ぼっち少女の休日。
「ああ!」
「・・・げ・・・。」
ある日曜日の事。
買いたい本があるために本屋に立ち寄った。
そしたら、先生がいた。
「偶然ですね先生。なんかで繋がれてるのかもしれませんね」
「繋がれてるとしたら補習だよ馬鹿野郎。あーあ、休日も会っちまうなんてなぁ・・・。」
「え、先生そんなに嬉しいんですか?私も嬉しいです、好きです」
「誰もそんなこと言ってねぇよ。」
今日はついてるなぁ、なんて思いながら先生が手に持っている本を盗み見る。
「・・・!!」
「・・・何見てんだ。」
題名、『初めての育児』。
「・・・先生。」
「なんだ。」
「私のいないところで赤子なんか産ませたんですか。」
「・・・何の話・・・って、これのことか?」
先生は持っていた本をチラリと見て、微笑んだ。
「ちげぇよ、これは「先生酷いです。」・・・は?」
先生が喋っている途中で遮る。
「先生が女性とあんなことやこんなことしてたなんて・・・!」
「なーに誤解してんだ。」
パン、といい音が響く。ちなみに、先生が本で私の頭を殴った音だ。
まだ買ってもない本で人の頭を叩くなんて・・・。
「買ってこいって頼まれたんだよ」
「誰にですか」
「妹に。」
へ?
「先生妹さんいたんですか!?」
「・・・なんでそんなに驚いてんだよ・・・。」
「だ、だって、え!?は!?」
「やかましい。」
先生全然そんな感じしないのに!
いるとしたら兄とかかと思ってたのに!
「・・・きっと滅茶苦茶美人なんでしょうね・・・。」
「そうでもねぇよ。」
でもそっかそっか、妹さんかぁ。先生にもいるんだなぁ。
ていうか、その妹さん結婚してるんだ。へぇ・・・。
「・・・ってことは、先生、妹さんに先越されてるってことですか。」
「・・・。」
「・・・プッ。」
ドカっと背中にパンチが入り、食べたものが全部出るかと思った。
生徒を殴るなんて・・・!!
「いだい・・・。」
「自業自得って言葉、知ってるか。」
「私の辞書に自業自得なんて言葉はありません。」
「都合のいい辞書だな・・・。」
「そうでしょう?」
「得意げになってんじゃねぇよ。」
はぁ、と先生はため息をついてレジへ歩いていく。
私も買いたい本は手元にあるので、そのまま先生についていく。
「先生、赤ちゃんどんな感じですか?」
「可愛いぞ。あれがお前みたいになるのかと思うと悲しくなるが。」
「めっちゃ失礼ですね・・・。あ、ということは女の子ですか。」
「当たりだ。」
「ロリですか。可愛いですよね、ロリ。あ、もちろんロリコンな先生も好きです。」
「ロリコンじゃねぇよ。」
私はショタの方が好きだが。
あ、でも一番は先生だが。
会計を終えたら、店の外に出て、いつものアレをやってもらった。(頭ポンポン)
「・・・今日はついてるなぁ。」
思わず口に出してしまうほど。
幸せすぎて、帰っても何も手につかなかったので、家族に怒られてしまった。