第2回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞 への投稿作品
偽物の反対は、よくできた偽物
本物を知っている者が作ってこその偽物。
本物を知らぬ者が作った偽物は、見るからに偽物。
されど、本物を知らぬ者が見た時には、本物となろう物が、本物。
本物か、偽物かは、作り手より、売り手より、買う者が決めること。
最近ゆいこは、そう思うことにした。
また、偽物の反対は、よくできた偽物。
ゆいこ『だったぇ〜 本物の価値なんか、さっぱりわからないんだもん♪』
いったい誰に言っているのだろう?
ゆいこは、骨董品の鑑別の勉強を始めたが、いっこうにうだつが上がりそうになかったのだった。
ゆいこ『どうしろって言うの。。。』