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海の覇者  作者: リック
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第17話 家族になろうよ

誤字脱字報告ありがとうございます。

正しく使っているようで違っていたりした言葉がありとても勉強になると同時にショックを受けております。

私の日本語力、低すぎ?!


今後は出来る限り間違えが無いようにしていくつもりですが、絶対に間違いはあると思いますのでその時は遠慮なく報告をよろしくお願いします。



はじめは優香視点から始めります。ではお楽しみください


驚いた。まさかこの子が異世界から来た子だなんて。

子供にしてはやけに大人びていると思っていたら、中身は大人なのだから当然よね。

異世界なんて空想や理論の中の物だと思っていたのに、昔からその存在が非公式にだが確認されていたなんて。

本当に驚いた……チーズケーキもこんなにおいしいなんて。


「…なるほど。それは大変でしたね。では…勇さんと、これからは呼べばいいですか?」


「いえ、確かに若葉勇ではありますが、それは地球(あちら)での名前です。両親からもらった名前、思い出を捨てるわけではありませんが、自分はこちらの世界で生きていこうと思っているので、その名前は心の奥にしまって、新しい名前にでもしようかと…」


「…そうですか。では何とお呼びすれば?」


「ご自由に、としか。一応名前を考えたんですけど自分で付けるのは何だかしっくりとこなくて」


「では、私達で付けても?」


「いいんですか?」


「構いませんよ。提案というのが、貴方には神護家(うち)の猶子になってもらうというものでしたので」


「えっ!?」


まぁそうでしょうね。あんな戦力を持った行く当てのない子供――中身は大人だったけど可愛いから問題ない――を野放しには出来ない、だったら手元に置いておくのが一番だし、それに…


「私、息子が欲しかったんです」


そうそう、母様、男の孫を欲しがって――


「ちょっと待ってよ!私の猶子(息子)になるんじゃないの?!」


「何を言うのですか。この子は本家(うち)猶子(息子)になるんです」


「なんでよ!この前『男の子の孫が欲しい』って言ってたじゃない!」


「それは貴方と正彦さんが頑張りなさい、可能性はまだまだあるでしょう。ですが私が息子を産むのは流石にもう無理です。なので義理の息子として家に招き入れ、私の息子とします。それに…」


「それに…何よ」


「貴方、弟を欲しがっていたでしょ?お姉ちゃん、姉さま、姉さん、姉貴、などと呼ばれてみたくありませんか?」


はっ!!?その手があった!

私は一人っ子だから兄弟、姉妹がいない、一応姉といえる存在が親戚にいるがあれは別だ。

昔は弟か妹が欲しく、よく両親にねだったものだ。特に弟が欲しかった。

あまりにも弟が欲しくて想像上でたくさんの弟を作り出し、友達と妄想上の弟で語り合ったものだ。

それが今、義理ではあるが弟が出来ようとしている。かなり大人びてはいるが弟は弟。

いや義理だからこそ本当に血の繋がった弟に出来ないようなことが出来るかもしれない。

息子は正彦さんに頑張ってもらうとして、あの時友達と想像しあった、弟ができたらやってみたいたことが出来る可能性が……グフ、グフフフ



――――――――――――――――――――



先程まで弥恵佳さんと優香さんは言い合いをしていたが、弥恵佳さんの一言で優香さんの意識は妄想の世界へと飛んで行ったようでグフグフと女性がしてはいけないような顔と笑い方をしている。涎、垂れてますよ。


「どうですか?我が神護家の猶子になりませんか?」


「…もし断った場合、どうなります?」


「………」ニッコリ


やべぇよ、やべぇよこの笑顔、一見笑ってるように見えるけど、その瞳の奥が笑ってなくてめっちゃ怖いよ。初めて笑顔が怖いと感じたわ。

てかこれ拒否権がない気がする。


「神護家って、結構有名な家系なんです?」


「………」ニッコリ


うぅ、答えてくれない。しかも威圧までしている気がするし、こんなの脅迫じゃん。

優香さんに助けを求めたとしても、あんな状態では役に立ちそうにないし、逆に敵側(あちら)に回りそうだ。


神護、大層な苗字だと思う。目の前の二人と優香さんの夫である正彦さんからは何処か上品さが感じられたし。…優香さんはあれだが一応感じたんだ。ホントダヨ?

だから神護家について尋ねてみたのだが、全く答えてくれない。お返しとして威圧してくるし、そんなに訊かれたくないのだろうか?

神護家がどんな家なのか知ったうえで猶子になるか決めるのが普通の事ではないのでしょうか?私間違ってます?

そう思っていると、机に置いてあった端末から


≪神護家、神国で二番目に身分が高い家の一つです≫


アウラが唐突に会話へと入って来た。

ちょ、おま、アウラさん!?何勝手に喋ってんの!??


「どちら様?」


ほらぁ、弥恵佳さんの目が細まった。今度は違う怖さがあるよ。


≪初めまして、神護弥恵佳様。私はアウラ。この艦『御影』を制御している、ご主人様に忠実なAI(人工知能)でございます≫


「かなり流暢に喋れるAIね。それで?何故今頃になって会話に入って来たのかしら?」


≪ご主人様がお困りの様でしたし、貴方がお答えにならないので代わりにお答えしているだけです。神護家、神国の御三家の一つ。神国は神代家を頂点とした君主制の国です。そしてその神代家につかえ支える名家が三つあり御三家と呼ばれています。その御三家が、神道(しんどう)家、神武(じんぶ)家、そして神護(かみもり)家です。分家もありますが、この苗字を名乗れるのは本家の人間のみです。そして彼女、弥恵佳様は現神護家当主であり、優香様は次期当主に決定しています。そして、ご主人様を予知夢で見られたと言われた人物は――≫


「そこまで!」


アウラの回答を遮った弥恵佳さんは、目を閉じ大きな溜息を吐いた。


「アウラさん…でしたか。どこまで知っていますか?」


「どこまでも。ネットワークに繋がっていればどんなに強力なロックが掛かっていても、私にはクラッキング可能です」


「ここはネットワークは繋がっていないはずですが?」


≪ええ、繋がっていませんよ≫


「じゃあどうやってその情報を?」


≪優香様の艦隊と別れ、この無人島に向かっている途中で、です。さらに詳しく言えば優香様が端末を充電していたのでその時にその端末を介してインターネットに侵入、あらかた閲覧し、今に至ります。痕跡は残していないので優香様が疑われることも、私の存在がバレることも絶対にありません≫


アウラさん、すげー。なんて思っていると、弥恵佳さんは隣で未だに妄想の世界へ旅立っている優香さんの頭を殴った。グーで。


「グフフ、フグッ?!?何々?!敵襲!?、安心して!お姉ちゃんが守ってあげるから!!」


「ハァ~~~~」


弥恵佳さんが今までで一番大きな溜息を吐き、眉間を揉む。


「…どうしますか?アウラさんの言う通り(うち)はかなりの名家です。その猶子ともなればそれ相応の面倒事に巻き込まれるでしょう。ましてやそのキュピルや、貴方のこの戦艦、御影と言いましたか…は規格外です。必ず厄介な事になります。ですがそうなった場合、私達は全力で貴方達を守ると誓います。その代わり、神国で何か起こったり、他国と戦争になれば、その力を貸してもらいたいのです」


確かに面倒事は確実に起こるだろう。だから権力の上位にあるらしい神護家の猶子となって保護してもらのがいいかなと思ったが…。

力、か…。この力は……。


「アウラはどうしたい?」


≪ご主人様がやりたいことが、私のやりたいことです≫


「アウラが思ってくれているのは嬉しい。でもこの力(御影)はアウラの()だ。自分の力じゃない。自分が(御影)を持っている様に見えるのはアウラの主人としてたまたま登録でき、動かせているからだよ。アウラは命令されなくても動けるのだろうけど…。だからアウラの気持ちを知りたい」


弥恵佳さんの方を見て彼女と目を合わせる。

彼女は自分が言いたいことを理解してくれたのか頷いた


≪………私はいつでもご主人様の事を考えています。登録をして下さった時にも言いました、ご主人様に害を為す者、為そうとする者には一切の容赦なく全力で排除いたします、と。もし神護家の猶子としてご主人様が安全で幸せに暮らせるのなら、神護家に私の、御影の力を貸すのはやぶさかではありません≫


「そっか、なら――」

≪ですが≫


アウラが自分の言葉を遮る、珍しい。


≪ですが、この力はご主人様の為の力であり、ご主人様の力そのものでもあります。確かに私はご主人様に命令されなくても動けます。ですが私は、私達はご主人様だからこそ仕えています。登録されたからではありません。私達に心があるかはわかりませんが、この気持ちだけは、ご主人様の事を本当に大切に思っているこの気持ちだけはプログラムされたものではなく、私達が生み出したモノ()であると信じております。なので…もし神護家、または神代家の為に私やご主人様を利用しようとすれば、ご主人様が望まずとも………滅ぼします≫


最後の一言だけ、一段と無感情になった気がする。

にしてもアウラにこうも思われているとは思わなかった。

心のどこかでは、登録したから自分が主になっただけで、他の人が先に登録していればその人がアウラの、御影の主になっていだろう、と思っていたから。


「分かっています。ではアウラさんは彼が神護家の猶子になってもいいと?」


≪…ご主人様がそう判断し、貴方達が約束を守るのであれば≫


「だそうです。どうしますか?」


…こんなのすでに決まっているようなものだと思うの。


「ではよろしくお願いします」ペコリ


「やったー!」


優香さんは立ち上がってガッツポーズをして喜び、弥恵佳さんは安堵の息を吐いて小さくガッツポーズをして喜んでいた。やはり母娘である。


「それで、これからどうするんです?」


「そうですね。この後、潜水艦で港に戻って我が家に来てもらい、私の家族を紹介して猶子の手続きをして、それから――」


「ねぇねぇ、お義姉(ねえ)ちゃんって呼んでくれない?義姉さまでもいいわよ?」


「優香、まだ猶子の手続きをしていないから、まだ姉にはなっていないですよ」


「もう猶子(息子)になるって決まっているんだから同じよ。ね?言ってみて?ほらほら」


「それなら私も呼んでみてください」


二人ともグイグイくるなぁ~、と思っていたらあることに気付いた。


「この戦艦、御影はどうなるんですか?」


「このままこの無人島に残し、隠蔽します」


「では」


「ええ、一端ここでお別れです。今、神護家の戦力として新たな戦艦を建造していることになっています。神代家や他国からの承認も得ているので建造期間が過ぎしだい配属させ、貴方専用にさせますのでご安心を」


≪此処の資材は自由に使っても?≫


「え?ええ、別に構いません。ここにあるのはこのドックを造った時の余りです。一応戦艦一隻分の資材がこれからさらに搬入する予定ですが…人員が必要ですか?」


≪問題ありません≫


「え、どうすんの?」


≪つい先ほど新たな施設の解析が完了しまして。必要な資材があればそれで物を構築、設置することが出来るみたいで…あの、ご主人様?大丈夫ですか?≫


「だ、大丈夫?目が死んでるわよ?」


まーたオーバーテクノロジーだよ。ホント。

なんだ?オーバーテクノロジーの宝石箱や~、て言って欲しいのか?ああん?


「それで?何が出来る?」


≪はい。仕方ないとは言え離れ離れになるのですから大至急、ご主人様と繋がれる通信網の確立が必要ですので、衛星、インターネットに繋がれる通信装置の構築、設置を行います。船体を変えることは出来ませんが部屋の位置を変えたり、模様替えしたり、他にも武装の変更も可能ですが…それらはご主人様にお任せします≫


「あ、そう」


「…よろしいですか?それでは細かい事を話し合いましょうか」


こうして自分は神護家の猶子になることが決定した。




神護家の猶子になることが決まり、神国にある弥恵佳さんの家(神護家本家)へ行く事となった。

その為アウラの本体、御影とはこの無人島のドックで一旦お別れすることになる。

一応弥恵佳さんの直属の部隊ガーディアンが、御影のお披露目までこの無人島の周りを警備してくれるらしく、アウラが構築に必要な資材も搬入してくれるらしい。


自分達の事は特一級機密なので厳重な箝口令が出されてはいるが、それを厳守させるために自分の写真集を部隊の者達の為に作らせて欲しい、と弥恵佳さんがお願いしてきた。


建造期間は二年、その間ガーディアンの皆さんは家に帰ることは出来ないらしく、この無人島に上陸し休憩や休暇をとったりはするらしいが、無人島の為娯楽が全く無い。なので何かしらの気分転換とご褒美が必要らしく、その気分転換とご褒美を聞いたところ、自分の写真集だったらしい。

最初は断ったが、考えてみれば自分達の為に頑張ってくれるのだから、そのぐらいはやってもいいかと思い承諾した。


「でも、自分の写真集なんて…自分そんなに顔がいいですか?」


御影から下船する準備をしながら、二人に自分の容姿について尋ねてみる。


「そう…ですね。特段かっこいいというわけではありませんが…」


「何処かほっとけないような、頼りないような?」


「…写真、撮れます?」


というわけで、写真を撮ってもらい見てみると…


「普通…?」


前髪が長く、目が微かに隠れてはいるが大体の容姿は分かった。

普通というか中性的な顔であり、髪が長い所為かパッと見は女の子に見える。


「そお?よく見れば顔は整っているし、愛嬌もあるし…私は好きよ?表はあんまりモテていないように見えるけど、裏では狙っている()がたくさんいるパターンね」


「ええ、肉食獣がうじゃうじゃと湧いてくることでしょう。…私が認めた娘でないと交際、その先の結婚は認めません!」


「うわ!もう親バカが始まってる!」


どうやら二人には高評価なようだ。

ただ、今の顔と地球(むこう)の子供の時の顔が違う。

いや微かに面影はあるように思えるがよく見なければわからないくらいだし、もしかしたら気のせいかもしれない程のレベルな為、別人と言えるだろう。

そのことに驚きはしているが、それ以上に顔が違うのに動じることなく、受け入れられている自分がいることに一番驚きショックだった。

…あまり深く考えずに気楽に行こう、気楽に。

これが今の自分の顔。OK


「顔、違うの?」


自分の表情に気付いたのか、優香さんが尋ねてきたので、今の心情を打ち明かす。


「…ええ、かなり。なのにこの顔を違和感なく受け入れられている自分にショックを受けているというか…。まぁでも、若葉勇としてではなく別人としてこの世界で生きていこうと考えていたので、これでいいのかもしれません」


そう言って笑うと、二人は頭を撫でてきた。なんで?



ご褒美の写真集は向こうで撮ることとなり、半年に一回この無人島に訪れ部隊の皆さんを慰労することを決めた後、御影を降りる。


「それじゃあ、やってくれ」


≪はい。それでは、これから通信装置の構築、設置を行います≫


アウラが言うと、御影全体に青白い幾何学的な模様が浮かび上がった。

まるで、某青年向けSF海洋戦記漫画に出てくるやつの様に。


すると御影の後部甲板が観音開きで開き、中から黒い球体が浮き上がってきた。

そして周りにあったすべての資材がその黒い球体へと吸い込まれていき、資材が無くなると元の状態へと戻り模様も消えた。


「…あれは…何ですか?」


「知らんです。まあ、オーバーテクノロジーというやつなのでは?」


「そうですか………私は何も見ていません。優香もいいですね?」


「え?何?何かあった?」


優香さんを見ると目がグルグルしている。どうやらキャパシティーがオーバーしたらしい。

そんな優香さんを正気に戻していると、御影に再び模様が浮かび上がり、今度は激しく点滅しだす。

しばらく点滅していると段々と落ち着いてきて最後は消えた。


≪ご主人様、通信装置の構築、設置が完了しました。これでいつでも一緒です≫


どうやら設置できたみたいだ。これでアウラも一緒だし、いつでも頼ることができる。


「そっか。じゃあ、試しに二人に何か送ってみて、それで確認しよう」


≪分かりました≫


そして、すぐに二人の端末にメールが届いたらしい。

届いたメールを見た二人はギョッ、としてこちらの端末を素早く取り上げ、何やら三人で話し出す。

話し終わったらしく端末を返してもらったが、二人の顔は酷く疲れ、微かに怯えているように見えた。

二人はフラフラとした足取りで歩いていくと、二人の向かう先に潜水艦が浮上してきた。きっとあれに乗って行くのだろう。


「何送ったの?」


≪秘密です≫


(やっぱり秘密ですか。二人の反応からしてかなり重要なものだったんだろうけど)


「繋がっているみたいだからいいか……じゃあ、御影、半年後に」


そう挨拶をして御影に背を向け、先に行っている二人の元へ向かい潜水艦に乗り込んだ。




乗り込む際、御影に再び模様が浮かび上がったのだが、それに気付いた者は頭の上に乗っていたムーだけであった。


ここまで読んでいただきありがとうございます。


書き始めてから二か月経ちましたがブックマークの登録数が多くなっていくのを見ると嬉しく思います。

読んで下さる読者の皆様に飽きられないように頑張って書いて行こうと思います。

更新頻度は週一ではありますが見捨てずにいてくれるとありがたいです。


見捨てられても書き続けるがな。

プロットではなかなかハーレムにならずヒロインすらも出てこないのでなかなか指が動かないんですよね。まあ気長にやっていきます。


某青年向けSF海洋戦記漫画はもちろん、蒼〇鋼〇アル〇ジオ


他人のコンピューターに不正に侵入したりする行為をハッキングとよく言いますが、正確にはクラッキングなんですって、知ってました?私は今知りました。

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