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天狗様といっしょ  作者: kano
第一章
35/210

天狗様のこぼれ話2 ~太郎’sアイ~

 シェアリング制度は廃止と相成りましたが、指輪は私の指にははまるので、持っていてほしいと言われました。さすがにこれは断れなかったので、まぁ大事にしまっとくことにして……

「一つ、聞いていいですか?」

「なに?」

「もはや聞くのも無駄な気がしますけど……指輪、サイズがぴったりでしたね」

「うん」

「どうしてでしょう?」

「どうしてって……わかるでしょ」

「わからないです」

「え? 毎日こうして見つめてるし、なんだかんだでしょっちゅう手もつないでるよ。サイズくらいわかるでしょ」

「わかりません! どういう感覚してるんですか!」

「どういうって言われても……」

「……しかも私、咄嗟に右手出しましたよね? 左手の薬指とかピンポイントで知ってるならまだしも何で右手のサイズまでわかったんですか? ま、まさか……」

「うん、両手の全部の指のサイズわかるよ」

「なんで……!?」

「だから、毎日見て触ってればわかるって」

「わかりませんって!」

「そうなの? じゃあ人間はどうやって寸法を計るの」

「道具を使うんですよ。普通は目分量じゃわからないです」

「へぇ…………あれ、そういえばお山でも皆なにかと使ってたな」

「ほら、天狗の人たちも使うんじゃないですか!」

「う~ん、まぁ僕のはおそらく君専用だから。他の人の寸法はわからないと思う」

「うん、嬉しくないです」

「しかし……指輪計画が水泡に帰したというのはちょっと想定外だな。もう一つの計画を実行に移すか」

「……何ですか、何なんですか? 何があるんですか?」

「え、いや、これをプレゼントしようかなと」

「なんで今すでに持ってるんですか……ってこれ!」

「うん、君が着たそうにしてた水着。素敵だよね」

「素敵ですけど着たいとは言ってません」

「でもじっと見てたよ」

「こんなの着るの無理って思ってただけです!」

「やっぱり気になるんじゃない」

「気になるけど違う!!」

「何が違うの?」

「だから着たいとは思ってなくて……!」

「どうして? きっと似合うのに」

「嫌です、着ません。絶対に! これを着るなんて公開処刑に等しい!」

「そんな……指輪も水着も……身に着けてもらえないなんて……もうプレゼント用意してないよ……」

「うっ……ウルウルしないでください! そんな目してもダメ!」

「だって……」

「わかった、わかりました。ちゃんと減量できたら、その時は着ます」

「減量? 必要なの?」

「乙女はいつだってきれいでありたいんです」

「その割にご飯おかわりしてたよね」

「それは別の話!」

「ふ~ん。でも君、上からバスト:XX、ウェスト:XX、ヒップ:XXだよね。十分じゃない。減量の必要ある?」

「……………………」

「あれ? どうしたの?」

「……んで……」

「え? なに?」

「なんで……3サイズまで……」

「え、だから毎日見てたらそれぐらいわかるって」

「わかって……たまるか~~~!!!!!!!」


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