最低でも一つは何かしらの力を持っており大体がそよ風や、指からマッチで付けたくらいの火が出るくらい弱い力だが、稀に車や家、最悪町を壊せるほど強力な力を持った人物がいるらしい。

 そしてこの惑星の大きさは太陽と同じ約140万kmの大きさのようだ。それほどの大きさなら重力もかなりのはずだがそこはどういう原理か地球と同じようである。また時間、年も地球と同じく1日24時間365日、1か月も約30日らしい、大陸はつながっておらず1つ1つ分かれており移動手段は基本船であり、他には空しかない。船での大陸間の移動は大型船で早くて約週間、遅くて約1年もかかる、それを解消するものがあるらしくそれは、ゲートと呼ばれる一種のワープホールらしい。これを利用すれば約1年掛かるのが早くて2週間遅くて1か月ちょっとで移動が可能のようだ。このゲートは昔瞬間移動が出来る超能力者が人柱となって出来たものらしく、船がよく行き交うので自然とこの周りにはメガフロートの都市や町ができており結構賑わっているらしい。交通の要ともいえるゲートに何かあるといけないという事と多くのメガフロートの都市、町があるため各国の軍艦が協力して警備をしているようだ。

 海には大きな生物がいるらしくクラーケンやシーペント、レヴィアタンなどの伝説の生き物、モササウルスやカラパイアなどの地球では絶滅した生き物がいるという。

 それらの駆除や撃退も警備に含まれているらしいが特に力を入れているのが海賊退治である。やはり物の運搬の基本は船のため海賊が多いようだ。

 そして、質問していく中で一番驚き、興奮したのが、この世界での男女の貞操価値観は現実世界の貞操価値観と逆転しているというものだった。つまり現実世界の男性の貞操価値観が、この世界の女性の貞操価値観で、逆にこの世界の男性の貞操価値観は現実世界の女性の貞操価値観ということになっているらしい。ニュースでも痴漢や盗撮、下着泥棒、性的暴行は男性が被害者で女性が加害者なのが当たり前なのだそうだ。この世界の女性は性欲が強く、普段クールなできる大人の女性といった外見の人でもその内面は、性に興味津々の思春期真っ盛りな男子中学、高校生のような頭の中真っピンクなことを考えていたりすることがざらにあるようなのだ。これは元の世界の話によくある周囲を翻弄したり、男を手玉に取る女性のようなことができる可能性が極めて高い。


(実に面白い世界だ。まさに自分好みの世界、さすが自分の夢だな)

(こんな世界に住みたいなー)


 そんな風に考えていると。


≪ご満足していただけましたか?≫


 そう表示しているモニターを見て。


「そうだ、この戦艦について教えてほしい」

≪はい。この戦艦の船体は超大和型です。全長295m、全幅41m、最大排水量107040t、最大速力は40kt、兵装46cm三連砲三基、15.5cm三連砲二基、12.7cm高角砲八基、25mm三連装機銃四基、25mm単装機銃六基となっております≫

「んー?おかしいねぇ、聞き間違えかな?40ktと言ったかね?」


 一様確認をする。


≪はい≫

「この巨体で?」

≪はい≫

「ちなみにこの機関は?」

≪…原子炉…でしょうか?≫

「Wow、なんちゅうもんを載せてるの、てかなんで疑問形なんだよ。そこは断言してよ!断言されても恐ろしいけど!」


 原子炉で動いているとしたら結構なコストが掛かるぶんメリットがあるが、デメリットも無視できない。ましてや、戦艦で原子炉なんてものを有効に利用できるのだろうか?


≪申し訳ありません。基本原理としては原子炉の様に核分裂連鎖反応を制御することで、核分裂によって発生したエネルギーを取り出すのと同じようなのですがそこに核融合炉や高速増殖炉に似た機能も存在、燃料サイクルも炉または艦で完結、核廃棄物として捨てられるものは無く、生み出すエネルギーは従来の物に比べ膨大、といった一種のオーパーツとなっています。≫

「なにそれ…核燃料?はどうなっているの?」

≪はい。この炉で使用されている燃料となる元素はスティウムと呼ばれている元素です。これは無尽蔵に大気中、海中どこにでも含まれており、それを圧縮し利用しているようです。≫

「人体に害は?」

≪特にありません。≫

「その元素を利用した物は何か開発されているの?」

≪いいえ。この元素が無尽蔵にどこにでもあるため新しいエネルギーとして利用価値があると日夜研究が行われているようですが、今の技術ではほぼ不可能なようです。よってこの艦に搭載されている機関が世界で唯一かつ初めてのスティウムを燃料とした夢の機関となっています。≫

「…この世界の人たちからすると喉から手が出るほど、殺してでも奪いたい代物だな?」

≪はい。まさに夢の様な機関ですので。≫

「…次。放射線の問題は?」

≪はい。先ほど説明した通り、この機関に利用されている炉は従来の物に比べ膨大なエネルギーを生み出すことができます。そのぶん放射線も強く大量に発生し、放射線の漏洩や炉壁の放射化、炉の耐久性が著しく低くなる等の懸念があるのですが、使用されている元素スティウムの核分裂では生み出される熱エネルギーに比べ放出されている放射線が極めて低くなっています。なので放射線の漏洩はほぼありません。ですが放出している放射線は極めて低いとはいえ、放射線なので炉壁の放射化、耐久性の低下などにより大規模な点検、メンテナンスが必要不可欠ですがこの炉にはナノマシンによる自動修復機構が組み込まれているらしく部品の劣化や耐久性の落ちたもの、放射化したものまで全部元の新品同然の状態に修復することができるようなので大規模な点検、メンテナンスは全く必要ありません。またこの炉がある隔壁は内部で炉が何らかの要因で暴走して爆発したとしても外部から核を五発当てても何ともないような隔壁となっており、この艦自体も核に三発は余裕で耐えられるようになっています。≫

「…最強じゃね?」

≪はい。最強です≫

「装甲もオーパーツですか?」

≪…ハイ。多分。おそらく。≫

「………オーパーツすっごーい、ご都合主義バンザーイ」


 自分は思考を放棄した。そんな物理学や原子力学とかに喧嘩を売れるようなものが、この艦自体だったり搭載されているなんてホントに都合が良すぎる。


≪…≫


 なんか同情されている雰囲気がした。


いかがでしたでしょうか?

かなりめちゃくちゃな設定だと自分でも思いますが、こんな設定しか考え付くことしかできませんでした。

かなりの説明文だったため意味が分からない場合は

・太陽位の大きさの惑星

・ほぼ海

・文化、技術は現代に近い

・女性が多いため女性社会

・貞操観念が逆転

・スティウムはこの世界でしか存在しない元素

・超能力あり

・ボクのお船最強

ということが分かっていただければ幸いです。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] >この炉にはナノマシンによる自動修復機構が組み込まれているらしく、 >修復することができようなので 何で説明が、不確かな伝聞口調になってるのさ…
[一言] これ超大和って言ってるが、装備的に中期大和と初期大和の間くらいじゃないっすかね?船体は排水量的に超大和くさいですが。 自分の知ってる超大和って武装は510連装砲、203連装砲、100長高角砲…
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