詩 ころころころがす
「使えなくなったパーツを捨てようか」
「もう何度も同じことをしている気がする」
「でも、他に命令ないからな」
ころころころがす
坂道からころがしていく
なんでもころがす
落下させるよりころがす
ころころころがす
いつもころがす
毎日ころがす
どんな時でも
どんな天気でも
ころころころがす
地道にころがす
積み重ねるように
紡いでいくように
繰り返すように
ころころころがす
「捨てられたパーツをリサイクルしようか」
「再利用は大事だもんな」
「でも、いつまで続ければいいんだろう」
「ストーリー」
人のいなくなった世界。
ロボットたちだけの世界。
でも、誰かのために働いているわけでもない。