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始めの紹介文

夢を食べる怪物がいる

その一部の地域では

人々は夢とともに

心をなくし

ついには、人形のように動かなくなり

死に至ると言う

その死も残虐な殺しであり

皆怪物のせいだと言った


「先生、もう少し休みましょうよ」

赤い髪の少女が、湯呑みを持って、金色の髪の髭ズラの男に、そう言ったが

男は、団子の支払いを済ませ

さっさと、道を急いだ

「せんせーーー」

少女は、軽く、椅子から、軽業師か何かのように

背中をそらせるだけで、飛び跳ねると

そのまま、先を歩く先生と呼ぶ男の横に、着地すると

並んで歩いた

「まだでしょうか」

しばらく会話が無いので、赤毛の少女が、ひょろっとしている表情の男に言ったが

男は、無精髭に隠れた口を動かすことなく

ただ、死んだ魚のような眼をして、前を見据えるでもなく向いている

「聞いているんですか」

少女は、会話の無い男にそれでも

叫ぶのである


男の背丈は、畳一枚ともう半分

きている着流しは、紙と同じ金色であったが

今はくすんで、汚い黄土色と化している

たいして、娘は、腰ほどまでもある

真っ赤な血のような髪を、先で結び

その細い体を、派手な、芸人のような

とても旅をするような恰好ではない赤い着物を

着ている

されど、こけたところで、空中でにさんかい回転する身のこなしから

おおよそ、普通の子供とは思えないし

いずしてこけたようにも思える


さてさて、今宵語りまするのは

妖怪退治をなりわいとする

男と娘の話でございます



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