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海の覇者  作者: リック
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??話 黄昏れて

処女作で、初投稿です。拙い文章で説明臭いかもしれませんが、温かく、楽しんで読んでくだされば嬉しいです。

諸君、私は兵器が好きだ。


諸君、私は兵器が大好きだ。


戦闘機が好きだ。

戦艦が好きだ。

戦車が好きだ。

火砲が好きだ。

爆弾が好きだ。

銃が好きだ。


平原で、草原で、雪原で、湿原で、砂漠で、街道で、塹壕で、海上で、空中で

この地上で使われているありとあらゆる兵器が大好きだ。


群がる敵の歩兵に手榴弾を投げ入れるのが好きだ。

爆発音の後、爆風で敵が吹き飛んだり、バラバラになる時は心がおどる


塹壕に戦車で突っ込んでいくのが好きだ。

時間をかけた塹壕を何の障害もなく突き進むその姿は最高だ。


遮蔽物がある所や、遠く離れた場所に陣取り狙うスナイパーライフルが好きだ。

AWMで敵の頭に風穴を開け、トマトみたいに破裂させた様は胸がすくような気持だった。


戦艦での砲撃、雷撃戦が好きだ。

あの質量の鉄の船が海にゆっくり沈んでいく様は感動すら覚える。


戦闘機でのドッグファイトが好きだ。

敵機からロックオンされた時のアラート音は絶頂ものだ。


銃の造形美は美しく、照準器で敵を狙い、指を引き金に添える時はワクワクする。

戦車のエンジン音、そして無限軌道の音を聴くとゾクゾクする。

戦艦が波をたてる姿は勇猛だ。

戦闘機が空を駆ける姿は実に美しい。

爆弾は脳が震える。


そして何よりも砲音だ。

あの腹に響く感覚が実に気持ちいい。

 ・

 ・

 ・

…結局は爆発音なのでは?

まあいい、とにかく自分は兵器が好きだ。仕方ないネ、男の子だもの。


なんて、どこかの少佐の演説みたいなことを誰に言うでもなく、ボラードに腰を下ろし紅く染まる水平線を眺めながら考えていた。


そんな時、膝に重さと温かさを感じ視線をおろした。


「キュイ」


「…」


そこには真っ白い毛玉がいた。見た目はも○ゃそのものである。


その毛玉を見つめていると


「キュッ」


毛玉はジャンプをして自分の頭の上に乗ってきた


「キュゥ~」


モゾモゾと居心地の良いポジショニングを探り、見つけて落ち着いたのか安心したような声を上げ、そのまま動かなくなってしまった。


「あの…毛玉さん?頭に乗られると少々バランスがおかしくなるので降りて欲しいのですが?」


頭の上にいる毛玉に物申す。


「…」ペシペシッ


無言で額をはたいてきた。何かしらの不満が感じられる。


まぁ、理由は分かっている。「毛玉」と言った瞬間からはたいているのだから


「…ねぇ、ムーさん?」


そう毛玉に問うと


「…」


無視。

だが最後に強めに叩いて『はじめからそう言え』と、語っているような肉球の痕を残すが依然と頭の上に鎮座していた。


「はぁ~」


頭に毛玉、ムーを乗せた少年はため息を吐いて腰を上げた。


「それじゃあ、帰ろうか家に」


「キュイ」


少年が言うとその毛玉、ムーは嬉しそうに返事をする。

少年と毛玉は海を背にして、街灯が点き、夕飯の準備の為に買い物に来た客とそれを相手する店員の喧騒が溢れる街の中に消えていった。


最後まで読んで下さりありがとうございます。

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