長尾景虎くんと長尾家の家臣の皆さん
「ここが田鶴さんが塩をもらって泣いていたという和歌の浦か」
景ちゃん(長尾景虎)をつれて、また長尾家の面々は和歌の浦に来ていました。
「おい、二度もここへきて俺たち何してるんだろうな」
「何か言ったか?」
「いえ、なんでも」
「………」
「どうかしましたか?」
「いや、なんだか、僕、将来、だれかに塩、送るような気がする」
「なんで?」
「わからん。でも、そんな気がする」
「気のせいでしょう。それよりこの雄大な海をご覧ください。あの水平線の向こうでは誰かが火を起こしてお日様を昇らせてくださっているのですよ。そう考えれば、我らのケンカなどささいなことだと殿はおっしゃりたかったのですよね」
「え?君たち、誰がお日様、昇らせてるのか知らないの?」
「殿はご存知なのですか?」
「うん、象さんだよ」
「象さんですか?」
「うん、明から伝わった書物に書いてあったもん。世界は大きな丸いお盆のようなもので、その下で大きな象さんが支えてくれてるって」
「それは…それは…」
「だから、大きな象さんがかんてき(七輪)をうちわで扇いで火を起こして、お日様を昇らせてくれてるんだよ」
「そうだったんですか?やはり殿は博識ですなあ」(違う)
「えへっ…ちょっと照れちゃうな。じゃぁ、次は湯浅行ってみよう」
つづく…かもしれない




